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『人の顔、川のある街』:東南アジア旅行記 6日目(11/27)

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夜行バスが停まった頃に、起きた、と思う。
どちらが先だったか、とにかく到着したという雰囲気で目覚めて、バスを降りると、こんな場所だった。

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地図を見ると、市内(泊まる予定のゲストハウス)までもそんなに遠くないようで、時間も早いし歩こうかということで。

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海外旅行が好きな友人に、東南アジアに行くんだと話したとき、
「東南アジアに行くなら田舎だよ。」
と助言された。
「都会に行ってもなんも面白くないよ」
と。

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市内にたどり着きそうな気配なのに、まだまだ時間が早かったので、途中のコーヒーショップで休憩。
お客さんがいないのが普通なのか、店員さんは僕らが来たときに少しびっくりした様子で(もしかしたら僕らの格好をみてかな?)、たどたどと商品を出してくれた。
店内には蚊がたくさんいたことを覚えている。

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少し早いけど大丈夫かなあ、と、宿へ。
今晩泊まるのは
「ソークミーサイゲストハウス」
日本人の方が経営していらっしゃるとのことで、25日に急遽予約をしたのだ。
メールでの予約のやりとりが日本語だったのが、とても落ち着いた。

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いろいろと説明を聞き、その日のプランを立てる。
なんてったって、ルアンパバーンに居られるのはこれからの時間と、明日の午前中までしかない。見所は回らねば、ということで、自転車をお借りして町を走らせる。
でも、たくさん見てみたいところがあって、いたる所で自転車を停めて見たり、結局途中からは押して歩いたり。

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ルアンパバーンは、メコン川とナムカーン川に囲まれた街。
自転車旅の終点も、自ずとその合流点に。

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乾季にのみかけられるという橋を渡る。

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自分のいるところがナムカーン川で、ぶつかっている大きな川が、メコン川。
向こう岸には、何があるというわけでもないけれど、ふらりと歩いて、また自転車に。

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そして、戻りながらワット・シェントーンへ。

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細工がいちいち美しい。
一方で、絢爛さというか、嫌味な感じの派手さはなく。すごく、雅な感じが、良い。

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敷地内を歩いていたら、僧侶さんがいるスペースに。こうやって座ってお話ししたりして、時間を過ごしているんだなあ、と、しみじみ眺める。

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戻って、広場でご飯を食べたり。
これから、少し離れたところにある「クアンシーの滝」へ。
ゲストハウスの方からは、バイクに乗れるなら、途中にモン族の集落があるから面白いよ、と言われたものの……、バイクに乗ったことはなく、時間も短縮になるしということで、乗合バスで行くことに。

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このような渓流を登っていくと、むむ?何やら人が泳いでいる場所が。
どうする? や、一応着替えは持ってきてるけど。 水は怖いよね。 でもシャワー浴びてないし。 にしても、暑いね……。
ということで、僕らもパンツ一丁になって泳ぐことに。

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しかし、滑り落ちる友人。

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さすが友人。
手前の女性の笑顔までで、完全に作品。
しかし、この後戻ってきて足を見ると、あらら切り傷が…。
このあと友人は、昨日の生野菜による腹下しの恐怖と、この切り傷からの破傷風の恐怖を抱えながらの旅に。(※どちらも杞憂に終わりました。)

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滝はとても見事で、これはたしかに見ないという選択肢はなかったなと。
(ほんとは、ルアンパバーンに着いた時は、ここはいいかなあなんて思っていたのだけれど、宿の方のススメもあり、行くことを決意。)

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そのあと、時間もあったので、滝を上から眺められるという場所までトレッキング。
ただ、それがなかなかに厳しい。

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それに、こんな感じであまり整備がされてなくて、上からの滝はよく見えなかった。
ぐるっと回った下りはすごい道を通らされたけど、こちらは面白かった。
アメリカの、ザイオン国立公園のナロウズを思い出す。濡れた靴は、すぐに乾く。

