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広島・堂林が延長戦制するサヨナラタイムリー!ディグプロ9月5日
鯉のプリンスが試合を決める劇的な一打を放ち、広島に勝利をもたらしました。
今回は、9月5日に行われる予定だった6試合のうち、降雨で中止となった1試合を除く5試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。
ヤクルト対巨人戦
明治神宮野球場
18:00プレイボール
スコア ヤクルト3-4巨人
スタメン
ヤクルト 巨人
1 中 丸山 1 右 梶谷
2 一 J.オスナ 2 遊 門脇
3 二 山田哲 3 中 丸
4 三 村上宗 4 一 岡本和
5 右 サンタナ 5 捕 大城卓
6 左 澤井 6 二 吉川尚
7 遊 長岡 7 左 秋広
8 捕 古賀優 8 三 中山礼
9 投 サイスニード 9 投 山﨑伊
「2023 TOKYO燕パワーユニフォーム」を着用するヤクルト、巨人共に中6日でサイスニード、山﨑伊が先発します。
巨人は0-0の2回裏にヤクルト・古賀優のタイムリーによって先制を許しますが、4回表には一死三塁から丸にタイムリーが飛び出し、1-1の同点に追いつきます。
しかし、直後の4回裏にサイスニードからまさかの被弾。助っ人右腕の来日初ホームランで、2点を入れられ、3-1とリードを許します。
それでも、5回に梶谷のタイムリーで粘り強く1点を返すと、8回に作った無死一、三塁のチャンスで丸が犠牲フライを打ち上げ、ついに3-3の同点に追いつきます。
そして、迎えた9回表。一死から吉川尚が出塁すると、ヤクルト・石山の牽制ミスで吉川尚は三塁まで進塁。一死三塁の場面で打席に立ったのは重信でした。何としても勝ち越し点が欲しい中、その3球目。叩きつけた打球はセカンドへのゴロとなり、その間に吉川尚が生還。重信が勝ち越しの内野ゴロを転がしました。重信は、
「形は何でも良かった。ヒットじゃなくても何でも良かったので、1点を取りにいく打撃を心がけました」
と、泥臭く1点をもぎ取りにいくことを意識したそうです。
肉を切らせて骨を断つ戦法で1点を勝ち取った巨人は、1点リードで迎えた9回裏に中川皓を投入。3人で抑え、巨人が逆転勝ちしました。
なお、この試合の4回にツーランを放ったヤクルト・サイスニードがプロ初ホームランを記録しました。
勝利投手 船迫大雅(2勝1敗)
敗戦投手 石山泰稚(3勝6敗)
セーブ 中川皓太(1勝3敗10S)
本塁打
ヤクルト:サイスニード1号ツーラン
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中日対阪神戦
バンテリンドーム ナゴヤ
18:00プレイボール
スコア 中日2-8阪神
スタメン
中日 阪神
1 左 大島 1 中 森下翔
2 中 岡林 2 二 中野
3 右 細川成 3 右 ミエセス
4 三 石川昂 4 一 大山
5 遊 カリステ 5 三 佐藤輝
6 捕 宇佐見 6 左 ノイジー
7 一 ビシエド 7 捕 坂本誠
8 二 村松 8 遊 木浪
9 投 涌井 9 投 西勇
中日、阪神ともに中6日で涌井、西勇が先発します。
阪神は初回から中野のタイムリースリーベースを皮切りに3点を先制すると、3回にもノイジーのタイムリーなどで2得点、トドメには4回に佐藤輝、ノイジーの連続タイムリーで3得点。
前半4イニングスで8点を奪い、早くも勝負をきめにかかります。
大量の援護点をもらった阪神先発の西勇は粘りのピッチングを披露。
3回、6回と細川成の手によって1点ずつを奪われてしまいますが、2回には一死一、二塁のピンチを無失点で凌ぐなど、変化球で的を絞らせず7回2失点で降板。自身の勝ちにもつながるようなピッチングを見せた西勇でしたが、
「自分の勝ちを求めてやっていない。チームが勝てばいい、それだけ」
