西武・若林楽が先制弾とサヨナラ弾!ディグプロ5月1日
獅子のスプリンターが、この試合の全打点を挙げる1試合2ホームランで、チームを劇的勝利に導きました。
今回は、5月1日に行われた公式戦6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
巨人対ヤクルト戦
東京ドーム
18:00プレイボール
スコア 巨人0-4ヤクルト
スタメン
巨人 ヤクルト
1 左 丸 1 中 西川遥
2 右 佐々木俊 2 右 丸山
3 二 吉川尚 3 一 J.オスナ
4 一 岡本和 4 三 村上宗
5 三 坂本勇人 5 左 サンタナ
6 中 萩尾 6 二 山田哲
7 捕 岸田 7 遊 長岡
8 遊 門脇 8 捕 中村悠
9 投 赤星 9 投 吉村貢
巨人は中6日で赤星、ヤクルトは中7日で吉村貢が先発します。
豪快なアーチによって試合は動き出しました。1回表、ヤクルトは西川遥と丸山の連続ヒットで無死一、二塁のチャンスを作ると、3番のJ.オスナ。高めに入ってきたカーブをフルスイングすると、打球は両球団のファンの境目あたりに着弾する先制スリーランになります。
さらに3回表。二死走者無しの場面で村上宗が打席に入ると、その4球目。外角のボールを逆方向に打ち返すと、高く上がった打球はそのままスタンドイン。ソロホームランで0-4とします。
援護をもらったヤクルト・吉村貢は相手打線を次々に料理。終始変化球を多く交えた偏りの無い配球で相手打線の目を慣れさせず、スコアボードに0を刻み続けます。特に、4回は先頭を四球で出しながらも後続を三者連続奪三振を記録する好投を見せました。
結果的に、降板するまでに打たれたヒットは4本のみ。7回6奪三振、1四球、無失点と快投を見せた右腕は、
と笑顔を見せました。
吉村貢をなかなか攻略できず、反撃を開始できずにいた巨人打線はなんとか反撃の糸口を見つけたいところ。
すると8回には二死一、二塁、9回には一死一、二塁のチャンスメーク。この機会を活かしたかったのですが、8回は佐々木俊がショートゴロに、9回は萩尾がこの日自身2本目の併殺打に倒れてしまい得点ならず試合終了。ヤクルトが完封勝利で今季初の三連勝です。
勝利投手:吉村貢司郎(2勝2敗)
敗戦投手:赤星優志(3敗)
本塁打
ヤクルト:J.オスナ6号スリーラン
村上宗隆6号ソロ
投手リレー
ヤクルト:吉村貢-山本大貴-大西
巨人:赤星-京本-今村-泉-堀田
中日対DeNA戦
バンテリンドーム ナゴヤ
18:00プレイボール
スコア 中日1-12DeNA
スタメン
中日 DeNA
1 二 田中幹 1 中 桑原将
2 遊 山本泰 2 右 蝦名
3 三 カリステ 3 一 佐野恵
4 右 細川成 4 二 牧
5 一 石川昂 5 三 宮﨑
6 左 福永裕 6 遊 京田
7 中 上林 7 捕 戸柱
8 捕 木下拓 8 左 関根
9 投 涌井 9 投 石田健
中日は中6日で涌井、DeNAは石田健が今季初先発します。
よーいどん、から連打の嵐でした。1回表、DeNAは桑原将と蝦名の連続ヒットでチャンスを作ると、佐野恵のタイムリーで先制。
さらに続く牧のスリーランで追加点を挙げると、トドメには桑原将、蝦名、佐野恵の三者連続タイムリーで5点を追加。気づけば打者13人で9点を奪う結果になっていました。
相手先発・涌井を1回二死で沈めたDeNAは、さらに3回表、関根と桑原将のヒットで一死一、三塁のチャンスを作ると、蝦名のタイムリーと牧の2点タイムリーツーベースで3点を追加。3回終了時点で0-12と大差をつけます。
中日も4回に細川成のソロで1点を返すものの12点には程遠く、劣勢を跳ね返せません。
