こちとら感情的な生き物歴36年だっつうの
僕が毎週やっているスポーツ教室での出来事。子供達とサッカーをしていて、なんだか雰囲気がよくない。
僕は少し考えて試合を始める前に丁寧に子ども達にお話をした。
「試合に勝つためには仲間がやる気あるのと、ないのどっちがいい?」
子供たちは一斉に声を上げる。
「やる気ある方がいいーーー!!」
そりゃそうだ。その方が強いよね。そうすると勝てそうだよね。よしよし。僕は続けて話す。
「じゃあ、仲間からいいね!とかナイス!とか大丈夫だよ!とか褒められた方がやる気出る?それとも、なんでそっち蹴るんだよ!とかこっちに出せよ!とか文句言われた方がやる気出る?」
「褒められた方がヤル気出るーーーー!!」
だよねー。そりゃそうだよね。満場一致なわけだ。
「じゃあ、そういう優しい言葉を仲間にかけた方がいいよね!文句ばかり言わない方がよさそうだね。じゃあ始めようか」
そうして僕は開始のホイッスルを鳴らした。
ピーーーー‼
「おい!なんでそっちに出すんだよーーーーー!!」
おい。ぶっ飛ばしてやろうか。。。
2秒後に言うやん!聞いてた俺の話⁉⁉
結構、優しく丁寧に話したつもりだったぜ!我ながちゃんと伝わりやすく簡潔に話したと思ったぜ?
長く教育に携わる僕が見ても子ども達はしっかりと話を聞いている感じだった。話の内容を、伝えたいことを理解している様子でもあった。
でも結果は無残にも2秒で、一番伝わって欲しいはずだった子の発した言葉によって砕け散った。
アタマで理解してても行動はなかなか変えられない。感情は理解を簡単に超えていく。本能的な子どもたちであればそれは尚更。
感情的になるな。冷静になれ。考えろ。そんなことも理解しているけど、言葉は往々にして感情を発信源にして放たれる。瞬間、瞬間の判断が求められるスポーツシーンにおいては尚更。
伝わんないんじゃない。理解してないんじゃない。伝わってんのよ。理解してんのよ。でも止められないのよ。もう感情のままに喋ることが、そういう感情になってしまうことがクセになってんのよ。
じゃあどうしたらいいんだ?
よし。ボコろう。僕だって感情的な生き物だ。
小学生相手に点を決めまくって無双した僕を人は大人げないと呼ぶだろう。
知るか。理屈が通じない相手には感情で向かってくる相手には言葉ではなく体でぶつかった方がいい時だってあったりする。
なめんなよ。こちとら感情的な生き物歴36年だっつうの。