新外国人のベースボールレジュメ〜その32〜
今季からNPBで新しくプレーする外国人を紹介する、「チームを救え!新外国人のベースボールレジュメ」。第三十二回はサイ・ヤング賞受賞経験のある大物左腕です。
名前:ダラス・カイケル
生年月日:1988年1月1日(36歳)
出身:アメリカ合衆国・オクラホマ州
ダラス・カイケル選手はアメリカ合衆国出身の投手で、左投左打、身長は191センチ、体重は93キロと長身の投手です。
カイケル選手はメジャー通算で103勝を挙げているバリバリのメジャーリーガーで、20勝を挙げた2015年にはサイ・ヤング賞も獲得している大物です。ストレートで押すというよりかは変化球主体で攻める技巧派であり、シーズン後半からの活躍に期待が高まります。
カイケル選手は2009年のMLBドラフトでヒューストン・アストロズから7巡目で指名を受けると、プロ入り。
すると、そのわずか3年後の2012年にメジャーデビュー。大卒とはいえ若冠25歳で大舞台への切符を掴みます。初年度から16試合に先発、3勝8敗と大きく負け越しましたが、初完投を記録するなどすでに化け物じみています。
翌年には22試合に先発すると、そこから2018年までは六年連続で20試合以上に先発。2015年には33試合に先発、20勝8敗、216奪三振、防御率2.48でサイ・ヤング賞を受賞しました。しかし、オフに契約合意に至らずFAに。移籍先が決まったのは翌年6月のことでした。
2019年からの移籍先はアトランタ・ブレーブス。6月下旬にメジャー昇格を果たし、8勝8敗と貢献したものの、オフに再びFAに。
2020年からはシカゴ・ホワイトソックスで新しくプレーしましたが、なかなか勝ち星が得られない中2022年は開幕から不振に喘ぎ、5月末日に同球団を退団します。
6月からはアリゾナ・ダイヤモンドバックス、テキサス・レンジャーズを2ヶ月の間に渡り歩くと、翌23年の6月からはミネソタ・ツインズに移籍。8月にメジャー昇格を果たしましたが、ここでもオフにFAになります。
そして今シーズン、2024年もシアトル・マリナーズで開幕を迎えながら6月下旬にミルウォーキー・ブルワーズに金銭トレードで移籍となると、7月末にロッテとの契約が発表。戦力補強期間ギリギリでの加入となりました。
NPB史上3人目の最強助っ人投手
ロッテへの加入が決まったカイケル選手ですが過去にサイ・ヤング賞受賞経験のある投手が来日するのはこれが3例目。これまでには1962年に中日に在籍していたドン・ニューカム氏(登録名はニューク)、2023年にDeNAに在籍していたトレバー・バウアー選手と、本当に稀有な例となっています。
ニューカム氏に関しては投手よりも野手としての出場の方が多かった(1試合の登板に対し80試合の野手出場)ので、完全な投手としてならNPB史上2人目ということになるでしょう。
バウアー選手も昨季のシーズン途中加入ながら凄まじい活躍を見せていたので、カイケル選手にも期待したいですね。
カイケル選手のプレー動画
基本的には140キロ台前半のシンカーでカウントを組み立て、時々スライダーやカットボールなどの変化球を混ぜるというようなピッチングスタイルです。NPBでいうとヤクルト・石川雅規選手に似ているかもしれません。
また、近年の日本では絶滅危惧種となっているワインドアップピッチャーであり、振りかぶる姿をテレビで見ることができるのが、個人的には1番楽しみかもしれません。
まとめ
今回はロッテに新加入するダラス・カイケル選手について見てきました。36歳という年齢が若干のネックとなりますが、それ以上にこれまで築き上げてきた経験値がとても大きいですね。
若手の投手のコーチ役なども務め上げてくれれば、球団としてこれ以上嬉しいことはないでしょう。また、背番号が「41」に決まったカイケル選手は、球団を通じて
と、意気込みを語りました。一軍デビューの日が楽しみです。
最後までお読みいただきありがとうございました。