今季初のマウンドから手厚い援護を受けたDeNA・石田健は快投を披露。序盤3イニングスを無失点で立ち上がると、4回にはソロを被弾したものの立て直し。問題なく投げすすめます。
6回には二死一、二塁のピンチを招いた左腕でしたが、ここでも焦ることなく福永裕を打ち取り無失点。最終的に7回100球を投げ6安打、7奪三振、1失点で降板した石田健は
と振り返りました。石田健の降板後は、石川達と中川虎が登板。危なげなく抑えきり、DeNAが17安打12得点で大勝しました。
勝利投手:石田健大(1勝)
敗戦投手:涌井秀章(2勝1敗)
本塁打
DeNA:牧秀悟3号スリーラン
中日:細川成也7号ソロ
投手リレー
DeNA:石田健-石川達-中川虎
中日:涌井-梅野雄-橋本侑-藤嶋-勝野-清水達-松山晋
阪神対広島戦
MAZDAZoom-Zoomスタジアム広島
18:00プレイボール
スコア 阪神2-2広島(規定により引き分け)
スタメン
広島 阪神
1 中 秋山翔 1 中 近本
2 二 菊池 2 二 中野
3 右 野間 3 右 森下翔
4 一 堂林 4 一 大山
5 三 小園海 5 左 ノイジー
6 左 上本 6 三 佐藤輝
7 遊 矢野 7 捕 梅野隆
8 捕 會澤 8 遊 木浪
9 投 大瀬良 9 投 伊藤将
広島は中9日で大瀬良、阪神は中6日で伊藤将が先発します。
先手を打ったのは阪神。1回に先頭の近本がヒットで出塁、盗塁を決めてチャンスを広げると二死二塁で打席には大山。その5球目、外に逃げるカットボールを捉えた打球は三遊間を抜けるタイムリーに。自身は一、二塁間で挟殺となりましたが、チームに先制点をもたらしました。
さらに2回。ヒットと四球でまたも得点圏にランナーを置くと、8番・木浪が打席へ。すると2球目、内のストレートを捌いた打球は三塁線を抜けるタイムリーに。0-2とリードを広げます。
しかし、広島も応戦。2点ビハインドで迎えた5回にエラー、ヒット、死球で一死満塁のチャンスを作ると、4番・堂林。内に入ってきたカットボールを打ち上げると、飛距離十分の打球はライトへの犠牲フライになりました。
さらには7回。阪神の3番手・加治屋から2つ四球をもぎ取ると、一死一、二塁で小園海。投手は代わったばかりの桐敷、3ボール1ストライクからの5球目でした。インハイのストレートに詰まりますが、それでも打球はレフトの前にポトリと落ちる同点タイムリーに。
終盤で広島が2-2に追いついたことにより、試合の展開はまたわからなくなりましたが、9回までに得点は入らず試合は延長戦へ。
延長後の阪神のチャンスは11回表。広島・塹江、森浦から2四球を選び、一死一、二塁とした阪神打線はここでノイジーに打順を回しますが、3球目を打った打球は痛恨の4-6-3。無得点に終わります。
一方の広島も、12回裏にヒットと敬遠で一死一、二塁に。ここで切り札・松山竜を切りますが、惜しくもレフトフライ。さらに続く矢野にも坂倉をコールしますが、初球を捉えた打球はセンターフライでゲームセット。4時間36分の激戦は痛み分けに終わりました。
勝利投手:無し
敗戦投手:無し
投手リレー
阪神:伊藤将-島本-加治屋-桐敷-ゲラ-漆原-岩崎-浜地
広島:大瀬良-中﨑-矢崎-島内颯-栗林-塹江-森浦-黒原
西武対日本ハム戦
ベルーナドーム
18:00プレイボール
スコア 西武3×-1日本ハム
スタメン
西武 日本ハム
1 左 金子 1 左 細川凌
2 遊 源田 2 中 松本剛
3 指 中村剛 3 右 万波
4 一 アギラー 4 指 A.マルティネス
5 三 佐藤龍 5 捕 田宮
6 右 若林楽 6 三 郡司
7 二 外崎 7 一 清宮幸
8 捕 古賀悠 8 二 上川畑
