医師と僧侶のカケコミ相談室 第18回 個別最適化とは、自由を認め合うこと!
脳神経外科医の道下将太郎と、京都「両足院」副住職の伊藤東凌が、みなさんからのお悩み・質問・疑問へ回答する「医師と僧侶のカケコミ相談室」。
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10月、やっと最高気温が30度を下回ってきましたが、夏の名残を感じる日々です。街や電車を見渡してみると、ノースリーブの人、厚手のパーカーを着ている人、サンダルの人、ブーツの人、季節の変わり目らしくさまざまな服装の人が混在しています。
年代を問わず、それぞれが思い思いにファッション、メイク、ヘアスタイルを楽しむ時代になったと思います。そして最近増えているのが、それぞれの個性を引き立てるためのパーソナルサービス。ファッション通販サイトではパーソナルカラーや骨格診断を元に服装を提案していたり、メイクレッスン、ヘアアレンジを伝える動画も人気。流行を意識しつつ、画一的ではない自分らしさを取り入れたいという人が増えていますね。
子どもたちが通う公立小学校からは、「多様性、個性を活かす個別最適化された教育を推進します」というお便りがきました。これまで全員同じ内容だった宿題が、それぞれの学習進捗に合わせて進められるようになり、自分の興味関心がある分野を調べる探求的な内容が増えていくとか。いい流れができているなと嬉しくなりました。
今週のアプリ「InTrip」では、そんな「個別最適化」についてお伝えしています。あなたがもっと個別最適化を進めたいのは、どんな分野でしょうか。
ちなみに私は、靴です。22㎝という小足なのに幅広で、ピッタリ合う靴がなかなかありません。趣味のランニングも、シューズが合わないと靴擦れしたり坂道で足が前滑りしてしまい、しょっちゅう爪を痛めています。
そんな私が一番楽に心地よく走れるのがサンダル。解放感抜群、爪があたることもありません。そんなランニング用のサンダルを自分で作るワークショップがあり、参加してきました!自分で足型をとり、ゴム底をハサミでチョキチョキ切って、コードを巻き付けて完成。書くと一瞬で出来ていそうですが、完成まで3時間。ゴム底に穴を開けたり、コードの端を火であぶったり、長さを微調整したり、想像以上に大変な作業でした。
個別最適化したサンダルは足にピッタリ快適、愛着も湧いて走る意欲も増してくれます。将太郎さんが院長を務める「アフロード クリニック」では、血液、骨格検査などを元に一人ひとりに最適な生活処方箋(食事、運動のプランから体質に合った治療計画など)を提案しています。東凌さんは少人数向けにパーソナライズした坐禅会を開催。あらゆる分野で個別最適化が進み、自分にマッチするプラン、より深い体験を得られるようになるのは素晴らしいことですね。
今週のQ&Aでは、多様性が進む中、自分の主張ばかりする人に困っているというお悩みに、東凌さんが回答しています。多様性や個別最適化と、規律や協調は相反するものなのでしょうか?
それでは、今週も4つのQ&Aをお楽しみください!
Q1 多様性が大事だと言われるようになりましたが、自分の立場や自由ばかり主張する人(職場にいます)を見ると、これは多様性の弊害では?と思ってしまいます。多様性や自由と、規律や協調の関係をどう考えたらいいでしょうか。
Q2 管理職へ昇進したのですが、自分の課にリーダーを任せられる人材が少なく、現場の仕事を自分でやってしまうことも。後任に気持ち良く仕事を任せるために、どんな心がけや関わり方が必要でしょうか。
Q3 もうすぐ50代、子どもたちの手が離れ時間が増えました。子どもの教育、家のことばかりしてきて、たいした趣味もありません。これから数十年自分は何をして生きていくのか呆然としています。子どもが巣立った後気分が落ち込む「空の巣症候群」でしょうか。
Q4 若いころから貧血持ちで、妊娠出産で貧血がひどくなりました。今43歳ですが、最近特に立ち眩みがします。病院へ行くと鉄剤を処方されますが、飲むと気分が悪くなります。レバーを食べたりしていますが、食事に気を付けるほかに、いい対処法はありませんか?
Q1
多様性が大事だと言われるようになりましたが、自分の立場や自由ばかり主張する人(職場にいます)を見ると、これは多様性の弊害では?と思ってしまいます。多様性や自由と、規律や協調の関係をどう考えたらいいでしょうか。
A1
「互いの自由を認め合うカルチャーを築きましょう」東凌
相談者さんは、職場の自己主張が強い人のことを、「多様性の弊害」という言葉で表現しています。まずは、相手を弊害だと否定的に捉えるのではなく、肯定的に捉え直してみましょう。既存のルールからはみ出している人がいたら、「これはチャンスだ!」と捉えてみるのです。
なぜチャンスかというと、既存のルールを見直し、改良していくきっかけになるからです。相談者さんの職場は今、「自己主張ばかりする人は迷惑だ。規律や調和を守ることが大切だ」という雰囲気になっているのかもしません。自己主張をする人を悪とみなし、我慢することを正義だとしてしまうと、考え方の違いから敵対関係ができて、職場の雰囲気が悪くなるだけです。
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脳神経外科医・道下将太郎&京都「両足院」副住職で「Newsweek」世界が尊敬する日本人100に選出された伊藤東凌が、みなさんからの質問・…
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