阪神・伊藤将が1失点完投勝利で9勝目!ディグプロ9月3日
連日の完投デー、この日は虎の若き左腕が名を連ねました。
今回は、9月3日に行われた6試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
日本ハム対オリックス戦
ES CON FIELD HOKKIDO
13:00プレイボール
スコア 日本ハム1-3オリックス
スタメン
日本ハム オリックス
1 右 万波 1 右 佐野皓
2 左 松本剛 2 二 大城滉
3 三 清宮幸 3 中 中川圭
4 一 野村佑 4 指 森友
5 指 郡司 5 一 頓宮
6 捕 A.マルティネス 6 三 宗
7 二 上川畑 7 左 池田陵
8 遊 奈良間 8 遊 紅林
9 中 五十幡 9 捕 若月
投 上原 投 東晃
日本ハム、オリックス共に中6日で上原、東晃が先発します。
オリックスは0-0で迎えた2回表、二死から2つの四球とヒットで繋ぎ満塁のチャンスを作ると、この試合で1番に抜擢された佐野皓のレフトへのタイムリーで1点を先制します。
さらに6回、頓宮がバックスクリーンへ飛び込むソロを放つと、7回には先制打を放った佐野皓がセーフティースクイズを成功させ、日本ハムから3点を奪います。
オリックス先発の東晃は、日本ハム相手に好投を披露。150キロを超えるストレートに横に曲がる変化球を織り交ぜ、ゴロアウトを奪います。
特にダブルプレーでピンチを脱する姿が目立っていた東晃。3回には一死一、二塁の場面でセカンドライナーで併殺を奪うと、6回には一死一塁から4-6-3の併殺を取る結果に。効率よくアウトを奪い、7回途中1失点の内容で降板します。
と話す右腕。育成出身の速球派の飛躍の瞬間は、すぐそこです。
7回には東晃がタイムリーを浴びたことで1-3と迫られたオリックスですが、2点リードで迎えた9回は山﨑颯。先頭の松本剛にはヒットを許したものの、後続を3人で打ち取り、オリックスが接戦を制しました。
勝利投手 東晃平(4勝)
敗戦投手 上原健太(3勝5敗)
セーブ 山﨑颯一郎(7S)
本塁打
オリックス:頓宮裕真16号ソロ
西武対ソフトバンク戦
ベルーナドーム
13:00プレイボール
スコア 西武2-3ソフトバンク
スタメン
西武 ソフトバンク
1 遊 源田 1 二 三森
2 左 ペイトン 2 中 周東
3 右 蛭間 3 指 柳田
4 一 渡部健 4 左 近藤健
5 指 栗山 5 一 中村晃
6 二 外崎 6 遊 今宮
7 三 佐藤龍 7 右 柳町
8 捕 柘植 8 三 野村勇
9 中 西川愛 9 捕 甲斐
投 與座 投 森唯
西武は中6日で與座、ソフトバンクは6月8日ぶり、中86日で森唯が先発します。
ソフトバンクは初回から周東のスリーベースで一死三塁のチャンスを作ると、柳田がセカンドゴロを転がす間に周東は生還。足を生かした攻撃で1点を先制します。
その後、2回に西武・外崎のソロによって同点に追いつかれてしまいますが、1-1で迎えた3回表。一死走者無しで打席には甲斐が入ります。するとその初球。129キロのストレートを捉えた打球はレフトスタンドギリギリに届く勝ち越しソロとなりました。打った甲斐は、
と捕手らしいコメントを残しました。
ソフトバンク先発の森唯は、失点を外崎のソロのみにとどめ、6回二死一、三塁となったところで降板。6回途中1失点と気迫を見せました。
さらにこの一打同点のピンチも、又吉が3球で沈める好リリーフ。相手に流れを渡しません。
その後両チーム1点ずつ追加し、2-3となって迎えた9回は守護神・R.オスナが登板。二死一、二塁のピンチを招くも源田を三振に斬ってゲームセット。
ソフトバンクが1点差で逃げ切りました。
勝利投手 森唯斗(2勝1敗)
敗戦投手 與座海人(2勝5敗)
セーブ R.オスナ(3勝1敗20S)
本塁打
ソフトバンク:甲斐拓也10号ソロ
西武:外崎修汰11号ソロ
広島対中日戦
MAZDAZoom-Zoomスタジアム広島
13:30プレイボール
スコア 広島0-3中日
スタメン
広島 中日
1 二 菊池 1 左 大島
2 中 野間 2 中 岡林
3 遊 小園海 3 遊 カリステ
4 一 松山竜 4 一 ビシエド
5 三 デビッドソン 5 右 細川成
6 左 堂林 6 捕 宇佐見
