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ショートコンテンツの隆盛 後編

2102年に携帯電話の世界に「4G」化という変化が訪れます。スマートフォンから気軽に動画の閲覧、画像のアップロードが出来るようになりました。
2011年にリリースされたLINEは、今や電話の必要性を無くすほど私たちの生活に深く関わっており、その普及率は全世代の83.7%に上ります。

そして、主要なSNSの中で一番後発と言えるのがTiktokです、日本でのリリースは2017年と他のサービスと比べ遅かったものの、その拡散ののスピードは目を見張るものがあります。
約4年でユーザー数は10億人を超え、これはFacebook、Instagramの約半分の期間になります。世界でのアクティブユーザー数はFacebookに続く第2位の地位を誇ります。

Tictokのサービスの特徴は、15秒~3分のショートムービーを配信するアプリです、他のSNSと違う特徴としては、「レコメンドフィード」があります。
他のSNSが自分のフォローしているコンテンツを見るのに対し、TictokはAIが自動的に自分に合った情報を能動的にみるのが大きい特徴です。

Youtubeの活動目的は主に広告収入です。その為様々な手立てで自分のフォロワーを増やす必要があり、動画の尺も広告を盛り込む事を考えると10分以上の動画が必要でした。
しかしTiktokは広告収入ではなく、「認知される事」を第一とするAIによる高度な受動的受信の仕組みにより、フォロワーがいなくても動画が拡散される仕組みを作ったのです。

①情報の洪水化、保護化

SNSの普及によって、ユーザーが発信する情報は膨大になりました。自分が求める情報を集めるために効率的なコンテンツが必要となり、その結果、短時間で情報が得られるショートコンテンツに注目が集まりました。
その代表格がTiktokであったという事になります。他のコンテンツも前述の通り、ショートムービー機能を搭載するようになりました。

また、先ほど述べた広告収入に関しても変化が訪れます。2022年に個人情報保護法案の改正により、個人データの取得には個人の同意が必要になりました。

個人データーがないと、広告収入のカギであるターゲットへの広告制度が悪くなります。必要なユーザーに必要な広告を届ける「認知」に力を入れなくてはならなくなりました。

他のSNSは、自分のフォロワーにしか情報が届きません。TVCMはすでにユーザーの母数が減っている為、現実的ではありません。そこでTictokだけがお金をかけず「認知」させるツールになりえたのです。

②情報過多の現在に生きる

前述の通り、SNSが普及する前は、情報発信はごく一部のメディアが掌握していました。情報は限られ、情報操作も行われていました。
番組表、放送時間はメディアに決められ、こちらから情報を得る方法は限られていました。しかしそうだからこそ、その時間は貴重だったのではないか。
見たい番組があるから仕事を早く終わらせて帰り、テレビの前に座る。その時は60分番組が終わるのが溜まらなく惜しかったように思います。

ドリフ大爆笑のエンディングにこんな節があります。
「いいとこだ いいとこだ さよならするのは辛いけど 時間だよ 仕方がない 次の回まで ごきげんよう」
コンテンツが限られていたからこそ情報を渇望し、情報を与えられるのを待つ間もワクワクして待っていた。

昭和のおっさんはそう懐古します。今の情報に溢れている世界にアジャストしていく事は必要、それはいかりや長介さんのこの一節を頭に置きながらでもいいのではないのでしょうか。

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