DeNA・大貫がマダックス達成!ディグプロ10月1日
昨年二桁勝利を達成したハマのエース級右腕が、不調だった今季のレギュラーシーズン最後の登板で100球以内の完封勝利を達成しました。
今回は、10月1日に行われた6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
ソフトバンク対日本ハム戦
福岡PayPayドーム
13:00プレイボール
スコア ソフトバンク3-4日本ハム
スタメン
ソフトバンク 日本ハム
1 二 三森 1 右 万波
2 遊 今宮 2 左 田宮
3 指 柳田 3 三 清宮幸
4 左 近藤健 4 一 野村佑
5 一 中村晃 5 二 アルカンタラ
6 右 柳町 6 遊 ハンソン
7 三 井上朋 7 指 加藤豪
8 中 上林 8 捕 伏見
9 捕 嶺井 9 中 細川凌
投 石川柊 投 上沢
ソフトバンクは中6日で石川柊、日本ハムは中7日で上沢が先発します。
日本ハムは0-0で迎えた2回表、回の先頭打者として打席に入ったアルカンタラのソロホームランで先制に成功しますが、直後に上沢が無死二、三塁から1点を失うと、ソフトバンク・嶺井にスクイズを敢行され、逆転。さらに2つの送球ミスによって嶺井には三塁まで進塁されました。
しかし、2-1で迎えた3回表。日本ハムは細川凌、万波が四球を選び無死一、三塁のチャンスを作ると、打席には2番・田宮。絶賛売り出し中のクラッチヒッターはインハイのボール球を腕を畳んで上手く弾き返すと、打球はラインドライブとなってライトスタンドのテラスに飛び込む逆転スリーランに。
と自分でも目を丸くしながらも、破顔一笑のシンデレラボーイでした。
日本ハム先発の上沢は味方のエラーが失点に絡むなど少し不運なものがありながらも、6回を3失点に抑えて降板。
河野竜、池田隆が無失点で繋ぐと、3-4の1点リードで迎えた9回は守護神・田中正が登板。古巣を相手に9球でピシャリと締め、日本ハムが2安打4得点で勝利しました。
勝利投手 上沢直之(9勝9敗)
敗戦投手 石川柊太(4勝8敗)
セーブ 田中正義(2勝3敗25S)
本塁打
日本ハム:アルカンタラ4号ソロ
田宮裕涼2号スリーラン
広島対阪神戦
MAZDAZoom-Zoomスタジアム広島
14:00プレイボール
スコア 広島5-6阪神
スタメン
広島 阪神
1 遊 小園海 1 中 近本
2 二 菊池 2 二 中野
3 左 西川龍 3 右 森下翔
4 一 堂林 4 一 大山
5 中 秋山翔 5 三 佐藤輝
6 三 上本 6 左 ノイジー
7 右 末包 7 捕 坂本誠
8 捕 會澤 8 遊 木浪
9 投 大瀬良 9 投 馬場
広島は中10日で大瀬良、阪神は中1日で馬場が先発します。
この試合は、9月28日に引退を発表した広島・一岡の引退試合。試合前には引退会見が開かれ、一線から退くことメディアの前でも発表しました。
試合は阪神が3回に1点を先制すると、その直後に広島が2点を取って逆転したものの、5回には阪神・佐藤輝がスリーランを放つなど、5回終了時点で阪神が3-5とリードする展開となります。
一岡は6回表に4番手として登板。打席には島田を迎えると、全球ストレートで勝負。そして、最後はフルカウントからアウトハイギリギリのコースにストレートを決め、見逃し三振を奪ってみせました。
一岡はこのワンナウトのみで降板。ベンチに戻る際には両球団のファンから惜しみない拍手が送られました。
その後、7回表に阪神は一死満塁から坂本誠のタイムリーによって1点を追加。3点リードで迎えた9回は岩崎が登板すると、2つのゴロの間に2点を返されたものの、リードは引き渡さずゲームセット。試合は阪神が5-6の1点差で勝利しました。
なお、この試合の4回に登板し、1回3分の1を1失点に抑える好リリーフを見せた阪神・岡留がプロ初勝利を記録しました。
引退に即して行われた、試合前インタビューの際には
と振り返った一岡。これからは、"カピバラ三兄弟の三男"ではなく"三児のパパ"として、試合ではなく家庭を守っていくことになりそうですね。
勝利投手 岡留英貴(1勝)
敗戦投手 床田寛樹(11勝7敗)
セーブ 岩崎優(3勝2敗35S)
本塁打
阪神:佐藤輝明23号スリーラン
広島:小園海斗6号ツーラン
DeNA対中日戦
横浜スタジアム
14:00プレイボール
スコア DeNA4-0中日
スタメン
DeNA 中日
1 遊 林琢 1 中 岡林
2 中 関根 2 遊 カリステ
3 右 大田 3 右 細川成
4 二 牧 4 三 石川昂
