「気になる文字③」
最近、自分の声を褒められることが多く驚いています。自分では自分の声をあまり好ましく感じていないので、自分が発している声に意識を向けることを、なんとなく避けていたようにも感じます。
今日は、この「声」という文字を「のぼかん」的に分析してみようと思います。
「声」は六つの形分けでは直情の形となり、いつでもどこでも状況に関係なく自分のスタイルを通す一貫した姿勢があると観ます。
次に字の理論で観ていきます。
一画目の「一」で上からの情報なり圧力なりを堂々と受け止め検証し、必要なものは取り入れ不要なものは流します。その中心からアンテナ的要素の「|」を引くことで「十」とし、左右上下の四方からの情報の受発信を可能とすると考えます。「十」の下部に短い「一」を引き「士」とし、ここまでの全体の情報を絞り込みます。「士」は上の「一」より下の「一」が短いことから、上の「一」で受け損ねたものや不要として流したものを再度受け取ることは出来ません。よって「士」は一回の勝負にかける意志が強いと観ます。
その下の一呼吸置いた位置に「¬」を書き「士」の世界を受け止めた事をきちんと整理し、自分が取り組む範囲を定め、その真ん中辺りに「|」を書き仕分けの用意をし、受け止めた事の要点を確認しながら下部に「一」を引き確認した内容を素早く左右に二分するとします。続けて左端を「丿」で自分らしくのびのびと閉めまとめます。
こうして、これまでの流れをまとめ瞬時の判断性を持つと同時に保守の質を持つ空間を構築するところから、自分の判断や価値観を大切にする姿勢があると観ます。
大まかにまとめますと「声」とは、その状況に応じて必要な情報を確実に取り込み意思としたことを、その範疇に沿っての一瞬一瞬のポイントを自分らしく伸びやかに表現するものであり、そこには自分の価値観を凝縮した姿勢があるとよめますね。
考えていることを声に出して伝えようとする時、声の大きさや質によってニュアンスが変わってくるからでしょうか少し緊張を覚えます。
自分の考えている事、大切にしている事が声として伝わってしまう事がわかっているから、ある意味さらけ出す事に対する緊張もあるのかもしれませんね。
自分が発した声を聞いて、相手だけでなく自分も同時にその影響を受けているのだとすると、自分の考えや想いを声として伝えるのだとしたなら、声にきちんと意識を向けて発する必要がありそうですね。
声は、相手にも自分にもたくさんの影響を与えるものであるのにも関わらず、これまであまり意識を向けてきませんでしたが、こうして「声」という文字と向き合うことによって、
「声」の持つ効果の深さを意識するきっかけとなりました。自分が伝えたい想いに相応しい声が出せたらいいですね。
ありがとうございました。