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狩猟免許その3 ー初猟会と初解体ー
前回、無事に信濃町猟友会への入会を果たし会長さんとも直接お会いすることが出来ました。そこで、「12月に初猟会あるから参加しなよ」とお誘い頂き、本格的に僕の猟生活がスタートできたと実感しました。
さて、参加するのはいいとして初猟会とはなんなのか。
みんなで銃を担いで出猟することなのかな?と思っていました。
ですが、信濃町の初猟会とは「猟期に入った事の祝い」「出猟の安全祈願」「関係各所へのご挨拶」の意味合いがあるものでした。
すなわち飲み会です。
ですが参加するまで僕は初猟会の本当の目的が分かっていなかったのでした。
初猟会準備
初解体(微閲覧注意)
12月初頭、たまたま暇な日の朝方に会長から電話が・・・
「猪とれたんだけど、捌きに来るかい?」
二つ返事するまでもなく行きます!と言い、初解体が決まりました。
まだナイフを買ってなかったので、近くの黒姫物産館で急いでナイフを購入しました。(2万くらいした…けど打ち刃物の町で助かった。)
会長に見せたら、「ネットで買えばよかったのに。高かったろう!」と言われてしまいました。
解体場に着き、先輩方と解体準備を終わらせると間もなく猪が到着。
既に止め刺し・血抜きがほぼ終わっている状態でした。
体長約1.2m、体重50kgほどの雌。
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ざっくり解体の順序だけ説明すると、
①体表の泥汚れを洗う
②腹を裂いて内蔵を出す
③残った血を冷水で洗いながら冷やす
④皮を剥ぐ
⑤部位ごと解体し肉にする
という流れです。特に②は正確性と速さが大事で、③で肉の質を落とさないようにします。
②は会長がほとんど対応されてましたが、12分ほどで終わっていました。
この辺りはさすがにショッキングなので画像控えますが、とても脂の乗ったいい個体だと話していました。
解体したお肉の肩ロースは初猟会用に保存し、それ以外は解体に参加したメンバーで山分けしました。
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合計3キロ分くらいのお肉を頂き、家に帰ってから調理しやすいサイズに切ったりしていたらその日は1日が終わりました。
お世話になった方に配ったり、飲み会で出したりしていますがようやく7割を消費したくらいです。
猪の命1つがいかに偉大で人に幸せをもたらすことができるのか、食べる度にそのありがたみを痛感します。
初猟会前日
初猟会前日は猟友会28人中のおよそ6割が参加して当日用の料理を準備します。作るメニューは鹿×猪合い挽きハンバーグと牡丹鍋でした。
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男18人で和気あいあいと料理をしている、というのは言葉だけだと少し異質な感じがしますが、学生時代を思い出す安心感がありました。また皆さん料理が上手く、知識も豊富なので勉強になりっぱなしでした。
昔の話はかなりぶっ飛んでいるものが多く、それを聞くのも大変面白かったです。エピソードが貯まってきたらどこかで発信したいと思います。
この準備の後、忍び猟に出るという方がいたのでそちらに付いて行かせてもらうことも出来ました。
ですがそれもまたの機会にお話しします。
僕が感じた、初猟会の目的
初猟会には県議会議員、町長、町の農林課長・係長、森林組合、農業組合、漁協組合など錚々たるメンバーがいらっしゃいました。
なんでこんなにお偉いさんがたくさんいるんだ…?と疑問に思いましたが参加しているうちになんとなくわかりました。
主に有害鳥獣などの被害に遭われる方々を取りまとめる立場にあたるメンバーでした。
要するに日頃から農林水産業、およびそれに携わる人々の生活を守るために猟友会に有害鳥獣の駆除を依頼していただいている、ということです。
こうして年に1回ある飲み会はただの飲み会ではなく、猟友会とそんな人々との信頼関係構築・確認の場であったのだと私は理解しました。
特に有害鳥獣駆除に対しては、農林水産業者や町民・町内事業体と互いの信頼がなければ実施が難しいところです。
お互いに気持ちよく生活を守れるよう、こうゆう行事があるんだな。
と納得しながら色んな方とお話し、ジビエとお酒を楽しみました。
ただ、この週は飲み会が連続しており嫁からのSTOPがかかったため、2次会には行けませんでしたとさ…(´;ω;`)
ここまでで狩猟免許取得の発端~猟友会に入って行事に参加するところまでを記事にしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
また、信濃町での面白い体験や狩猟の話をnoteで発信しようと思います。
あとがき
田舎には意味の分からない行事がある、とかネットでたまに言われますが大抵はちゃんと目的があるものですね。極稀に主催側もやる意味を見失ってる行事もあるみたいですが、そういったものは最初の目的を取り戻すか、時代に合った目標を立てるとかできるといいですね。
のびた