対バンが好きです。のお話

アイドルやバンド、何でも良いのだが、音楽を愛する皆様に問いたい。

対バンってお好きですか？

自分のお目当ての持ち時間が少ないから好きじゃないよ。

そう思われる方も多いかもしれない。

私も以前はそう思っていた。

しかし、今は積極的に対バンを選ぶくらい対バンが好きになっている。

この記事では、私なんかに言われずとも知っとるわ！と思っている方もたくさんおられるとは思うが、対バンの話をしていきたいと思う。

私の基本スタンスとして、

・仕事など特別な事情がない限りは開演前には会場にいて、開演から終演まで必ず観る

・長丁場のライブにて、興味のないグループの出順においてお手洗いや給水をするとしても、必ず一曲は聴く

というのがある。

せっかく自分の好きなアーティストと共演しているのに、いくら興味がない・知らないグループだからといって、食わず嫌いをするのは勿体ないと思うからだ。

きっとそのイベントを組んだイベンターさんだって、何も意味なくこの組み合わせの対バンをピックアップしたのではないと思うし。

アーティスト側の主催ならば尚更、自分のところのファンにも見て欲しいからこそその相手を選んだのであろうし。

例えそれが「俺たちのライブはこいつらよりかっこいいぜ」「俺たちのファンはこいつらのライブも好きだと思うぜ」のどちらだったとしても。

実際に私の経験として、それで好みの楽曲やグループに出会えた例や、好みでなかったとしてもこういう魅せ方があるのか、と感心させられた例がいくつもある。

対バンの一番素晴らしいところは、自分が今まで知らなかった、お目当てでないグループの魅力の発見をすることだと思っている。

今積極的に観に行っているグループも、ほとんどが別のグループとの対バンで良いなと思わされて観に行くようになったところが多い。

もちろん、観ても良くなかったと思うこともある。

歌詞は何を言っているのか分からない、パフォーマンスは揃っていない、MCはグダグダ…

しかしそうした気づきも、一度見てみないとできないものだ。

食べ物と一緒で、一度見てみて違うな、好きじゃないなと思ったらそれはそれでいいと思う。

しかし、また次に何かの機会で見た時にパフォーマンスが向上していたりメンバーが変わっていたりすることもあるので、一度見てつまらないと思ったとしても、よっぽど嫌な思いをしたとかでなければ、対バンが被ったときに私はまた彼ら（彼女ら）のライブを観ると思う。

V系とアイドルの対バンにおける違い

私はV系バンドと女性ライブアイドルの双方が好きで、どちらのジャンルのライブにも何年も足を運んでいる。

V系においては、stylish waveをはじめとする大きめの対バンイベントや、V系専門店各社の主催ライブなどが頻繁に開催されていた世代のバンギャルなので、対バンには結構馴染みがある（最近はそういうライブが減っていて寂しいですね）。

女性ライブアイドルにおいては、電撃ネットワークのギュウゾウさんが主催するギュウ農フェスや、エクストロメ、Tribuなどのイベントに行くことが多い。

上記のようなイベンター主催のライブは、似通った音楽性のグループをラインナップに選択することも多いが、たまに「その組み合わせにこのグループを入れるか」みたいなチョイスがあって面白い。
出演者の一覧を見ると、イベンターのセンスが垣間見えるなと思う。

どちらのジャンルもアーティスト主催のライブもあり、その場合は、先述したように一緒に観て欲しいからその相手を選んでいるケースが多いと思う。

楽しみ方のスタンスとしてはそんなに変わらないのだが、こちらの2ジャンルにおける決定的な違いがあって、それが

「転換時間の有無」である。

楽器があるなしでそもそも違うので、考えるまでもなく当たり前のことではあるのだが、バンドの対バンには楽器を次の出順のグループのものと交換する作業があり、入れ替わるまでに時間がかかる。
アイドルにはそれがないのでほぼすぐに次のグループに入れ替わる。

バンドのライブはグループが入れ替わる間に今の曲は…あのメンバーは…などと反芻するのだが、アイドルのライブはそうもいかず、間髪入れずに新しいステージを代わる代わる観る仕組みになっている。

バンドのライブのゆったりした感じも、アイドルのライブのスピード感のある感じも、私はどちらも好きだ。

こうした違いがありつつも、双方のジャンルで楽しむこともまた、自分の音楽に対する理解の深まりや楽しいと思えることの幅の広がりに大きく寄与していると思う。

きっと私はまた、新しい音楽との出会いを求めて対バンを観に行くだろう。