5 三 宮﨑 5 一 宇佐見
6 左 楠本 6 捕 木下拓
7 一 ソト 7 左 鵜飼
8 捕 伊藤光 8 二 龍空
9 投 大貫 9 投 髙橋宏
DeNAは中5日で大貫、中日は中7日で髙橋宏が先発します。
DeNAは初回から一死二塁のチャンスを作ると、今シーズン絶望となった佐野恵の代わりに3番に抜擢された大田がライトへタイムリーを放ち、先制に成功。さらに楠本のセカンドゴロの間に1点を追加し、2-0と主導権を握ります。
そして、大田は2回の第二打席でも、一死一、三塁のチャンスからタイムリーを放ってみせ、佐野恵の穴を埋める活躍をしました。
援護をもらったDeNA先発の大貫は究極の省エネ投球。
初回をわずか6球で終えると、2回にはヒットを浴びながらも無失点。さらに3回も15球で終え、序盤3イニングスは34球で終えるという完璧な立ち上がりを見せます。
その後も味方の守備に助けられながら、8回を84球無失点で抑える快投。球数にも余裕があり、自身初の完封勝利をかけマウンドに上がります。
5回にも追加点を挙げ4-0で迎えた9回表、大貫は先頭の代打・大島に4球目で死球を与えてしまいますが、続く岡林を5球でレフトフライに打ち取ると、最後はカリステを1球で5-4-3の併殺に仕留め試合終了。
DeNAが大貫のマダックスによりCS出場を最終戦に託すことになりました。そして当の大貫は、
と、弾けんばかりの笑顔で喜びを噛み締めました。
勝利投手 大貫晋一(5勝4敗)
敗戦投手 髙橋宏斗(7勝11敗)
ロッテ対西武戦
ZOZOマリンスタジアム
14:00プレイボール
スコア ロッテ3-2西武
スタメン
ロッテ 西武
1 右 荻野 1 左 岸潤
2 遊 友杉 2 遊 源田
3 左 石川慎 3 三 佐藤龍
4 指 ポランコ 4 一 渡部健
5 一 山口航 5 指 陽川
6 三 ブロッソー 6 二 外崎
7 捕 佐藤都 7 右 長谷川信
8 二 茶谷 8 捕 古賀悠
9 中 和田康 9 中 西川愛
投 メルセデス 投 隅田
ロッテは中7日でメルセデス、西武は中6日で隅田が先発します。
ロッテは0-0で迎えた3回裏、二死走者無しで和田康が打席に入ると、初球を捉えた打球はライトスタンドに飛び込む先制ソロに。チーム初ヒットがホームランとなって、1-0とリードします。
しかし、ロッテ先発のメルセデスは5回表に一死一、三塁のピンチを迎えると、渡部健に打ち上げられた犠牲フライで同点に追いつかれ、6回には一死二塁から古賀悠にタイムリーを許し勝ち越されてしまいます。
それでも、1試合1試合にCS出場権がかかっているロッテはここで負けるわけにはいきません。
1点ビハインドで迎えた7回裏、二死から2本のヒットと四球でランナーを埋めると、友杉の代打にコールされたのは岡でした。すると、その初球。西武・隅田のストレートを捉えると、打球はレフトへのヒットに。ランナー2人が一気に生還し、3-2と逆転に成功しました。
と語った岡。指揮官からの期待に見事応えてみせました。
1点リードで迎えた9回は守護神代役・澤田が登板。1本ヒットを許したものの、一死一塁で岸潤を4-6-3の併殺に仕留め、ロッテが逆転勝利しました。
なお、この試合の9回表に登板し、1イニングを無失点に抑えたロッテ・澤田がプロ初セーブを記録しました。
勝利投手 中村稔弥(2勝1敗)
敗戦投手 隅田知一郎(9勝10敗)
セーブ 澤田圭佑(2勝1S)
オリックス対楽天戦
京セラドーム大阪
14:00プレイボール
スコア オリックス2-8楽天
スタメン
オリックス 楽天
1 中 福田周 1 三 小深田広尾
2 二 安達 2 右 小郷
3 指 森友 3 指 島内宏
4 一 セデーニョ 4 二 浅村
5 左 杉本 5 左 岡島
6 三 西野真 6 一 渡邊佳
7 遊 紅林 7 中 辰己
8 右 野口智 8 捕 太田光
9 捕 福永奨 9 遊 村林
投 黒木 投 荘司
「サードユニフォーム」を纏うオリックスは中4日で黒木、楽天は中6日で荘司が先発します。
楽天は初回から島内宏、岡島のタイムリーで幸先よく2点を先制すると、3回には二死満塁のチャンスから島内宏がこの試合2本目のタイムリーとなる走者一掃打を放ち、3点を追加。オリックス先発の黒木を2回5失点に沈めます。
援護をもらった楽天先発の荘司は、ヒットをたくさん浴びながらも要所を締めるピッチングを披露。
初回、いきなり一死二、三塁のピンチを迎えながらも無失点に抑えると、2回も二死二塁のピンチを切り抜けます。3回にはセデーニョにタイムリーを浴びるなど2点を返されますが、4、5回は再び無失点に抑え、5回2失点で降板しました。
