11、アラフィフ夫婦のスキンシップはビギナークラス。

前回はこちら↓


続きです。
夫も私も小さな一歩ですが
スキンシップの取り方についてお互いに流れを変えようとしました。きっと他所のご夫婦や恋人たちは皆さんが当たり前にしていることなんでしょうが
私たちはアラフィフになって、今やっとってところにきました。

恋人から結婚、出産、子育てを経てもう銀婚式を迎える夫婦だというのにスキンシップやコミュニケーションはビギナーでございます…


さて、どれくらいキスをしたでしょうか。
わからないぐらい長いもので、止まる気配を感じませんでした。


幾度となく私のブラホックに手をかけ外したがるように、背中を這う夫の手が
今すぐにでも乳房を揉みしだかれたいと、私により一層思わせました。

だって私が言ったことを自分なりに考え、守ってちゃんと我慢してくれている。

夫は唇と手と肌で出来得る限りの快感を得ようとしながら、私にも与えつつ、全て触っていいよという言葉を待っているかのようでした。

そのうち私の足の間に、夫の腰がするりと入り上に乗り
正常位のような体勢。
目が薄暗さに慣れ、夫と視線が合ってしまいました。

髪を撫で名前を呼ばれ
夫の表情を見て、私のなんだと認識し

と、途端に恥ずかしくなってしまい私は顔を両手で隠してしまいました。

急に現実に引き戻されてしまったんです。

お互い様に歳を取ったとはいえ…私はもう昔と違い若さもなく、体重も増え、皮膚も体も弛み、シミもシワもくすみまでもある。
アラフィフになってから少しだけ白髪も出てきて、髪の質も変わり、お風呂上がりにブローしたとはいえ若干のうねりも…入念にお手入れをしてやっと見れるという感じ。

当たり前のように夫のことを子供たちの父親として見ていたのに、ちゃんと男なんだと感じてしまったら

今目の前にいる大好きな男に見つめられている自分がどスッピンであることも含め強烈な恥ずかしさが溢れてしまったんです。

今思うとあれかな?女は死ぬまで女ってやつなのかなと。普段からすっぴんどころかアラも隠すことすらしなくなっていたのに本当に今更です笑。老いを受け入れてきたつもりだったのに心の奥には女としての恋をしたときの恥じらいがまだ私にもありました。それこそ年甲斐もなく。


『どうしたの?』と聞かれても、恥ずかしいから見ないでなどと言葉に出すことはもっと恥ずかしくて答えることが出来なかったんです。


『〇〇(私の名前)ちゃん?』と片手を掴まれ、私は残った右手で目元を隠し、ふいっと横を向いてしまった。

どうしても直視出来ないし、されたくなくて。

無言で顔を隠す私に対して喧嘩をしたばかりだからか『何か嫌なことしちゃった?』と不安そうに聞く夫に『違う違う、嫌なことは何もしてない』と手先を振りながら早口で答えてしまった。

もうムードも何もないったら。自分のたじろぎ具合に呆れてしまう。これでは夫を不安にさせ、この場をしらけさせてしまう、開き直れ!と自分で自分に言い聞かせながら
やっと私の口から出た言葉が


『好きすぎる』


どゆこと!?と内心では自分にツッコミを入れ、訳がわからなくなってしまってこの場から逃げ出したくなりました…


慣れないことはいくつになってもするもんじゃないとつくづく思ってしまいしまた。

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