と、あくまでもフォアザチーム精神の右腕でした。
2-8の6点リードで迎えた9回は、新助っ人・ブルワーが登板。
ビシエドに四球を与えたものの後続をしっかりと打ち取り、阪神が8得点で快勝しました。
勝利投手 西勇輝(6勝5敗)
敗戦投手 涌井秀章(4勝12敗)
本塁打
中日:細川成也21号ソロ
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広島対DeNA戦
MAZDAZoom-Zoomスタジアム広島
18:00プレイボール
スコア 広島6×-5DeNA
スタメン
広島 DeNA
1 左 堂林 1 右 関根
2 中 野間 2 中 桑原将
3 遊 小園海 3 左 佐野恵
4 二 菊池 4 二 牧
5 三 デビッドソン 5 三 宮﨑
6 捕 坂倉 6 一 ソト
7 一 マクブルーム 7 遊 大和
8 右 末包 8 捕 山本祐
9 投 森翔 9 投 坂本裕
広島は中10日で森翔、DeNAは7月26日ぶり、中40日で坂本裕が先発します。
広島は4回表にDeNA・牧にソロを浴びて先制を許しますが、直後に坂倉のタイムリー、マクブルームのサードゴロで逆転に成功。
さらに5回裏には、一死満塁のチャンスで菊池に2点タイムリーが飛び出し、4-1とさらにリードを広げます。
しかし、8回に登板した広島・島内颯が誤算。3点リードでセットアッパーを登板させたものの、二死一、二塁のピンチを招き、DeNA・桑原将にスリーランを被弾。4-4の同点に追いつかれてしまいます。
その後、9回に両チーム1点ずつを追加し、試合は5-5の同点で延長戦に突入します。
5-5の10回裏、広島はDeNAの6番手・山﨑康相手に二死から二者連続四球を選び二死一、二塁のチャンスを作ると、ここで打席には堂林。
阪神とのゲーム差を広げないためにも、絶対に勝利したい場面。すると、その6球目。ツーシームをしぶとく弾き返すと、打球は横っ飛びしたショートの右を抜けるヒットに。二塁ランナー・曽根の激走の末ホームでクロスプレーとなりますが、曽根はタッチを掻い潜って生還。リプレー検証後も判定は変わらず、広島がサヨナラで勝利しました。殊勲打を放った堂林は、
「(二塁走者の曽根)海成がかえってきてくれたので、本当に助かりました。ひとつ前の矢野の(粘る)姿を目の前で見ていたので、何とかしないといけないなと乗り移ったような感じでした」
と、胸を撫で下ろしました。
勝利投手 中﨑翔太(1勝)
敗戦投手 山﨑康晃(3勝7敗20S)
本塁打
DeNA:牧秀悟26号ソロ
桑原将志5号スリーラン
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オリックス対西武戦
ほっともっとフィールド神戸
18:00プレイボール
スコア オリックス0-3西武
スタメン
オリックス 西武
1 右 池田陵 1 遊 源田
2 二 宜保 2 左 ペイトン
3 中 中川圭 3 右 蛭間
4 指 森友 4 一 渡部健
5 一 頓宮 5 指 栗山
6 左 杉本 6 二 外崎
7 三 宗 7 三 佐藤龍
8 遊 紅林 8 捕 柘植
9 捕 若月 9 中 愛斗
投 曽谷 投 松本航
オリックスは8月13日ぶり、中22日で曽谷、西武は中6日で松本航が先発します。
試合は両先発の一歩も譲らないピッチングが続き、ほっともっとフィールド神戸のスコアボードには着々と0が刻まれていきます。
結果、オリックス先発の曽谷は5回無失点、西武先発の松本航は6回無失点でマウンドを降りることになりました。
そして、その均衡が破れたのは8回表。西武は一死から相手のエラーでランナーを出すと、二死一塁で打席にはルーキー・蛭間。その初球でした。オリックス・阿部翔のスプリットを弾き返すと、これが三塁線を破るタイムリーツーベースに。
「まさかこんなに試合に出たり、安打を打てると思っていなかったので。出させていただいている経験をしっかり生かして、明日からもやりたいです」
