広島・野村祐が復活星!ディグプロ7月6日
西日本豪雨から5年が経ったこの日、広島の右腕が329日ぶりの勝ち星を挙げました。
今回は、7月6日に行われた6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
DeNA対ヤクルト戦
横浜スタジアム
18:00プレイボール
スコア DeNA3-2ヤクルト
スタメン
DeNA ヤクルト
1 右 楠本 1 中 並木
2 中 桑原将 2 左 山崎晃
3 左 佐野恵 3 右 サンタナ
4 二 牧 4 三 村上宗
5 一 ソト 5 一 J.オスナ
6 遊 大和 6 捕 内山
7 三 柴田竜 7 遊 長岡
8 捕 伊藤光 8 二 武岡
9 投 バウアー 9 投 丸山翔
DeNAは中4日でバウアー、ヤクルトは中5日で丸山翔がプロ初先発します。
1、2回を三者凡退に抑え好調な滑り出しを見せたDeNA先発・バウアーでしたが、一死から武岡にヒットを許すと、二死二塁となった場面で並木にスライダーを捉えられ、先制点を献上します。
しかし、その後はしっかりと修正すると、150キロを超えるストレートとスライダー、ナックルカーブを駆使し、7回まで投げて失点は1のみと好投をみせます。
そして、この我慢の投球に打線も応えます。
ヤクルトのピッチャーが2番手・石川雅に代わり3イニング目となった5回、DeNAは一死から楠本がサンタナのエラーで三塁まで到達しチャンスを作ると、桑原将。夏に強い男が内角のストレートを捉えると、打球はレフトフェンス直撃のタイムリーに。
なおも武岡のエラーなどで二死二、三塁とすると、5番・ソト。3球目を捉えた打球は長岡の横を抜ける2点タイムリーに。この回一挙3得点でDeNAが3-1と逆転に成功します。
DeNA・バウアーは8回に二死二塁のピンチからサンタナにタイムリーを浴び1点差に迫られたものの、最後は村上宗を見逃し三振に打ち取り、同点は防ぎます。
ここまでですでに118球を投じていながら、バウアーは9回のマウンドにも登板。先頭・J.オスナ、内山を打ち取ると、最後は長岡に大きい当たりを打たれながらもレフトフライに打ち取りゲームセット。
と、ヒーローインタビューで日本語で語ったバウアーの、気迫の128球完投勝利でDeNAが連敗を止めました。
勝利投手 バウアー(6勝2敗)
敗戦投手 石川雅規(2勝5敗)
広島対阪神戦
MAZDAZoom-Zoomスタジアム広島
18:00プレイボール
スコア 広島4-0阪神
スタメン
広島 阪神
1 二 菊池 1 中 島田
2 右 野間 2 二 中野
3 中 秋山翔 3 右 前川
4 左 西川龍 4 一 大山
5 一 松山竜 5 三 佐藤輝
6 捕 坂倉 6 左 ノイジー
7 三 田中広 7 捕 坂本誠
8 遊 小園海 8 遊 木浪
9 投 野村祐 9 投 村上頌
広島、阪神共に中6日で野村祐、村上頌が先発します。
今季初登板となった前回の試合では、DeNA打線を6回無失点に封じた広島・野村祐。今回も勢いそのままに快投を披露します。
1、2回はヒットこそ打たれたものの、二塁を踏ませず無失点。3回を三者凡退で退けると、5、6回も三者凡退。ツーシームを軸に、スライダーやカーブなどを織り交ぜ打たせて取るピッチングで、6回無失点でマウンドを降りました。
この日からちょうど5年前、西日本一帯に甚大な被害をもたらした豪雨。岡山県倉敷市出身の野村祐も被害を受けており、当時は元同僚の巨人・小林誠らと共に野球教室を開講するなど地元に元気を与え続けてきました。特別な試合となったこの日、
と、自分なりの方法で被災された方々にエールを届けようとしました。
この好投に応えようと、打線も動きます。
0-0で迎えた2回裏、先頭の松山竜がヒットで出塁すると、二死一塁となって打席には小園海。外角のフォークを右中間へ引っ張ると、これが今季1号となる先制ツーランに。
さらには3回にも西川龍にタイムリーが生まれ、これで3-0とリードを広げます。
野村祐の後を受けたのはターリー、島内颯、そして矢崎。島内颯が三者連続三振で8回を抑えるなど、リリーフ陣の活躍も光ります。
