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オリキャラ描いたついでにぼくの塗り方を紹介するやつ

オリジナルキャラを作った。このNOTEいろいろ書いてるし版権アイコンのままじゃよくないかなと思って。


コードネーム: コリデール

あまり時間かけたくなかったし最近ぼくがハマってるおっぱいにTシャツスタイルだけど、ガーリーにベレー帽も似合うと思うんだよね。なんでかっていうと髪型ちょっと諏訪ななかさんの触覚を参考にしたし諏訪ななかさんはベレー似合うから。そのうちガーリーも描きたいね。

そしてこのNOTEのプロフにイラストレーターって書いてあるしたまにはイラストの話も書かないとと思って…、それで塗り方を解説、紹介するよ。アニメ塗りなんだから解説も紹介もないだろって思うかもしれなけど、意外と「どうしてそう塗るべきか」そして「なぜそれができないか」って理屈がわかってない初心者が多い気がするんだな。そしてそれを説明するためにアニメ塗りっていうのは最適だと思うんだ。アニメ塗りはキャライラストの基本だけで出来上がっている。だから初心者向けに解説してみようと。

こってりした塗りの生成AIの絵なんかは一見巧みに見えるけどデッサンが崩れてるものが多い。(最近の生成AIは追ってないけどマスピ顔とか呼ばれてたタイプのAIイラストは)「目の位置が少し外れてる気がする」とか、「服で隠れてるから気が付かなかったけどこれちょっと胴ながくない?」とかそんなのばっかりだった。それでも塗りのおかげで巧みなイラストに見えてしまう。

ぼくもかつては塗りと一緒に線を描いていくタイプの厚塗りをしていたので心当たりがある。タッチの情報量で巧みに見えるし、タッチが多いので違和感がデッサンの歪みなのか、塗りの加減なのかがわからなくなる。


2016年に描いたオリキャラ。ごまかしが効いている

ところがそういうデッサン崩れがアニメ塗りだと覿面でわかってしまう。アニメ塗りの前にごまかしは効かない。だから訓練としてでもいいからアニメ塗りはやるべきだと思うんだ。世の中に見本がたくさんあるから参考資料に困らないし、極限まで引き算ができる。イラストの基本だけが残るのでそれに集中できる。構図とデッサンと色選びに集中できるというわけ。

これ見て。ぼくの10年前の絵。


 

コントラストが弱すぎる。コントラストが弱いくせに「プロは線画を黒で描かない」って聞いたので色トレスしてる。そのため視覚的なひっかかりがまったくなく、のっぺりしている。

こういう塗りでも線画がはっきりしていれば見れるかもしれない。


コントラストよわよわコリデール

でも、これだと背景を描いたときに沈んでしまうと思う。背景を練習したいなって思ってるのに頑張って背景を描けば描くほどキャラが沈んでしまうんだ。おまえ、そのままだと一生背景描けないぞ!

なんでこうなるか。コントラストの強い影を置く度胸がないんだよね。影ってどこか一か所から置きはじめるから最初に強い影を置くと違和感が強くなって薄くしちゃうんだ。でも影なんて真っ黒でも絵になる。週刊漫画の絵なんてトーン使ってなくて黒ベタで描いてあるけどちゃんと絵になってる。つまりどんな影を置いたって明暗コントラストが高すぎるなんてことはないんだよ。問題は全体のバランスであり、統一感。はっきり言ってコントラストは高ければ高いほどキャッチーになる。繊細さは消えるけどね。


 

「コントラストが強すぎるということはない」というは明暗の話。影を選ぶときは色相は絶対に変えない。彩度抑えめにすること。

影の色を青に寄せた方がエモくなるとかあるけどそういうのは考えない。事故るよ。迷いどころは少ない方が良い。影の境界に赤い線を入れるとエモいとか、膝や肩をうっすら赤くするとエモいとか、髪の内側に鮮やかな色を置くとエモいとか、後に引いた足に空気遠近法を使うとグラブルっぽくてエモいとかそんなごまかしは捨てるんだ。構図と線画と1影だけで勝負するんだよ。良い絵はサムネでわかる。ぼくが訓練としてアニメ塗りをすすめるのは、サムネでわかるくらい基本的な技術に集中するためなんだよ。

あと大事なのは影の塊をつくること。全体的に散りばめるのはメリハリが付かないのでよくない。


 

これには光源の位置がどうとかいう話は忘れる。フォトリアルなんてくそくらえ。いかにキャッチーに描くかだよ。視覚的なひっかかりをつくる。イラストは視覚的ボルダリングなんだ。掴む場所、立つことができる足場が必要なんだよ。どうやって視覚的ひっかかりをつくるか。これを学べるのがアニメ塗りだとおもうんだよね。まずは構図だし、線画のメリハリであり、そして影。影は全体の四分の一くらいは大きな掴む場所をつくってやる。細かい影は質感がでて深みをあたえるけど、「キャッチー」には関係ない。

たぶん難しいのは髪の毛だよね。ぼくもかつてはすごい悩んだし、出来なかった。典型的なアニメの塗り方はかなりシンプルなので真似すればそう難しくないと思う。でも一枚イラストに仕上げるからにはアニメよりも質感を出したいところ。しかし髪の毛だけ描きこんで質感にこだわると違和感が出てしまう。そういう時は服にも細かい影をたしてやる。肌にもなんかよくわからない影を足してやる。


 

一か所だけ描きこむと違和感がでてしまって、「ああ、描きこみすぎかな。やめよっかな」って思っちゃうけどけど、全体的に描きこんでいけば違和感は消える。全体の統一感が出れば画風になるんだよ。髪の毛だけゴッホのうねるようなタッチで描いたら変だけど、全部うねるようなタッチで描いたら画風になるみたいな話よ。

だいたいこれがすべて。最初は1影だけでやって、髪の毛とか金属とかは真っ白でハイライト描く。慣れてきたら2影をたすと繊細な感じが増すというわけ。ね、簡単でしょ?

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