アキオくんの亡霊
昨晩は嫌な夢を見た、昔、中学、高校の同級生だった「アキオ」くんにブツブツと嫌味を言われる夢だ、
別にアキオくんは身長が180㎝だけど怖くもなんとも感じ無くて、喧嘩した事もあるけど、なんていうか、
自分は柔道やってたから喧嘩にもならないっていうか、クリンチしちゃえばそのまま制圧出来ちゃうから
刃物でも持って無い限りはどうにでも、
そんなことではなくて、私はこのアキオくんに対して強い劣等感を今だに感じていたりする、
何故ならアキオくんは中学の頃はさほど目立たなかったものの、同じ高校に行った頃から身長がグングン伸び続けて気が付いたらモデルみたいな体型になっていたからだ、正直言ってカッコよくなっていた、そして見事な茶髪の甘いマスクで、まるでヨーロッパ地方のアイドルロックシンガーみたいになっていた、そのアキオくんが通学時に私を観てバカにしたかの様に笑って来ておちょくって来るのがたまらなく嫌だった、
極め付けは「お前ってサ、、なんも無いよなwww」ってストレートに言われ、何だかそれは自分の中でも図星感満載だったから余計に響いてしまった、
アキオくんはレピッシュのマグミにそっくりで、何気に私の理想像だった、ほぼ男子校にも関わらず、本来女っ気なんて皆無なハズなのにも関わらず、世の中の女子というのは現金なもので、放課後は常に両脇に2人の他校の知らない女子を抱えてまるで王様の様に歩いていた、当時、童貞包茎の自分じゃ全く考えられない程に全てを持ち合わせていたアキオくんからそんなことを言われたら返し様が無かった、アキオくんは当時、某スタジアムでバイトしていて、その容姿も相まって売り上げも凄まじかったらしい、結局アキオくんはそうやって有頂天になり過ぎたのが災いして毎日昼過ぎに登校し、横柄な態度で同級生を小馬鹿に扱うものだから次第に「なんかアイツムカつく💢」って四面楚歌になってしまいそのまま留年してしまった、皆、その容姿に最初は一目置いてはいたけど、アキオくんはアキオくんで容姿と引き換えに大切な何かを持っていなかったのかもしれない、私が卒業後、偶然最寄駅で鉢合わせたアキオくんは相変わらず制服姿で両脇に女子を抱えて「お前何やってんの?相変わらずモテなそうだなw」とバカにして来た、普通なら留年して制服姿のアキオくんの方が分が悪いハズなのにものすごい劣等感を感じた、それがアキオくんとの最後の接点だった、ただ、一度だけ一緒に同じ地元のマンモス団地に帰宅する時に家庭事情を聞いたことがあって、どうやらお母さんが心臓の病に苦しんでいたらしく、そして母子家庭だった、アキオくんはアキオくんで悩みを抱えていたんだなと思ったけど、だからといって自分より劣っていると見た人を馬鹿にしてはいけないだろうと思っていた、ただ、今なら当たり前だけど全然それも許せてしまうんですよ何故か、許せるというか、今なら上手いこと煽てておこぼれ貰えないかなぁって考えます(笑)
そんなアキオくんが夢に出て来るもんだからとてもウザくてイライラして目が覚めた、これは「自分には年相応の何も持ち合わせていない」という劣等感の現れだろうかと思ったのです、そう思うと口は悪かったけどアキオくんがそうやってダメ出ししてくれたからこそ反骨心のみで生き延びて来れたのかなとも思う反面、大体高校生くらいでイケてるかイケて無いかは決まって来るっていうのを悟ってしまった感はある、
私の憧れのベーシストであらせられる元マッドカプセルマーケッツの上田剛士さんだってめちゃくちゃビジュアルカッコいいし、自分もバンドやって目指した青春時代もあったけど「あ、コレは無理ゲーだ、、」って分かったしまったし、セックス・ピストルズのシドビシャスはその容姿をスカウトされたらしいではありませんか、嗚呼、私もそんなスターマンになりたかったけど、もしもそうだったらそうだったできっと調子に乗りすぎて足を踏み外していたかもしれません、
だからアキオくんは現在生存不明ですが、私の心の中に生きていてこうやって夢の中に中に現れて「ダッセーなオマエwww」ってまた馬鹿にして来るからそれを未だにバネにしてカッコイイ人(中味も)を目指したりしてます、、だがオレはオマエのことは大嫌いなことは変わらないんでもう夢に出てくるんじゃない!💦