と、フレッシュなコメントを残した蛭間でした。
さらに次打者・渡部健にもツーランが飛び出し、0-3とリードに成功した西武。
3点リードで9回を迎えると、マウンドにはクリスキー。杉本、宗、紅林を三者凡退に打ち取り、西武が終盤勝負を制しました。
勝利投手 田村伊知郎(1勝)
敗戦投手 阿部翔太(2勝4敗1S)
セーブ クリスキー(2S)
本塁打
西武:渡部健人5号ツーラン
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ソフトバンク対ロッテ戦
福岡PayPayドーム
18:00プレイボール
スコア ソフトバンク1-7ロッテ
スタメン
ソフトバンク ロッテ
1 二 三森 1 右 荻野
2 左 増田珠 2 遊 藤岡
3 右 柳田 3 二 中村奨吾
4 中 近藤健 4 指 ポランコ
5 一 中村晃 5 左 角中
6 遊 今宮 6 一 山口航
7 指 ホーキンス 7 捕 佐藤都
8 三 野村勇 8 三 安田尚
9 捕 甲斐 9 中 岡
投 スチュワートJr. 投 小島
ソフトバンク、ロッテ共に中6日でスチュワートJr.、小島が先発します。
ロッテは初回から一死満塁のチャンスを作ると、5番・角中の犠牲フライによって1点を先制します。
さらに4回には藤岡に待望の今季1号となるツーラン、5回には山口航の13号ソロが飛び出し3点を追加。0-4とソフトバンクをリードします。
この援護点をもらったロッテ先発の小島はソフトバンク打線相手に熱投。
4回に迎えた二死一、三塁のピンチを無失点で切り抜けると、5回の二死一、二塁も無失点に抑えてみせました。
その後は6、7回と三者凡退に終え、7回無失点の好内容でマウンドを降ります。小島は自身の継続中である連続無失点イニング記録にも触れながら、
「記録はいろいろありますが、勝ったことが一番うれしい。野手の皆さんが早い回で点を取ってくれたので、気持ち的に楽に投げることが出来た」
と振り返りました。
8、9回にも併せて3点を追加し、0-7としたロッテは、9回に鈴木昭を投入。一死三塁から今宮にセカンドゴロを許し1点を失いますが、後続を打ち取ってゲームセット。
ロッテが12安打7得点で大勝しました。
勝利投手 小島和哉(8勝4敗)
敗戦投手 スチュワートJr.(3勝5敗)
本塁打
ロッテ:藤岡裕大1号ツーラン
山口航輝13号ソロ
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順位表
パリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 オリックス 71-44- 4 M16
2位 ロッテ 60-52- 5 9.5
3位 ソフトバンク 58-58- 2 13.5
4位 楽天 57-60- 1 15.0
5位 日本ハム 53-68- 1 21.0
6位 西武 52-67- 1 21.0
セリーグ
順位 チーム名 勝利-敗戦-引分 G差
1位 阪神 73-44- 4 M14
2位 広島 67-53- 4 7.5
3位 DeNA 61-57- 3 12.5
4位 巨人 60-60- 1 14.5
5位 ヤクルト 48-71- 3 26.0
6位 中日 46-72- 3 27.5
まとめ
広島・堂林選手、おめでとうございます。本当に広島の選手は欲しいところで打ってくれますね。特に今の広島は、西川龍選手や秋山翔選手などの強力なプレーヤーを欠く中で、今いるメンバーが「なら代わりに自分が」という思いを持ってプレーしているのが強さの秘訣でしょう。
阪神のマジックは少しずつ減ってきていますが、それでも広島はまだしがみついています。シーズンが終わった時、笑っているのはどのチームでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。