9 中 長谷川信 9 遊 水野
投 松本航 投 福島蓮
西武、日本ハム共に中13日で松本航、福島蓮が先発します。
先制点は一筋のアーチからでした。0-0で迎えた2回裏、二死走者無しで打席に入ったのは西武・若林楽。その初球でした。真ん中に入ってきたスライダーを見逃さずに振り抜くと、打球は左中間スタンドの奥深くまで飛ぶ先制ソロに。
若林楽の今季初ホームランで援護をもらえた松本航は力投を披露。4回には二死一、三塁のピンチを迎えたものの、落ち着いて状況に対応。6回まで無失点ピッチングを続けました。
しかし、日本ハムもただ黙ってやられるわけではありません。1-0のまま迎えた7回表、簡単に二死まで追い込まれますが、打席には6番・郡司。
1ボールからの2球目、甘く入ったカットボールを捉えると、高く上がった打球はフェンスをよじ登るレフトの頭を超え、同点のソロホームランに。この終盤でスコアを1-1の振り出しに戻して見せました。
それでも、まだ諦めていなかった西武に好機が訪れます。同点で迎えた9回裏、齋藤友相手にアギラーがヒットで出塁し、代走の髙松が盗塁を決め二死二塁に。
このチャンスで出番が回ってきたのは、この日先制弾を放っている若林楽でした。剛腕振り抜く右腕との対峙。その初球。内から曲がってきたスライダーに狙い澄ましたかのようなスイングで合わせると、弾け飛んだ打球は大歓声のレフトスタンドに飛び込むサヨナラのツーランホームランに。
と、まさかの勘違いをしていた若林楽。試合前までは打率1割を切っていた伏兵が、1試合2本塁打でチームを勝利に導きました。
勝利投手:アブレイユ(1勝2敗6S)
敗戦投手:齋藤友貴哉(1敗)
本塁打
日本ハム:郡司裕也3号ソロ
西武:若林楽人1号ソロ
若林楽人2号ツーラン
投手リレー
日本ハム:福島蓮-金村-齋藤友
西武:松本航-アブレイユ
オリックス対ロッテ戦
ほっともっとフィールド神戸
18:00プレイボール
スコア オリックス3-6ロッテ
スタメン
オリックス ロッテ
1 左 来田 1 中 岡
2 遊 紅林 2 左 石川慎
3 右 森友 3 指 ポランコ
4 指 セデーニョ 4 一 ソト
5 一 頓宮 5 遊 茶谷
6 三 宗 6 捕 佐藤都
7 捕 若月 7 三 中村奨吾
8 中 杉澤 8 右 山口航
9 二 太田椋 9 二 小川龍
投 田嶋 投 ダイクストラ
オリックスは中7日で田嶋、ロッテはダイクストラが来日初先発します。
序盤の主導権を握ったのはオリックス。2回裏の先頭打者として頓宮が打席に入ると、初球、インハイのストレートを捉えた打球はセンターフェンスを超える先制ソロホームランに。
さらに3回裏。一死一、三塁のチャンスを作ると、3番・森友の痛烈な当たりはライトへ。この打球がライトの前で弾むことになり、一塁ランナーはライナーバックの態勢だったため二塁で封殺。珍しいライトゴロで2点目を追加します。
そして、2-0で迎えた5回裏。2番手・中村稔の前に二死走者無しと追い込まれましたが、2番・紅林。インコースのストレートを振り抜くと、打球はセンターへのソロに。見事3-0とします。
しかし、6回からは流れが一転。表の攻撃でロッテは死球とヒットで一死一、三塁のチャンスを作ると、9番・小川龍の逆方向へ弾いた打球は失速しながらも三遊間を抜け、タイムリーとなり1点を返します。
そして、3-1で迎えた9回表でした。猛牛の守護神・平野佳を前にエラーとヒットで無死一、三塁のチャンスを作ったロッテは、まず石川慎のタイムリーで1点差に。
さらにエラーが重なり一死満塁の大チャンスを作ると、5番・安田尚。平行カウントからの5球目、アウトローのストレートを逆方向に打ち返すと、打球はレフトの頭上を越える逆転の2点タイムリーツーベースに。
