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「大豆田とわ子と三人の元夫」が好き
こんにちは、Nobitoです。
はじめて一話から最後まで見終えたドラマが
「大豆田とわ子と三人の元夫」
好きだと思うことを知る、やってみる。ことが大事なのでは?
と考えたぼくがまず掘り下げてみようと思ったのがこのドラマでした。
理由としては、月に一回はドラマを一周していたり、「このドラマが好き」と言う人と仲良くなることが多かったり、聖地巡礼したことがあったり(この記事のヘッダーはエンディングにも出てくる場所)
些細な好きが重なってるなぁって。
■あらすじ
大豆田とわ子はこれまでに三度結婚し、三度離婚している。
「あの人、バツ3なんだって」「きっと人間的に問題があるんでしょうね」
そりゃ確かに、人間的に問題がないとは言わない。だけど離婚はひとりで出来るものではなく、二人でするもの。協力者があってバツ3なのだ。
大豆田とわ子が三人の元夫たちに振り回されながらも、日々奮闘するたまらなく愛おしいロマンティックコメディー。
ロマンティックコメディー
その言葉以上にこのドラマをシンプルに伝えられる言葉がないんです。
全10話で構成され、前半6話でエピソード①
後半4話でエピソード② という二部構成になっています。
あらすじだけでは伝わりきらない、おすすめしたくてたまらないオタクになっています。
スクリューボール・コメディ
1930年代初頭から1940年代にかけてハリウッドでさかんに作られたコメディ映画のサブジャンル。常識にとらわれない登場人物、テンポのよい洒落た会話、つぎつぎに事件が起きる波乱にとんだ物語などを主な特徴とする。「スクリューボール」は当時のクリケットや野球の用語で「スピンがかかりどこでオチるか予測がつかないボール」を指し、転じて突飛な行動をとる登場人物が出てくる映画をこう呼ぶようになった。
1つ、自分の好きなものを表せる言葉が増えちゃった…
坂元裕二さん(後述予定の脚本家)が初期段階からスクリューボール・コメディを描いてらしたそうで、それに呼応して「面白そうと思うことを今回は全部やろう」と佐野亜裕美さん(同じく後述予定)。確かに主人公のとわ子の1週間は網戸外れたり、切腹おじさん現れたり、船長さんと会ったり、小さなことから大きなこと?までコロコロと発生していて「楽しい人だなぁ。すきだなぁ。」って思うんです。
高校時代の親友にもらった「砂漠」(伊坂幸太郎 著)という本がたまらなく好きだったのも、主人公の西嶋が破天荒で話題に絶えない男で、思い返すとスクリューボール・コメディだったのかなぁ。と
■登場人物
・主人公
大豆田とわ子 / 松たか子
・元夫たち
シーズン1:田中八作 / 松田龍平
シーズン2:佐藤鹿太郎 / 角田晃広(東京03)
シーズン3:中村慎森 / 岡田将生
どうですかこの錚々たるメンバー。
主人公役の松たか子さんの表情、声を含めたトータルの演技力の高さたるや。
元夫たちのキャストも豪華、、もうね、最高なんです。(元夫たちは「シーズン」という言葉を用いてドラマの中で表現されているので今回もそれにならっています。)
このキャラクターたちの個性がのびのびと表現されていながら、1話から10話までの間で成長や変化をしている。
その様子が作品のいたるところに散りばめられていることで、物語の繋がりはまるで見る純文学のような丁寧さとロジックが心地よいなぁ。と見るたびに感じています。
あいまいな関係性を内包している
タイトルの通り、この物語には3人の元夫が登場する。
ただそれって、現実的にはありえるの?
