チームを救え!新外国人のベースボールレジュメ〜その27〜
今季からNPBで新しくプレーする外国人を紹介する、「チームを救え!新外国人のベースボールレジュメ」。第二十七回は北の大地で豪快にバットを振るう、大物メジャーリーガーです。
名前:フランミル・レイエス
生年月日:1995年7月7日(25歳)
出身:ドミニカ共和国・サン・クリストバル州
フランミル・レイエス選手はドミニカ共和国出身の外野手で、右投右打、身長は196センチ、体重は125キロと巨漢の選手です。
メジャー通算108本、1シーズン最高37本のホームランを放った圧倒的パワーが彼の最大の魅力で、主にライトを守っていたレイエス選手ですが日本ではおそらく指名打者での出場が増えるでしょう。
レイエス選手は2011年にサンディエゴ・パドレスと契約してプロ入りし、12、13年はルーキー級でプレー。14年はA級でプレーすると、128試合に出場して打率.248、11本塁打を記録しています。
その後は順調に昇格を続けていくと、2018年は開幕からAAA級に所属。すると、パドレスの外野手の故障が相次ぎ、5月中旬にメジャー契約を果たし、同日の試合でメジャーデビュー。最終的にシーズンで87試合に出場、打率は.280、16本塁打、31打点とかなりいいスタートを切りました。
2019年はライトのレギュラーとして出場し、前半戦だけで25本塁打を放つ活躍。その後7月の末にトレードでクリーブランド・インディアンスへ移籍。結果的にキャリアハイとなる37本塁打をマークしました。
2020年はコロナで60試合制となったものの、59試合に出場。翌21年も115試合に出場、30本塁打、85打点を挙げるなど、自身の定位置を確立していきます。
しかし、22年8月上旬に打率の低迷によってインディアンスをDFAに。その後カブスへ移籍することになりますが、打率が.221とシーズンを通しても上がらず、ここではFAとなります。
2023年はカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約を結ぶと、3月下旬に開幕ロースター入り。しかし開幕後19試合で打率.186、2本塁打、7打点と振るわず。5月中旬にDFAとなります。
そして、数球団との熾烈な争奪戦を制し、日本ハムが契約を勝ち取ります。今季からは北の大地でプレーすることとなったレイエス選手、活躍できるか楽しみですね。
フリー打撃で"フーフー作戦"?
先述している通り打撃が得意なレイエス選手ですが、キャンプのフリー打撃では「フーフー作戦」を実行。その内容は、自分が放った打球に息を吹きかけ、少しでも飛距離を伸ばそうというもの。実際はボールに息が当たるわけにもなく、その日吹いていた強い逆風によりフェンスには届かなかった模様。
と悔しがりました(笑)。
こんな茶目っ気のあるレイエス選手ですが、メジャーであれだけ打ったなら日本でも簡単に40本打てるのではないか、というようなニュアンスの質問を受けた際には
とコメント。謙虚さや、研究熱心な一面も見られます。
レイエス選手のプレー動画
打撃はやはり申し分ないですね。NPB在籍経験者からも打つことができており、NPBでも早く適応することができそうです。どうやら引っ張り方向に打球が多いようですが、3月1日のオイシックス新潟戦では右打者ながらライトスタンドにホームランを放つなど、逆方向に飛ばすこともできるようです。
一方で、守備には不安が残ります。特にフライを追いかける時の動作がかなり怪しい感じで、起用するのであればDHが無難だと思います。キャンプ中には初めて一塁守備を練習するなど、スタメンを勝ち取るためにいい意味で手段を選んでいないようですね。
まとめ
レイエス選手はドミニカ共和国出身の外野手で、巨体から外見通りの馬鹿力でボールをフェンスの向こうに送るバッターです。
外国人に多い自分の実力を信じてプレーするタイプとは少し異なり、アメリカと日本の野球の違いを理解した上で相手を研究する謙虚さを持っている素晴らしい外国人です。キャンプ中には160メートル級のホームランを放つなど、早くも期待値は上がってきています。このままいけば開幕一軍は堅そうですが、シーズンではどのような活躍を見せてくれるのでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。