と胸を張った幕張のパワーヒッターが、試合の形勢を逆転させました。その後も攻撃を続け、1イニングで5点を奪ったロッテは、3-6で迎えた9回を無失点に抑え、大逆転勝利を収めました。
勝利投手:岩下大輝(1勝)
敗戦投手:平野佳寿(1勝1敗7S)
セーブ:益田直也(1敗3S)
本塁打
オリックス:頓宮裕真4号ソロ
紅林弘太郎1号ソロ
投手リレー
ロッテ:ダイクストラ-中村稔-国吉-岩下-益田直
オリックス:田嶋-髙島-小木田-マチャド-平野佳-井口
ソフトバンク対楽天戦
みずほPayPayドーム福岡
18:00プレイボール
スコア ソフトバンク3-4楽天
スタメン
ソフトバンク 楽天
1 中 周東 1 右 小郷
2 遊 今宮 2 遊 村林
3 右 柳田 3 三 浅村
4 一 山川 4 左 島内宏
5 指 近藤健 5 指 阿部寿
6 左 川村 6 一 鈴木大
7 三 リチャード 7 中 辰己
8 捕 甲斐 8 捕 石原彪
9 二 野村勇 9 二 小深田大翔
投 大関 投 藤井聖
ソフトバンクは中6日で大関、楽天は中9日で藤井聖が先発します。
序盤は楽天のターンでした。初回、先頭の小郷がいきなりフェンス直撃のツーベースを放つと、このチャンスを活かし、4番・浅村がセンターへ先制タイムリーを放ってみせます。さらに浅村は3回にも、一死二、三塁の場面でサードゴロを転がす間に得点を挙げ、2点目を追加しました。
さらには4回。一死走者無しで辰己が打席に入ると、4球目を捉えた打球がライトのラッキーゾーンに飛び込むソロに。これで0-3と、ソフトバンクとの点差をじわじわ広げます。
しかし、これまで黙っていたソフトバンクがついに動きます。ランナーこそ出すものの得点に結び付けられていなかったこの日の若鷹軍団でしたが、7回表に二連打で無死一、二塁のチャンスを作ります。
再三置いてきた得点圏へのランナー、今度こそ生かしたい場面で打席にはリチャード。平行カウントから7球目、ど真ん中のフォークを打ち返すと、打球は三塁線を抜ける強烈なタイムリーツーベースに。するとさらに中村晃、栗原の代打コンビも繋ぎ、計3得点で3-3の同点に。終盤で試合を振り出しに戻します。
一度流れを完全に渡しかけてしまった楽天。それでも、最終盤にもう一度それを戻してみせたのです。9回表、鷹の守護神・R.オスナから辰己がヒットを放つと、石原彪が送って一死二塁。勝ち越しの絶好機で、打席には小深田大翔。3球目でした。ストレートを弾き返すと、打球はセカンドの頭を越える勝ち越しタイムリーに。
と振り返った小深田大翔、伏兵の一撃で再び楽天が勝ち越しに成功します。
3-4で迎えた9回裏は、則本が登板。しっかりと三者凡退で締め、楽天が最終回に勝ち越し勝利しました。
勝利投手:鈴木翔天(1勝)
敗戦投手:R.オスナ(1敗8S)
セーブ:則本昂大(1勝6S)
本塁打
楽天:辰己涼介1号ソロ
投手リレー
楽天:藤井聖-藤平-酒居-鈴木翔-則本
ソフトバンク:大関-石川柊-藤井皓-R.オスナ
まとめ
ついに4月が終わり、5月最初の試合が行われました。特にパリーグに限った話にはなってしまいますが、この日は9回にドラマが待っていましたね。実際、5月1日のパリーグの3試合は全て9回に決勝点が入っています。こういう試合は負けた方はたまったもんじゃありませんが、勝ったほうはすごく気持ちいいですよね。
5月の頭から勝ちをもぎ取ることができたチームは、ここから交流戦に向けてまずは好調を維持していきたいところですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。