少し身近にして捉えるなら、元カノ3人+自分の構図でご飯を食べたり、飲んだり、騒いだり、、、この関係ってなんだろう。
都合のいい関係、浮気、不倫、好きな人でもなくて、嫌いな人でもない。
そういう名前のない関係性・名前のない繋がりを許容してくれてるのが心地よさの所以なのかなぁ。と
飛躍しちゃいますが、学生の頃からずっと
誰が誰と付き合おうが、どんな人やものが好きだろうが、
どんな考え方をしてようが
正直どうでもいい。というと言葉強いけど、、、
自分が関係を断つ理由にはならないってずっと思っていました。
こうでなければならない。こういうもんだ。がなく
黒でも白でもなく、ぼんやりとその間。
時にはそれが心地いいと僕は感じていたようです。
もちろん、白黒はっきりさせることが大事な時があるのもなんとなく感じていますが、世界は少しだけ解像度が低く捉えるのも個人的にはいいんじゃないかなぁって。
ドラマを深掘り楽しい。
■世界観/テーマ
脚本
坂元裕二
プロデュース
佐野亜裕美
このお二人の作るドラマ、刺さっちゃうんです。
「レモン、ありますね」
唐揚げが出てくるたびに言ってしまいます。
お二人の前作「カルテット」に出てくるフレーズです。
会話のテンポ感、ボキャブラリー、言い換え、間、全てが好きでバイブルです。
相手の言葉を聞いて、覚えて、組み替えて、遊んで。
きっと僕は言葉遊びが好きなんですね。
言葉はレゴブロックで、その作品が好きみたい。
「不在」「死」
調べている中で1番驚いたのは、お二人の中のテーマとしてドラマに込められていたのは「不在」「死」であったこと。
お二人の共通の知人が亡くなられたことや、ドラマ制作時はコロナ禍で家族に会えない期間があったり、時には家族の最期を看取れないというようなニュースもあったことが重なってのことだったそうです。
第1話で亡くなったお母さんのPCを開こうとした主人公:とわ子はパスワードが設定されていることに気づく。そんな設定できそうにもないお母さん、代わりに設定したのは元夫に違いない。どの夫だろう。
思い返すと、物語の始まりもお母さんが亡くなったことだった。
「不在」のメガネをかけて見るドラマは、それまでと全然見え方が違くてテーマに気づくことによる魅力UPは体感2.5倍です。
(他にもこのテーマについて書きたいのですが、ネタバレにも繋がりかねないのでお口チャックします。)
このテーマを軸にしながら、ユーモラスでハートフルでファンタジーなラブコメディを作り上げてるこの作品、やっぱり好きです。
忙しいなって時は、頭の中で劇中にでてくる伊藤沙莉さんのナレーションを入れるくらい好きです。
■主題歌
もう、書くこともない。聞いてほしんです。
主題歌を作られたのは坂東祐大さん、オーケストラにも強い方だそうで、表情が豊かで迫力もあるドラマの作品もどれも素敵で序曲は毎週月曜日に聞いています。
#まめ夫 序曲
この曲が流れながら、1週間をダイジェストしてくれるシーンからドラマが始まるのですが、曲までもスクリューボール。
コロコロと表情が変わっていくのが1週間の始まりにぴったりなんです。
エンディング
上の主題歌をサンプリングしてできたのが「Presence」
作曲のSTUTSさんとの出会い(一方的に出会った)はこの曲が始まりで、今でも毎日3回は聞いてます。はい。
ドラマのテーマが「不在」であるところ
エンディングは「Presence(存在)」
考えられすぎてませんか!!!好きです!!!
下に取り上げたのは松たか子さんと五人のラッパーさん全員がマイクリレーをするRemix ver.ですが、各登場人物とラッパーさんが担当するバージョンもこれまた最高なんです。聞いてほしい。(強火)
実際どのようにサンプリングをしたのかYoutubeに挙げられており、
見るたびに「スゲェ!」の鳥肌が止まりません。
(6/25にSTUTSさんの武道館ライブ楽しみです。)
City POPのような曲、ラップ、加えてオーケストラ。
好きみたいです。
■結局 何が好きなんだろう
自分が好きなものを言語化できるように始めたドラマ調べ。
調べてはちょっと書いて。を1週間かけました。
書き綴っていくほどに強火オタクになって、何をしたかったのかが迷走していました。
見つかった「好き」はなんだろう。
スクリューボール・コメディ
あいまいさ、ぼんやりさ
テーマを持つこと、知ること
不在・死
City POP
ラップ
オーケストラ
なんとなく好きだったものに名前がついていくのは
少しだけ自分らしさを知れた気がして嬉しいものですね。
まだまだ抽象度が高いですが、ほんのりと、私はクリエイティブ分野に惹かれているのかも知れません。
これらはあくまで自分が見つけた「好き」で
同じドラマを見た時に他の人が見つける「好き」は
また全然違ったものになるかもしれない。
できることなら聞いてみたい。そう思います。
好きだと思うことを知る、やってみる。
これからも継続したいアウトプットになりました。
次は何を知ろうか、やってみようか。
とにもかくにも
「大豆田とわ子は最高だってことだよ。」
これからも、どうぞよしなに。