8回にトドメの1点を追加し4-0となった後の9回は、矢崎が登板します。セーブシチュエーションではないものの無失点で抑えきり、試合終了。
6回を無失点に抑え切った野村祐は、今季初勝利と共に、白星が329日ぶり。忘れてはならない暗い出来事に、一筋の光を見出しました。
勝利投手 野村祐輔(1勝)
敗戦投手 村上頌樹(6勝4敗)
本塁打
広島:小園海斗1号ツーラン
楽天対オリックス戦
楽天モバイルパーク宮城
18:00プレイボール
スコア 楽天3-0オリックス
スタメン
楽天 オリックス
1 遊 村林 1 右 茶野
2 二 小深田大翔 2 左 福田周
3 右 小郷 3 遊 紅林
4 指 浅村 4 一 T-岡田
5 一 鈴木大地 5 指 頓宮
6 三 フランコ 6 中 中川圭
7 中 辰己 7 三 ゴンザレス
8 捕 炭谷 8 捕 若月
9 左 西川遥 9 二 宜保
投 岸孝 投 山下舜
楽天は中6日で岸孝、オリックスは中7日で山下舜が先発します。
この試合では、犬鷲のベテランが老獪なピッチングを披露します。
先発のマウンドに上がった楽天・岸孝は立ち上がり2イニングをまず完璧に抑えると、その後も140キロ台のストレートと自慢のカーブを武器に、オリックス打線を抑え込んでいきます。
8回に先頭の若月、宜保に連続ヒットを浴び二死一、二塁となったところで交代を告げられましたが、7回3分の2を投げて無死四球、6奪三振の内容を残しました。好投した岸孝は、
と、オリックス先発・山下舜に対抗心を燃やしていました。
オリックス先発・山下舜も今ではリーグ屈指のピッチャーですが、楽天打線はなんとか繋いでチャンスを見出します。
0-0で迎えた3回、楽天は先頭の西川遥が出塁した後に村林が送り一死二塁とすると、2番・小深田大翔。3球目にきた低めのストレートを打ち返すと、打球はセンターに落ちるタイムリーに。
この一打で楽天が先制すると、4回には二死満塁からここ最近打撃好調の村林に2点タイムリーが飛び出し、3-0とします。
3点リードで迎えた9回表には、守護神・松井裕が登板。頓宮にヒットを許したものの、後続をしっかりと断ち切り、無失点でゲームセット。
岸孝の熱投がいい形で身を結びました。
勝利投手 岸孝之(3勝2敗)
敗戦投手 山下舜平太(7勝2敗)
セーブ 松井裕樹(1勝2敗17S)
ソフトバンク対日本ハム戦
福岡PayPayドーム
18:00プレイボール
スコア ソフトバンク4-3日本ハム
スタメン
ソフトバンク 日本ハム
1 一 中村晃 1 二 石井一
2 二 野村勇 2 三 清宮幸
3 左 近藤健 3 指 松本剛
4 右 柳田 4 捕 A.マルティネス
5 指 デスパイネ 5 右 万波
6 中 牧原大 6 一 野村佑
7 三 栗原 7 左 五十幡
8 遊 今宮 8 中 江越
9 捕 甲斐 9 遊 上川畑
投 大関 投 加藤貴
ソフトバンクは中6日で大関、日本ハムは中5日で加藤貴が先発します。
この試合では、ソフトバンクのフルスイング王が躍動しました。
0-0で迎えた3回裏、ソフトバンクは近藤健のツーベースで二死ながら二塁にランナーを置きます。一打先制の場面で打席に入ったのは4番・柳田。
3ボール1ストライクからの5球目でした。真ん中に入ってきたスライダーをフルスイングすると、打球はスタンド中段に飛び込む先制ツーランに。本人も打った瞬間確信した当たりでソフトバンクが2-0と先制に成功します。
その後、牧原大のソロによって3点目を追加したソフトバンクですが、日本ハム・江越にソロが飛び出すなど、8回に3-3の同点に追いつかれてしまいます。しかし、その直後でした。
8回裏、日本ハムの2番手・河野竜から一死二塁のチャンスを作ると、3回に先制ツーランを放った柳田が打席に入ります。フルカウントからの6球目、今度は低めのスライダーを片手で掬い上げると、打球は前進守備の外野を大きく越えるタイムリースリーベースに。この試合猛打賞の大活躍に柳田は、
と笑顔を見せました。