7 捕 會澤 7 三 石川昂
8 右 末包 8 二 石垣
9 投 九里 9 投 柳
広島は中4日で九里、中日は中6日で柳が先発します。
なんとしても10敗は避けたい中日先発の柳は、絶対に得点を許さないという精神力の下序盤2イニングスを被安打1で立ち上がります。
すると3回表。大島の内野安打から一死二塁のチャンスを作った中日は、カリステの打球を処理した広島・デビッドソンが悪送球したことにより二塁ランナーが生還し、1点を先制します。
援護点をもらった柳は圧巻の奪三振ショー。この試合ではカットボールと縦に落ちるスライダーが冴え渡り、この試合で記録した8つの三振のうち、3つはカットボール、4つは縦スライダーがウイニングショットでした。
7回に一死三塁のピンチを招いたところで降板となりましたが、無失点の好投。
と振り返った右腕。文字通り、この後を託したフェリスが二者連続三振を奪ってピンチを脱し、柳の勝ちも消されずにすみました。
8回一死二、三塁のチャンスで代打・後藤駿が2点タイムリーツーベースを放ち、0-3とリードを広げた中日。
貴重な追加点も入ったことで、3点リードで迎えた9回裏はR.マルティネスが余裕の無失点締めをして、試合終了。
中日が完封リレーで勝利しました。
勝利投手 柳裕也(4勝9敗)
敗戦投手 九里亜蓮(7勝6敗)
セーブ R.マルティネス(3勝1敗30S)
ロッテ対楽天戦
16:00プレイボール
スコア ロッテ4-5楽天
スタメン
ロッテ 楽天
1 右 岡 1 三 小深田大翔
2 遊 藤岡 2 遊 村林
3 二 中村奨吾 3 指 島内宏
4 指 ポランコ 4 二 浅村
5 一 山口航 5 左 岡島
6 左 石川慎 6 中 辰己
7 三 安田尚 7 一 阿部寿
8 捕 田村龍 8 右 小郷
9 中 藤原 9 捕 太田光
投 中森 投 荘司
ロッテは中10日で中森、楽天は中6日で荘司が先発します。
序盤3イニングスは両先発とも危なげない立ち上がりを見せ、スコアが動きませんでした。
均衡が破れたのは4回表。この回の先頭打者・島内宏が打席に入ると、4球目を振り抜いた打球は角度が付き、ライトスタンドに着弾する先制ソロとなりました。
先制に成功した楽天は6回にロッテ・東條の暴投で1点を追加すると、7回には岡島に犠牲フライが記録され、3点目。0-3とじわじわ点差を広げます。
さらに8、9回にも1点ずつ追加し、これで5点目。勝利を確かなものにしていきます。
ちょこちょこと援護点をもらっていた楽天先発の荘司は7回まで無失点ピッチング。8回に1点を失ったところで降板しましたが、7回途中2失点の好内容。ZOZOマリンスタジアム特有の風もこの試合ではあまり干渉せず、投げやすかったという荘司。
と、考え方一つで敵ファンさえも味方につけました。
2-5と3点リードで迎えた9回裏は守護神・松井裕が登板。ポランコにツーランを浴び1点様で迫られましたが、それ以降は無失点に抑え、楽天が接戦を制しました。
勝利投手 荘司康誠(3勝3敗)
敗戦投手 中森俊介(1勝2敗)
セーブ 松井裕樹(1勝3敗31S)
本塁打
楽天:島内宏明6号ソロ
小郷裕哉9号ソロ
阿部寿樹4号ソロ
ロッテ:ポランコ23号ツーラン
DeNA対巨人戦
横浜スタジアム
17:00プレイボール
スコア DeNA7-8巨人
スタメン
DeNA 巨人
1 右 関根 1 左 長野
2 中 桑原将 2 右 丸
3 左 佐野恵 3 遊 坂本勇人
4 二 牧 4 一 岡本和
5 三 宮﨑 5 捕 大城卓
6 一 ソト 6 二 吉川尚
7 遊 大和 7 中 萩尾
8 捕 山本祐 8 三 門脇
9 投 濵口 9 投 井上温
DeNAは中10日で濵口、巨人は7月28日ぶり、中36日で井上温が先発します。
巨人は初回から大城卓、吉川尚の連続タイムリーによって先制すると、2回にも丸のソロなどで2点を追加。井上温を援護します。
しかし、その井上温は初回に1点を失うと、2回には濵口の代打・知野に逆転の満塁ホームランを浴びてしまうなど6失点。1回3分の0を投げ7失点でKO降板してしまいます。
それでも、4回に丸のタイムリー、5回に岡本和のソロによって2点を返し6-7の1点差に迫ると、8回二死二塁のチャンスで丸がこの試合4本目のヒットとなるタイムリーを放ち、7-7の同点に追いつきました。
