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映画『プライベートライアン』は何語で見る?
プラライ。
何度も見ました。ホント名作ですね。
いろいな映画館で見たのですが、日本・アメリカで見た時と、ドイツで見た時の観客のリアクションが違ってたのが印象的でした。
ドイツ人にとっては負け戦なので、なんか硫黄島の戦闘を見ている時の日本人の気持ちになっているような感じでした。
出口で、「フランスに休暇のつもりで行ってたんじゃね?」という声が聞こえて、そういう見方もあるんだなと思ったものです。
面白く感じたのは、すべてドイツ語に吹き替えてあったので、劇中、ドイツ兵と言葉を使う交わすとき、敵国語の緊張感がまるでなかった事です。
アメリカで日米対抗サバイバルゲームをした時、仲間同士日本語で話すと米人が敵対心をむき出しにし、仲間同士英語で話すと、『ズルい!味方だと思うじゃないか』と言われた事です。戦場における敵味方の識別は難しいので、日本語が聞こえたからと言って、友軍と信じない方がいいと思います。
わたしは身内に、北部満州の戦車部隊で八九式に乗っていた大叔父(祖母の兄弟)3名と、支那事変・朝鮮防衛に出征したかみさんの祖父らからよく話を聞いたものです。
特に歩兵で擲弾筒を担いでた嫁祖父は、のらくろの絵を描くわたしを可愛がってくれ、軍隊手帳や作戦行動の詳細を話してくれました。
プライベートライアンの映像をパッドで見せると、
爆笑しながら、戦場じゃあこんなに服は綺麗じゃないとか、自分に向かってくる弾は音がしないとか、人は弾に当たるとうーんと言って動かなくなるんだとか、聞きました。
映画は映画だなと痛感したものです。
一方、北満でソ連と戦いシベリアに抑留された3人は4年〜11年の後、全員帰国しました。
ただ今でも不思議に思うのは、外地で精神的にもう肉体的にも傷ついた軍人さんが戦争を否定せず、日本国内で爆撃・機銃掃射を受けた民間人に反戦意識が強いことです。
戦争映画を見て思うのは、こんな映画を見てられる自分は幸せだということ。軍需品の在庫整理のための戦争はもうやめてほしいものです。