水腎症と診断されて⑧(4歳になりました)
水腎症と胎児の時に言われた娘の記録。第8弾。
妊娠32週のとき、定期通院のエコーで胎児の腎臓が大きく"腎臓が内蔵の1/4を占めているくらいの大きさです"と言われ、ただ事ではないことを悟った。
その場で紹介状を書かれて、出産する病院を近くの産婦人科から大学病院に変えた。
楽しみだった出産が、一気に恐怖へと変わった。
ネットや本で体験記を探したり、専門書や論文を探してみたけど、同じ事例は見当たらない。
(2-3歳くらいでグレード1-2の水腎症の情報はあるけど、
胎児でしかも4分の1が腎臓って・・・そんな記事はどこにもなかった)
正確には、「水腎症」と診断されたのは産まれたあと。
そんな娘も手術をした後は、順調に成長し、無事4歳になった。
経過観察のため、半年に一回は通院している。
半年に一度の通院を一年に一度にしても良いかもね?と担当医と話していたある通院の日、「ちょっと状態が悪くなっているかもしれない」と言われた。
もしかしたら、狭窄が再発しているかもしれないようだった。
その日の診察後、CT室に行き翌週には造影剤を入れてレントゲンをとる検査(腎盂尿管造影検査:IVP)をすることになった。
この検査は、点滴で造影剤を入れ、腎臓から膀胱にいく流れをリアルタイムで見ることで、滞っている機能がないかを確認するためのものだった。
ただ、動くと画像がうまく撮れないので、指示が通る年齢になってからやろうかと言われていた検査だった。
いつかやってみようと言われていたのだが、状況が悪化しているかもしれないため、急遽実施することになった。
大掛かりな検査かと思っていただけ、点滴をした後はCTをとる機械の上で横になっているだけだった。
本人の痛みはなく、検査中はYouTubeも見れると言われた。
放射線の先生がとても良い方で、「YouTubeをみたい」と言う娘のために、30分くらいスマホを持っていてくれた。
その結果。
超音波で見られた症状は、大きな問題はなかったようだった。
この検査では、左の腎臓がどの程度機能しているか見れるということだったので、
「右の腎臓を10とした時、左はどのくらい機能していますか?」と聞いてみた。
すると・・・
「2割、というと言い過ぎかもしれません。1割よりは動いていると思います」
という回答だった。
2割・・・
思ったよりも少なかった。ショックだった。
生後半年まで動いていなかったとはいえ、早くに手術をしたし、“半分くらいは機能しているよね?“と勝手に思っていた。
この機能が今後劇的によくなることはない。
残存機能を少しでも継続的に機能させるように経過観察を続けていくだけ。
娘の腎臓は一個体としての機能は問題がなく、左の腎臓を右が代償してくれているみたいだ。
だから右の腎臓は普通よりも大きくなっていて、その分左はとても小さい。
見た目では全くわからないけど、超音波でみると素人目でもよくわかる。
命に別状はないし、生活に支障はないのでありがたい。
娘がとても元気に育ってくれているので、忘れかけていたけど、やっぱり大きな病気を抱えているのだということを実感した出来事だった。
先生からは、尿路感染など突発的に高熱が出た時はなるべく早く受診して。それ以外は特に心配することはない、と言われている。
これから先、もう少し大きくなってきた後の影響や、本人への病気の伝え方は、また機会をみて記録を残してみたい。
余談ですが。
昨年、第二子を出産した。30代後半で男の子を出産。
また何か病気があるのではないか…と不安でたまらなかったけど、0歳の時点では特に問題なく元気に成長してる。
(子供が先天性の疾患を持って産まれると、次の子の出産でとても心配になるという方も多いと思ったので念のため記載。)