パキスタン・カラーシュ谷旅記録㉒

03 Jan 12:00 @Balangru, Rumbur
とうとう谷を去る時間に。
3日の夜8時に50kmほど離れた町から夜行バスで首都へ帰る予定。
もちろん前日にバスは電話で予約済み。
それでも谷の村から行く手段は朝のみ。
でもそれで行ってしまうとただの町で、
半日過ごすだけ。
カラーシュ族はそこにはいない。
でも宿の人もみんな朝出ろ、
それ以外どうやって行くんだ？
足はないぞ、
しかも雪だぞ、
選択肢はないぞと誰もがそう言ってる。
けど、僕らはもちろんギリギリまで楽しむことを選ぶ。
いざ昼過ぎに出発しようとすることにしても、
もちろん車なんかない。
この村が地図上最奥やし、
新たに誰かが町から来ないと、誰も動かない。
そう大雪なんです、積もってるんです。
正月です、誰も動かないんです。

そこいらのおっさんが、
荷物背負ってやるから、歩いて行こうとも。
そしたら仲良くなった青年が、
一台隣村で車を見っけたと走って来たり、
宿の六男Jamilが、車準備できたぞと、
しかもほぼ納得行く価格で。
まず町まで辿りつけるのか、
みんな心配しながら、見送ってくれる。

またいつかこの谷に戻って来れるかな。

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