1点リードで迎えた9回表は、守護神・R.オスナが日本ハム打線を制圧。淺間にツーベースを浴びヒヤリとした場面はあったものの、しっかりと0で押さえきりソフトバンクが勝利しました。
勝利投手 甲斐野央(1勝1S)
敗戦投手 河野竜生(3敗)
セーブ R.オスナ(2勝16S)
本塁打
日本ハム:江越大賀5号ソロ
ソフトバンク:柳田悠岐13号ツーラン
牧原大成2号ソロ
ロッテ対西武戦
東京ドーム
18:00プレイボール
スコア ロッテ7×-6西武
スタメン
ロッテ 西武
1 遊 友杉 1 二 外崎
2 左 角中 2 遊 源田
3 二 中村奨吾 3 左 鈴木将
4 指 ポランコ 4 指 中村剛
5 右 山口航 5 一 マキノン
6 三 安田尚 6 中 岸潤
7 一 茶谷 7 右 高木渉
8 捕 田村龍 8 三 佐藤龍
9 中 藤原 9 捕 古賀悠
投 小島 投 與座
「ブラックサマーユニフォーム」を身に纏ったロッテ、西武共に中7日で小島、與座が先発します。
試合は序盤から点の取り合いが続きます。
西武は初回に一死三塁のチャンスで鈴木将にタイムリーが飛び出すなど2点を先制しますが、ロッテも直後の1回裏に二死満塁から安田尚にタイムリーが飛び出しすぐさま2-2と振り出しに戻します。
その後、ロッテは2-3で迎えた3回に山口航の逆転ツーランで4-3としたものの、救援陣が崩れ8回までに2点のリードを許し、4-6とされてしまいます。
しかし、それでもロッテ打線は諦めません。8回裏に西武・森脇から中村奨吾がヒットを放つと、無死一塁で打席にはポランコ。2球目のフォークを上手く捉えると、打球はライトスタンドに飛び込む、値千金の同点ツーランに。見事この一撃で6-6と試合を振り出しに戻します。
9回の攻防では得点は入らず、試合は同点のまま延長戦へ。
10回表の守備を0点に抑えたロッテは、10回裏に中村奨吾のヒットを足がかりに二死三塁までランナーを進めます。そして5番・山口航が申告敬遠されて、二死一、三塁で打席には安田尚。
一打サヨナラの場面の中、安田尚が捉えたのは2球目のボールでした。西武・佐々木健のツーシームをピッチャー返しすると、打球はセンターへ抜けるサヨナラのタイムリーに。
と、気持ちよさそうに振り返った安田尚のタイムリーで、ロッテが劇的勝利を収めています。
なお、この試合で西武・中村剛がプロ通算2000試合出場を達成しました。
勝利投手 ペルドモ(1勝1敗1S)
敗戦投手 佐々木健(1敗)
本塁打
西武:佐藤龍世1号ソロ
ロッテ:山口航輝8号ツーラン
ポランコ9号ツーラン
順位表
パリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 ソフトバンク 43-28- 2 ---
2位 オリックス 43-31- 2 1.5
3位 ロッテ 38-29- 4 3.0
4位 日本ハム 35-42- 0 11.0
5位 楽天 31-42- 1 13.0
6位 西武 29-45- 1 15.5
セリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 阪神 42-31- 3 ---
2位 DeNA 40-32- 2 1.5
3位 広島 41-35- 0 2.5
4位 巨人 38-35- 1 4.0
5位 ヤクルト 30-43- 2 12.0
6位 中日 28-45- 2 14.0
まとめ
広島・野村祐選手、復活勝利おめでとうございます。西日本豪雨という大規模な自然災害があった中でもそれを乗り越えて、プロ野球選手として被災された方々にエールを届ける姿にはとても胸を打たれるものがありました。
地形上自然災害が起きやすい日本ですが、起きた後も下を向き続けることなく、いつか前を向いて歩み始める姿勢は、やはり日本人なのだなという感じがします。野村祐選手のように、過去に辛い出来事があっても、自身の行動で元気を与えられる人間になりたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。