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書籍『楽しいの作り方』#18 楽しいを作る3分類その➂ デザイナー型とは?

このnoteは遊び学者原田光の著書『楽しいの作り方』の原稿を約1000文字ぐらいずつ投稿していくnoteです。

全ての原稿記事はこちらのマガジンにまとまってます。

#18の今回は、日常のあらゆる場面で『楽しい』と思う瞬間を作る3つのタイプのうち最後の3つ目「デザイナー型」の説明をします。

デザイナー型は、言葉のイメージ通りデザイン(環境設計)で楽しいを作るタイプのことです。#17で紹介したマネージャー型がルールなど”仕組み”を設計するタイプであるのに対してデザイナー型は”環境”を設計するという違いがあると考えてください。

例えば、また#16から引き続きのシチュエーション。親子が参加するPTA行事で考えてみます。

パフォーマー型は、自分自身が盛り上げたり、何か楽しいことを一緒にしたりして、その人のパフォーマンス力、つまり力技で楽しいを作り出すタイプでした。

対して2つ目のマネージャー型は、どんな種目をするのか、どんな形式でするのか、どうやって決着をつけるのかなど仕組みや設定を作って、全体をマネジメント(プロデュース)するタイプでした。

そして、最後のデザイナー型は、例えば空間を装飾して彩って会場に入るだけでみんなを楽しい気持ちにさせたり、楽し気な音楽を流してテンションをあげてくれたり、照明を使って演出したりとその場の環境をデザイン(設計)して”楽しい”を作っていきます。

デザイナー型は何となくアーティスト寄りな思考が求められている気がしますか?そのせいでどうも「このセンスであってるのかな?」と心配になってあまり手を加えたがる人が少ない印象です。

やらない後悔より、やってダメ出しされる後悔を恐れている感じです。あとは単純にそこに目が全く向いてないパターンもあります。運動会やまちのスポーツ大会などはその典型です。

しかし、大規模な予算が動くようなビッグイベントやプロが動く現場ではここの「環境デザイン」を妥協するなんてことはあり得ないのが現実です。レベルの差はもちろん関わる人材に寄りますが、音楽ライブもオリンピックの開会式もそりゃとことん拘られてます。

逆に、例で挙げたようなPTA行事やまちのスポーツ大会などのように小規模で行われるイベントを企画する人からすると「そんな予算なんてないから出来ない!」と思われるかもしれませんが、ちょっとしたことでも十分効果を示すことだってあります。

本書では、読者の皆さんがどこでも実践できる汎用性のある手法や理論を書いていきますので、ご安心を。「えっ?そんなこと?」と思うような単純なことでも、なぜか多くの人がやってないということがかなりあります。

また後ほどここも深堀りしていきましょう。

ということで、3分類が出揃いました。ここからはそれぞれのタイプにおける実際のテクニックなどをシーン別に解説していきましょう。(#19に続く)

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原田 光
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