そして、同点で迎えた9回表。巨人は回跨ぎした上茶谷から四球とヒットで二死ながら一、三塁のチャンスを作ると、打席には門脇。その5球目でした。内に食い込むカットボールを弾き返すと、打球はショートの頭を越えるレフトへの勝ち越しタイムリーに。
と、嬉しそうに振り返った門脇でした。
1点リードで迎えた9回は代役守護神・中川皓が登板。10球で三者凡退に抑えきり、巨人がルーズベルトゲームを制しました。
勝利投手 バルドナード(2勝)
敗戦投手 上茶谷大河(3勝3敗)
セーブ 中川皓太(1勝3敗9S)
本塁打
巨人:丸佳浩15号ソロ
岡本和真37号ソロ
DeNA:知野直人1号グランドスラム
ヤクルト対阪神戦
明治神宮野球場
18:00プレイボール
スコア ヤクルト1-7阪神
スタメン
ヤクルト 阪神
1 中 丸山和 1 中 近本
2 左 内山 2 二 中野
3 二 山田哲 3 左 ノイジー
4 三 村上宗 4 一 大山
5 右 サンタナ 5 三 佐藤輝
6 一 J.オスナ 6 右 森下翔
7 捕 松本直 7 捕 坂本誠
8 遊 長岡 8 遊 木浪
9 投 吉村貢 9 投 伊藤将
ヤクルトは5月24日ぶり、中101日で吉村貢、阪神は中6日で伊藤将が先発します。
阪神は初回から無死一、三塁のチャンスを作ると、3番・ノイジーの打球を処理したヤクルト・村上宗が悪送球をしたことにより先制に成功します。なおも一死二、三塁で佐藤輝に打席が回ると、初球を捉えた打球はライトスタンドに突き刺さるスリーランとなり、0-4と初回からビッグイニングを作ります。
さらには2回にも中野、ノイジーに連続タイムリーが飛び出し、伊藤将に6点の援護点をプレゼントします。
阪神先発の伊藤将は、ツーシームやカットボールなど動く球を駆使して相手打線からゴロアウト、フライアウトを奪います。
そして、8回終了時点で被安打は3本、球数も78球と超弩級の省エネピッチング。余裕でマダックスができる余力を残し、9回のマウンドに向かいます。
しかし、9回は1球でワンアウト目を奪いますが、続く丸山和の代打・赤羽由。3球目のツーシームをレフトへ運ぶと、打球は悲鳴飛び交う阪神ファンの座るレフトスタンドへ。マダックス目前でこの試合初めて失点してしまいます。それでも慌てることなく、内山を三振、村上宗をセカンドゴロに打ち取りゲームセット。
9回1失点の完投勝利をあげた伊藤将は、
と、振り返りました。
阪神が投打が噛み合い勝利しました。
なお、この試合でヤクルト・赤羽由がプロ初ホームランを記録しました。
勝利投手 伊藤将司(9勝5敗)
敗戦投手 吉村貢司郎(2勝2敗)
本塁打
阪神:佐藤輝明17号スリーラン
森下翔太9号ソロ
ヤクルト:赤羽由紘1号ソロ
順位表
パリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 オリックス 71-43- 4 M16
2位 ロッテ 59-52- 5 10.5
3位 ソフトバンク 58-57- 2 13.5
4位 楽天 57-60- 1 15.5
5位 日本ハム 53-68- 1 21.5
6位 西武 51-67- 1 22.0
セリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 阪神 72-44- 4 M15
2位 広島 66-53- 4 7.5
3位 DeNA 61-56- 3 11.5
4位 巨人 59-60- 1 14.5
5位 ヤクルト 48-70- 3 25.0
6位 中日 46-71- 3 26.5
まとめ
阪神・伊藤将選手、おめでとうございます。連日どこかしらのチームの投手の完投勝利が続いていますが、9月3日は伊藤将選手でしたね。大豊作だった2020年ドラフトにおいて阪神に入団し、新人年から10勝をマークしました。
あまりにもルーキーが躍動しまくってしまったため新人特別選手賞という賞をもらった伊藤将選手ですが、本来なら新人王級の活躍。翌年、そして今年も9勝5敗という成績を残しており、コンスタントに貯金を作っています。
若き左のイニングイーターが、虎の投手陣を引っ張っていくことを期待しましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。