見出し画像

歳上として気をつけること。

「今日で誕生日を迎えました」という歳下の知り合いがいた。僕は自然と、その彼と同じ年齢の頃の自分を思い浮かべていた。そういえばあの頃、あんなことしていたなあと。

しかし、それを実際に語り出すことはやめておいた。なぜなら、何を隠そう僕は、そういった人間が苦手だからだ。「俺はあの頃あんなことしていたなあ」と、聞き手にとっては何の言いようもないことを言われたって仕方ないのである。それがまだ、聞き応えのある面白い話であるのならばまだしも。

もしそう口走ってしまったとしても、歳下として気を遣ってくれる人ならば「ほうほう」「さすがですね」などと、いい感じで相槌を打ってくれるだろう。それに気づかずいわば手のひらの上で、へらへら踊らされているほうが幸せなのかもしれない。しかしながら今の僕には、まだそこまでの器の大きさはないようだ。幸か不幸かやはりどうしても、まだまだ歳上としてのプライドを持って、自分自身を表現していたいようである。

いいなと思ったら応援しよう!

大村 昇@宮城県美里町
いつもいつもありがとうございます〜。