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はじめの一歩を踏み出すまで

2020年がこんな年になるなんて、誰が想像できただろう。3月に予定していた奈良旅を見送ったのが、私のコロナ禍のはじまりだった。そして6月、他県への移動が解禁されると同時に喜び勇んで7月末の新幹線とホテルを予約。奈良旅に備えた。が、その後、感染者数がものすごい勢いで増え始め、やむなく予約をひと月後に変更。お盆が過ぎても感染者が増え続けた場合は、旅行を諦めようと考えていたが、月末近くになると感染者数が減り始めた。

迷いはあったものの、今回は「行こう!」という気持ちの方が強かった。その理由は、職場でPCR検査を受けた人がいて、その結果が陽性なら私たちも検査を受けなくてはならないという状況に置かれたこと(結果は陰性)。この件で「このご時世、自宅にこもりっきりにならない限り、感染の危険は常につきまとう」と考えるようになったのだ。それなら、感染対策を講じた上で、自分のしたいことをできる範囲でやって行こう!と発想が転換した。

私はこれまで外出自粛、3密回避を実行してきたし、気持ちは鬱々としてるけど体調は良好。気になったのは熱中症だ。暑さにはめっぽう弱い。サウナも苦手。しかも今年は猛暑(残暑)+マスクだ。この時節柄、他県の病院の世話になることだけは絶対に避けねばならぬ!だったら、9月の3連休まで延期という考えも過ったが、時期を逃すと終わってしまうイベントもあったので、マスク数種類、ウエットティッシュ、除菌スプレーの他、熱中症対策も万全にして出発した。(冒頭の写真)

当日、勇んでウチを出たは良いが、地元から新幹線に乗るまでの、人の目がとても気になった。キャスターを引いて歩いてる人なんていないのだ。平日の昼間という時間帯だったせいかもしれないが…。

新幹線は密にならない程度に、それなりに人がいた(殆どスーツ姿)。席に着くなり、座席や周辺に除菌スプレーをふりかけ、テーブルや肘掛など手を触れそうな場所はウェットティッシュでさらに消毒。無事出発できたことに安心したのか、車内では爆睡してしまった。

定刻通りに京都駅に到着。京都駅でも、旅行者とわかるような人は数人だった。ここまで空いていると、旅行していること自体に罪悪感が募る。気持ちが下を向く。奈良へ移動中、景色を見ながら考えた。悩んだ末、意を決して来たんだから、楽しもう!…車窓から生駒山が見えた瞬間、視界が広がる。やっぱり私は奈良が好き!

ここからは、備忘録も交えてツラツラと。

<新幹線>博多行きより、大阪行きの方が空いていた。目的地が大阪までの間なら、大阪行きの方がゆっくりできそう。帰りの新幹線では、ノーマスクの男性二人連れが後ろに座り、笑い声を交えて会話しだした。ので、車掌さんに座席を変えて貰った。こういう依頼は多いのか、快く対応してもらえた。ちなみに、帰りの新幹線では「マスク着用、会話は控えめに。周りの人への気遣いを」というアナウンスはなかった。(行きは寝てたから不明)

<移動中>公共交通機関を利用する際には、不織布のマスクを着用した方が安心できる。近鉄では、ホームや車内で頻繁に新型ウィルス対応のアナウンスをしていたけど、それでもノーマスクの人はいた。また、バスに乗車中、乗客がものすごい咳を連発した時には焦った。小型の車両で窓は開かないタイプ。バス停に着くまでは逃げようがない。薄い布マスクじゃ心もとない。

<ホテル>予約の際は、部屋の窓が開くかをチェックしよう。換気は大切。今回はそれを怠ったのが痛恨のミス。初日に利用したホテルは入室時にこもった匂いがした。そこで持参したマスクスプレーをひと吹きしたら、その香りがずっと部屋に残っていたので、換気の悪さを感じたのと同時に、空気清浄機では換気の役割は果たさないことがわかった。それから、エレベーター。今回利用したホテルは、温泉やスパ付きだったこともあり、マスクを着用していない宿泊者が目立った。でも、数分(秒)のことだし、気になるなら自分がマスクをしてれば良いこと。

<飲食店>当たり前だが、できるだけ空いてる時間を狙っていく。観光地では駐車場のないお店の方が空いている。週末は近郊から車で来ている人が多かった。明日香でも、ランチタイムには待ち列ができていた。もう少し涼しくなったら、テイクアウトを利用して青空の下でランチにしよう。

<観光中>レンタサイクル利用が一番気楽。駐車場を心配することもなく、小回りもきく。屋外では人がいなければノーマスク。もしくは薄い布マスがイイ。←気にする人もいるかもしれないので、とりあえず着用してますアピールを。屋内ではやはり不織布のマスクの方が安心。

ここまで思いついたことを並べてみた。いろんな考えや状況があるから、コロナ収束まではたとえ国内でも遠出はしない、という選択をする人もいるはず。それはそれで良い。ただ、このコロナ禍において旅をするなら、旅行中も日常の延長線上と考え、手洗い&うがいはこまめに!咳エチケットは忘れずに!感染予防対策は、日常を共にする大切な人たちのためだから。