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また、乗合バスで帰って、夕ご飯を。
ナムカーン川沿いの、「Bamboo Tree Restaurant」というところへ。

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ラオス料理、ラープ(ひき肉と香草の炒め物)と、なんかとなんか(料理名を失念してしまった…)を、カオニャオと呼ばれる赤飯みたいな餅米を、手でつまんで食べる。
とても美味しい。

ラオスは、中国やタイ、ベトナムの文化の影響を受けながら、フランスに支配されていたという歴史もあり、食がすごい豊かなのだとか。

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食べ終えてから、ルアンパバーンの街の中心にある、プーシーの丘へ登る。
メコン川の夕日スポットとして人気で、この街にいる観光客みんながここに登ってきているのか、とても混雑していた。
夕焼けは、とても良かった。

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丘を降りると、だんだんと暗くなってしまって、昼間に自転車を走らせたメインの通りには、すっかりナイトマーケットの屋台が並んでいた。
ラオスの国旗の色だ。

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ここで、またお買い物。
タイのナイトマーケットよりも規模は小さく、人も少なく、お店の方も穏やかで、良心的。
ここで、たくさんのお土産と、自分の欲しいものを買う。

買い物中、日本人の方に会った。
なんか、どっかで、、と思っていたら、やはり、昨日の凱旋門(ヴィエンチャン)にいた方だった。
まさかここで、同じタイミングで同じ屋台で服を眺めることになるとは。強い縁を感じる。

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これはお店の方々。
カメラを向けると、ポーズを撮ってくれた。とてもよく写っている。
上のお店ではポーチを、下のお店では、友人家族のお子さんへのお土産として、この人形を買った。(なんだかよく分からないけど、魔除けの人形らしい。)

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宿に戻って、しばしの休息。
世界遺産の街の朝は早いんだ。
ここでようやく、旅行記をまとめる。

・ルアンパバーンについて
カフェで時間を潰し、ゲストハウスに立ち寄り、荷物を置いて、自転車を借りて市内めぐりを。
戻ってきて、乗合バスで滝を見て、帰ってからレストランとプーシーの丘でsunsetとナイトマーケット。
ナイトマーケットでは豪遊してしまった。5000円分のお土産を。
と、ここまで、とても満足している。

・レストランは美味しい(口に合う)
・人がガツガツしていない(すぐ引き下がる)
・ふっかけかたが良心的(というか、ぼったくりはない?)
・お互いに、通じない英語でのコミュニケーション、となると、顔や動作になる。それで結構伝わったのが、嬉しかったし、楽しかった。

水のゴミを捨てた時、燃えるゴミと資源ゴミの区別があって、入れ直したら後ろの旅行客の欧米人が微笑んでくれた。これも嬉しかった。

日本人の方ともお会いした。
昨日、ヴィエンチャンの凱旋門ですれ違っていた時から、気にしていただいていたそう。

この町にして、ようやく人の顔が見える。
人とのコミュニケーションができている気がする。(ノーンカーイもそうだった。田舎の方が、人が素敵だ。)
都市、人口量は、人間関係を希薄にする。
日本もそうだ。
東京ではかけない声も、盛岡ではかける。

ルアンパバーンには川がある。メコン川。支流との合流点でもある。
川のある街。都会ではない。それも良いのかもしれない。

書いていると、やっぱり思い出すもので。
あー、このタイミングで両替をしたなあ、とか。
キープを使い切りたいからって、ギリギリまで値引きしたなあ、とか。
日中に寄った、ラオスの上質な布を使った素敵な服屋さん(ちゃんと高価で買えず…)とか、マーケットで見かけた可愛いショルダーバッグ(こちらも高くて諦め)とか。

小さい思い出と、後悔ばかりだけど。
ほんと短い滞在だったけれど、その中で「名所をたくさん見てまわって満足!」ではなく、「良い時間を過ごしたな」、という実感があるもんだから、やっぱりまた来たいなあ、と。

ルアンパバーン、明日の朝のイベントをもって、発つことに。
明日は、ついに最終目的地へと向かいます。

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