株式投資の継続に必要な能力
それは金銭的余力。
株式市場から退場さえしなければ、景気の良い時はいつか必ず来る。景気回復までしがみつき、急落・急騰時に慌て過ぎないことが株式で利益を得る方法だ。
いつか得られる利益のために、損してもケロッとしている、下げ相場でも淡々と買う。どんなに懲りない楽天家でも、金銭的余力がければできないことだ。
退職金みたいな大きなお金のバックボーンが無くても、日本でサラリーマンをやっていれば、それ自体が金銭的余力だ。犯罪で逮捕されない限り正社員の座は揺るがない。
私はリーマンショックに続く日本株低迷期に最大450万円の含み損を抱えていたが、サラリーマンなので生活には何の支障もなかった。北風に涙を浮かべてママチャリで通勤しながら「私が今乗ってるのは中古のAクラスのベンツ」「450万円はわずか1年の収入、痛くも痒くも無い」と自分に言い聞かせながら株価回復まで過ごした。そして、その間も少しずつだけど投資資金を増やし続けた。
サラリーマンではなく、200万円規模の家賃収入も印税収入も特許収入も無く、金融資産300万円未満、賃貸住宅暮らし、だと下落相場で株式市場にしがみつき続けるのは非常に辛い。親元にいるなら耐えられるかもしれないけど。
お金を増やすにも種銭と十分な生活資金が必要で、今日明日のごはんと寝ぐらに事欠く人は、安定して稼げる仕事に就くのが最優先。
本当に夢が無いな。でも、これが今のところ地上で一番マシな社会の仕組みなのだから仕方がない。
「金銭的余力」を確保した上で、株式投資に必要な適性は「楽観的かつ寛容」であることだろう。どんなに勉強して慎重に投資先を厳選したって、常に相場がセオリーどおりに動くわけじゃない。「含み損では死なない」「見込みと違ったけどそんなこともある」と割り切って、普通の生活をしよう。目先の動きに翻弄されてジタバタするのは悪手だからね。大きな含み損が出ても「ヤバい、ウケる」って面白がるくらいでちょうど良い。