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東京国立博物館の思い出

母方の寺が谷中にあったものですから、法事の後に上野公園に連れて行ってもらうのが恒例でした。
今では、法事の際にも正座などせずに椅子に座ることも多いようですが、当時(昭和の時代です)は、正座が当たり前で、足が悪いお婆さんだけが後ろの方で椅子に座っていた記憶が残っています。それに、子供にとってのお経は、とてもつまらなく、とてつもなく長いものでした。
それでも法事について行ったのは、長いお経さえ我慢すれば上野公園に連れて行ってもらえるからでした。動物園、科学博物館、東京国立博物館のどれかに連れて行ってもらったのだと思います。

当時の東京国立博物館(東博)は、本館、表慶館と東洋館だけがありました。
今の表慶館は、特別展示の時だけの開館ですが、当時は考古館として常時開館していました。吹き抜けのドームとか趣があってお気に入りでしたが、現在は偶にしか見られないのが残念です。現在は、考古関係の展示は平成館に移っています。

表慶館のドーム

本館の記憶は残っていないのですが、東洋館は記憶に残っています。子供の頃のことですから、広い本館を歩き回っていい加減疲れた後に、表慶館とか東洋館に行くわけですが、東洋館にはいって直ぐにあったエジプト風の大きな彫刻だけは妙に印象に残っていました。
何年か前に東博を訪れた時に、東洋館の一階にこの像が見当たらないのでびっくりしたことを記憶しています。
なくなったわけではなく、現在は2階に展示されています。

セクメト女神像(東博 東洋館2階)

果たして自分の記憶違いなのか、記憶通りに1階から2階に移動したものなのかは怪しいのですが、記憶通りの像がちゃんと会ったことに安心したのものです。

東博は賛助会員となっているので、ときおり女神に会いに行っています。

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