荘司の好投もあり打撃でもリズムを作った楽天は、4回に再び島内宏のタイムリーで1点を追加すると、6回には岡島の犠牲フライなどで2点を追加。オリックスから8点を奪い、2-8で9回を迎えます。
6点リードで迎えた最終回は松井友が登板。2本のヒットを浴びるも最後は紅林をライトフライに打ち取り、楽天が10安打8得点で快勝しました。また、好投した荘司はお立ち台にて
とスピーチ。今目指すのはCS出場の一点のみです。
勝利投手 荘司康誠(5勝3敗)
敗戦投手 黒木優太(1勝5敗)
巨人対ヤクルト戦
東京ドーム
17:00プレイボール
スコア 巨人1-0ヤクルト
スタメン
巨人 ヤクルト
1 右 長野 1 中 塩見泰
2 左 ウォーカー 2 左 濱田
3 遊 坂本勇人 3 二 山田哲
4 一 岡本和 4 三 村上宗
5 中 丸 5 右 サンタナ
6 三 松田宣 6 一 J.オスナ
7 捕 岸田 7 捕 中村悠
8 二 北村拓 8 遊 長岡
9 投 グリフィン 9 投 山野
巨人、ヤクルト共に中12日でグリフィン、山野が先発します。
また、この試合は今季限りでの引退を表明した巨人・松田宣の引退試合。ソフトバンク、巨人の2球団で全ての野球ファンを楽しませてきた"熱男"の最後の試合を観に、41630人のファンが東京ドームへ駆けつけました。
その松田宣は「6番・サード」でスタメン出場。第一打席は2回裏一死走者無しで回ってくると、ヤクルト・山野のストレートに詰まらされ、ファーストへのファールフライに倒れます。
第二打席では粘った末の7球目を捉えると、ボールはライトを襲うフライに。結果としては平凡なフライアウトとなりましたが、場内は歓声と拍手で包まれました。
試合は、その松田宣の次打者・岸田の手によって均衡が破られます。第二打席でアウトとなった松田宣の次に打席に入った岸田は、初球をスイング。すると捉えられた打球はぐんぐん伸びていき、レフトスタンドに飛び込む先制ソロに。松田宣に勝ち星を捧げようとチーム全員で試合を勝ち取りにいきます。
そして6回表、遂にシートの変更が。ショートを守っていた坂本勇人はサードに移り、空いたショートには門脇が入ります。松田宣の現役最終戦の成績は2打数無安打でしたが、サードでは華麗な守備を見せるなど、いつもと変わらない「マッチの野球」を見せてくれました。
試合は1-0のまま進行し、1点リードで迎えた9回は中川皓が登板、無失点で締め、巨人が1点差で勝利しました。
試合後、巨人は松田宣の引退セレモニーを開催。
と、"熱男"への想いも語り、最後は4万人のファンと熱男ポーズを行い、涙を流しました。プロ野球史屈指のムードメーカーが、ついにユニフォームを脱ぎました。
勝利投手 グリフィン(6勝5敗)
敗戦投手 山野太一(1勝3敗)
セーブ 中川皓太(1勝4敗14S)
本塁打
巨人:岸田行倫2号ソロ
順位表
パリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 オリックス 83-51- 4 優勝
2位 楽天 69-68- 1 15.5
3位 ソフトバンク 69-68- 2 15.5
4位 ロッテ 66-66- 5 16.0
5位 西武 64-76- 1 22.0
6位 日本ハム 59-80- 1 26.0
セリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 阪神 85-52- 5 優勝
2位 広島 74-65- 4 12.0
3位 DeNA 74-65- 3 12.0
4位 巨人 69-70- 2 17.0
5位 中日 56-81- 5 29.0
6位 ヤクルト 56-83- 3 30.0
まとめ
DeNA・大貫選手、おめでとうございます。本来完封勝利するほどのスペックは持っている選手でしたが、今季は9回二死で降板するなどあと一歩という場面もありました。
前年と比較すれば成績的には劣っている部分も多いですが、それ以上に、奪三振能力や完投能力が上がっており、間違いなく指標では表せない部分も伸びてきています。今永選手のメジャー挑戦がほぼ確実視され、バウアー選手も来季はいるかどうか分かりません。そうなると、先発ローテの中で大貫選手の役割がとても重要になってきます。来季はより飛躍することができるでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。