プロ野球ブレーカーズ2023〜西武、阪神編〜
今シーズンブレークを果たし、チームの新たな柱となっている"ブレーカーズ"を紹介する「プロ野球ブレーカーズ2023」。
第三回は、西武、阪神のブレーカーズを紹介していきます。
西武:思い切りのいい若獅子!長谷川信哉選手
西武で今季ブレークした選手は、内野手登録ながらセンターでの起用が続くユーティリティープレイヤー・長谷川信哉選手です。
長谷川信選手は福井の名門・敦賀気比高校から2020年の育成ドラフト2位で指名されると、昨季7月に支配下へ昇格。そこから37試合に出場し、打率.185、3打点という成績でした。支配下登録時には、
と、意気込みを語りました。
支配下1年目は活躍した、と言い切ることはできない成績でしたが、23年に入ると打撃が1段階成長。「1番・センター」としての起用が増えると、5月16日の日本ハム戦では9回二死からプロ初のホームランとなるソロを放つ活躍。本拠地初ホームランはサヨナラ弾になるなど、とにかくチームが欲しいところで一発を放ちました。
二軍監督時代から長谷川信選手の逆境での強さを知っている松井稼頭央監督は、
と、そこ(トリプルスリー)トリプルスリーに向けてレベルアップしていってほしいと話していました。
そして、若林楽人選手や金子侑司選手らが二軍降格となる中、長谷川信選手は「9番・センター」での出場を続け、初球と1ストライク、フルカウントで3割前後を打つ活躍を見せています。
そんな長谷川選手、実は元々投手で、高校2年生の春に野手へ転向。身体能力の高さを変われてのコンバートでした。
そしてその俊足を生かし、ベースを直角に回ることができるそう。
と、パンチ力だけでなく走塁面でも頭抜けた技術を持っているところが、支配下登録された所以かもしれません。
思い切りのいい若獅子が、近い将来チームのリードオフマンを担います。
長谷川信選手のここまでの成績(7月終了時点)
41試合 132打数 30安打 4本塁打
10打点 2盗塁 打率.227
出塁率.268 長打率.364 OPS.632
阪神:球のノビは球界屈指!村上頌樹選手
阪神で今季花開いたのは、球界屈指のストレートを誇る村上頌樹選手です。
2020年ドラフト3位で指名された村上頌選手は、ルーキーイヤーに2試合先発したものの、防御率16.88と活躍できず。
しかし、1年明けての今季。中継ぎを1試合経て4月12日の巨人戦に今季初先発すると、巨人打線相手に7回パーフェクトの脅威的なピッチングを披露します。ここでプロ初勝利とはなりませんでしたが、続く同22日の中日戦では2安打完封勝利し、完璧なプロ初勝利を手にしました。
この試合を解説していた福留孝介氏は、
と分析しました。
その後もセリーグ記録を60年ぶりに更新する開幕31イニングス連続無失点を記録するなど、自慢のストレートとツーシーム、フォーク、カットボールで相手打線をキリキリ舞にしてきました。
二軍時代にも、一軍を相手にできるほどではないと評価が芳しくなかった村上頌選手でしたが、今季いきなりの大ブレーク。新人王筆頭候補の右腕について、二軍時代の村上頌選手を知る鹿取義隆氏は、
と、とにかくストレートのノビがいいことを語っていました。プロの投手のストレートの平均回転数は2300前後にも関わらず、村上頌選手は2600超え。そのノビの凄さが分かるかもしれんせん。
どの評論家も、ノビが凄まじいと語る村上頌選手のストレート。その村上頌選手は、元々「火の球ストレート」で球界を席巻した藤川球児氏に憧れて投手を始めたそう。
と、子供の頃から阪神ファンだった村上頌選手は、虎のレジェンドの背中を追って球界に足を踏み入れました。
大先輩の後を先発として、追いつけ追い越せの精神で投げ続けます。
村上頌選手のここまでの成績(7月終了時点)
14試合 13先発 7勝 5敗 1H 0S
94回 22失点(自責点21) 防御率2.01
72奪三振 9与四死球 被安打58
WHIP0.71