ドラフト終了!押さえておくべき12人の選手達!〜その3〜
ついにドラフト会議が終了し、各球団ファンからのドラフトに対しての感想がSNSでも多くみられるようになりました。
今回は、今後注目すべき社卒ルーキーの投手と野手を2人ずつ、計4人を紹介します。社会人といえば、年齢の高さゆえどの球団も「即戦力」となることを期待して獲得する年齢層。
プロでもすぐに勝負できるほどの実力を持った選手の中でも特に頭一つ抜けている彼らには一体どんな選手がいるのでしょうか。
※以下一部敬称略、紹介順は順不同
社会人投手
椎葉剛(徳島インディゴソックス)
独立リーグの強豪チーム・徳島インディゴソックスで速球派投手として輝いていたのが、こちらの椎葉剛選手。
椎葉選手は前年に社会人野球のミキハウスを戦力外となりながら、独立リーグに移籍してから1年で当確を表した成長度の高い選手です。
椎葉選手の魅力はなんといってもそのストレート。生命線とも言える力強い直球は最速159キロを計測し、平均的に150キロを超える出力があります。
徳島インディゴソックスの入団テストを受けた1年前では最速142キロだったものの、わずか1年で17キロも最高球速を伸ばしました。
それに加えてスライダーやフォークなど縦に落ちる変化球も得意としており、ストレートでカウントを整えてから最後は変化球というスタイルが印象的でした。ただ、プロ相手には最後はストレートで空振りを取りに行っており、威力十分のボールで相手打線を手玉に取っていました。
入団後は主にリリーフとして活躍。22試合に登板し39イニングスを投球、イニングを遥かに上回る51奪三振を記録しました。
四死球率は6.46と高めの数字ですが、ストレートに威力があるため今のところはそこまで心配しなくても良さそうです。
そんな椎葉選手は阪神から2位指名を受けました。同じチームには石井大智選手や湯浅京己選手など独立リーグ出身のパワーピッチャーが沢山いるため、前述した四死球率も育成ノウハウのある阪神ならすぐに矯正されると思います。
と、子供の頃から阪神ファンだった椎葉選手。憧れの地・甲子園でその剛腕を振るうときは近いです。
権田琉成(TDK)
椎葉選手同様評価が高かったのは、TDK・権田琉成選手です。権田選手はこれから同期になるドラ1・横山聖哉選手の先輩(上田西高校出身)であり、大学、社会人を経てドラフトで指名されました。
先発・リリーフどちらもこなせる器用なタイプで、最速152キロのストレートやゾーンを切り取るようなスライダーを武器に、押せ押せの投球が出来る強気なピッチャーです。
平均して140キロ台中盤を計測することができ、物おじせずに打者に向かっているそのスタイルは見ていてこちらも楽しいですね。
権田選手は昨季U-23の世界大会に日本代表として選出されており、全9試合中7試合に登板。抑え投手として最後の1イニングを任され、大会中の失点は1点のみ。大舞台の最後も締めることができており、クローザーにも適性があるように感じます。
指標面で見るとこれと言って突出した数字はありませんが、数字以上に迫力のある投球が評価されており、12球団から調査書が来るほどの逸材です。
そんな権田選手はオリックスから7位指名。
と、驚きながらも喜びを語った右腕は、強力投手陣を擁するオリックスで主戦投手として輝けるでしょう。
社会人野手
度会隆輝(ENEOS)
レベルの高い社会人選手の中でも、今季の社会人ナンバーワン選手との呼び声高いのが、ENEOS・度会隆輝選手です。「度会」と書いて「わたらい」。わたらいさんっていろいろな書き方がありますよね。
実は度会選手は父親に元ヤクルトで活躍した度会博文氏を持っており、父親に劣らない活躍を見せてくれることを期待されています。
度会選手は遠投118メートル、50メートル6秒0の俊足を持つ、いわばアスリートタイプの選手なのですが、それ以上に注目されているのは、元巨人・高橋由伸氏を彷彿されるという声の多いその打撃センス。
広角に角度の低いライナー性の打球を打ち分け、長打を打つバッティングが持ち味であり、3割20本は堅い、という声もあります。
度会選手のその打撃力が遺憾なく発揮されたのは22年の都市対抗大会。5試合で21の打席に立ち、4本塁打を含む9安打、11打点で打率.429。橋戸賞、打撃賞、若獅子賞と多くのタイトルを獲得しました。
練習試合も含めた通算成績では80試合以上で打率3割越え、ホームランも14本と抜群の成績。複数ポジションを守れるユーティリティ性もグッドポイントですね。
その度会選手は、中日、DeNA、ロッテの競合の末にDeNAが交渉権を獲得。DeNA・三浦大輔監督が腕を突き上げると何度も涙を拭い、指名後の会見では
と語った度会選手。横浜高校、ENEOSと進んだ地元・横浜での活躍が期待されます。
井上絢登(徳島インディゴソックス)
ミート的なバッティングが得意な度会選手に対して、豪快なフルスイングから特大のアーチを描く打撃スタイルが持ち味なのが、こちらの徳島インディゴソックス・井上絢登選手です。
井上選手は国内トップレベルの独立リーグチームの徳島インディゴソックスに所属し、試合に出場していた22年、23年で二年連続ホームランと打点の二冠王に輝いています。
それほどのパワーを持っておきながら、50メートルは6秒1という俊足の持ち主。普段はその俊足を生かしてセンターを守っており、福岡出身のため"福岡のギータ"などの異名を冠しています。
井上選手は22年から23年にかけて確実性を増しており、打率は.246から.312へ急上昇。フルスイングながらしっかりボールに当てることができ、なおかつ選球眼かなり良くなっています。
他にも指標面で見て大きく成長して点はいくつかありますが、井上選手について知るには、徳島インディゴソックスの公式noteの出している
【横浜6位】「井上絢登」を知るにはまずこれを読め!
という記事を見るのが最適だと思います。普段ではあまり見ないような指標や表を用いており、多角的な視点で井上選手の魅力を知ることができるので、野球ファンにとってはとても読み応えのあるものになっていました。
リンクを貼っておくので、ぜひ読んでみてください。
そして、その井上選手はDeNAに6位で指名を受けました。正直、独立リーグ史上最強選手と名高い井上選手がこの順位まで残っていたことが疑問でしたが、DeNAにとってはとても戦略的にお得なドラフトになったと思います。活躍の舞台は徳島から横浜へ。瀬戸内海で鍛えられた「打」の男が、ハマスタに旋風を巻き起こします。
まとめ
というわけで、今回は社卒選手で期待すべき4人の選手を紹介しました。高校生や大学生に比べ即戦力性を評価されて指名を受けているため、もし入団するならば1年目から見られる確率はとても高いです。球場に足を運んだ際は、ぜひ確認してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。