医師と僧侶のカケコミ相談室 第2回 変化はジワジワ確実に!
脳神経外科医の道下将太郎と、京都「両足院」副住職の伊藤東凌が、みなさんからのお悩み・質問・疑問へ回答する「医師と僧侶のカケコミ相談室」。無料公開の第1回に続き、今回からマガジン形式での配信がスタート。6月から月4回定期配信でお届けします。
カケコミ相談室は、「人生や仕事の悩み・疑問を気軽に共有できる場を作りたい。立場や考え方の違う人の課題を通じて、思考・行動をアップデートしながらウェルビーイングを高めていきたい!」という思いで開設されました。
なぜ購読マガジンの相談室にしたかというと、視点を変え、思考を変え、行動を変えて人生を望む方向に動かすためには、情報を継続してインプットした方が効果的だからです。人の行動の90%以上は無意識のうちに行われており、40%以上は習慣的な行動とも言われています。「分かっているけどつい同じことばかり考えてしまう」「染みついた習慣がなかなか変えられない」。それはごく自然なことなんですね。
1本の記事で人生が変わります。バラ色です。とは言いません。けれど、毎週届く医師と僧侶の話をインプットしていくと、思考が徐々に変わり、発する言葉や行動も変化してきます。そんな、ジワジワ確実にやってくる変化をお届けしたいのです。
僧侶と医師、皆さんの想像以上に引き出しが豊富です。「そんな解決策あり?」という斜め上からの回答も飛び出します。
過去の「InTrip」の悩み相談で私(カケコミ編集長よしみ)が好きだったのは、「真面目に努力しなさいと言われて生きてきたので、肩の力を抜くというのが分かりません。なんでもクヨクヨ考えて悩んでしまうのがつらいです」に対し「変体仮名のお稽古をしてください」という東凌さんの回答。
変体仮名…?源氏物語などで使われている、流れるように書く旧字体の平仮名です。なぜ変体仮名かという回答が深くて、そっちの方向からアプローチするのね!と目から鱗でした。
今週のQ&Aにも、医師と僧侶の独自の視点が光っています。4つご紹介しますので、回答から新たな視点やアイデアを持ち帰ってください!
Q1 新しい職場につく度に、覚えの悪い自分がとても嫌になります。どうしたら自信を持てますか?
Q2 長女42歳とうまくいきません。私とは正反対の性格で、合わそうと思うほど心がつらくなります。
Q3 老いを生きるとはどういうことでしょうか。医師と僧侶の立場からの答えを聞きたいです。
Q4 頭も心も疲れていて、休む時間も取れない時の対処法があれば教えてください。やはり瞑想するのがよいでしょうか?
※「医師と僧侶のカケコミ相談室」を購読いただくと、直接2人に相談・質問できる専用メールアドレスをお伝えします。相談へは順次こちらで回答していきます
Q1
新しい職場につく度に、覚えの悪い自分がとても嫌になります。どうしたら自信を持てますか?
A1
「思い込みと幻想を手放し、行動しましょう」東凌
この悩みには2つの要素があります。1つは「覚えの悪い自分が嫌になる」。もう1つは「自分に自信を持ちたい」。覚えが悪いから自信が持てないと感じているかもしれませんが、この2つは分離して考えてください。
まず1つめの、「自分は覚えが悪い」という点ですが、これは思い込みでしょう。記憶力の良し悪しに多少の個人差はありますが、一度見たり聞いたりしただけですべてを覚えてしまう天才はごく稀で、多くの人は仕事を覚えるための努力をしています。
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脳神経外科医・道下将太郎&京都「両足院」副住職で「Newsweek」世界が尊敬する日本人100に選出された伊藤東凌が、みなさんからの質問・…
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