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さらば長崎

2021年春、長崎の旅最終日。
前日の夜、ベタに中華街でちゃんぽんをいただきました。
ネタみたいな話で長崎でちゃんぽんが一番美味い店は?と地元民に尋ねると
リンガーハットと答えられるというのがあるが(それくらい美味いということですよ、黄色い店)そんな味の善し悪しが顕著に出る料理でもないでしょう、あれ。値段の差は具の違いでしょう。少なくとも私は味はわからんが長崎でちゃんぽんを食うというのをやっておきたかったのだ。
それでもネットで有名店を探して行く凡人な私。
思案橋の古い有名店を目指したが7時過ぎすでに閉まっていたので
これはもう中華街を目指せということだ。
そういえば関東にいても町中華も本中華(インスタント麺の商品名じゃない)もあまり入ってないことに気がつく。
ここは長崎ラストナイトのご祝儀として中華街のそれなりに小綺麗ないかにも中華な店に入る。午後8時で閉店とのことでギリギリだった。疫病禍を実感するのはだいたい店絡み。                                                                                                                                     長崎でちゃんぽん(しかもちょっとお高い)を食うという思い出ができた。

翌朝、ここからが最終日。
やることも特にないので市中をぶらぶら。長崎ぶらぶら節。
3日近くいてまだぶらぶらするだけで楽しい。
残りの余生ずっと長崎でぶらぶらしたいくらいだ。
ホテルのすぐ裏の日本二十六聖人殉教地から浦上方面へひたすら歩く。
キリスト教系の幼稚園だったので教会のある風景にはシンパシーがあります。
浦上天主堂を経て平和公園。人懐っこい地元野良を猫なで。
長崎市内のお楽しみとしてかなりの確率で野良が逃げない。
この2年後、NHKBSの有名な猫番組を見てたら同じやつが出てきていた。
地元スター猫を畏れ多くも撫でまわしていたことになる。

あとやってないこと・・・あ、市電に乗るか。
市電で浦上から崇福寺、そこから斜面登って亀山社中、疫病禍で当然閉まってる。というか亀山社中、通常時も時間外とかで入れた試しがない。
龍馬像まで行って再び下界へ。
この日は土曜日、そして言うても長崎は都会。人は多い。
但し観光施設はもれなく休業中。人々はおそらくほとんどが県内の人らか?
公園の人達を見るとそんな感じだ。ぶらっと長崎、うらやましい。
この時点でまだ昼前、今日の昼は安く済まそうと前日気になった唐揚げ弁当

唐揚げといえば大分が昨今のブームの発信地だがこの店は長崎から九州中心にチェーン展開しているようで地元のあごだしの味付けが売りとか。
ここで買ってあの楽し気な公園ベンチで一人怪しげにいただくことに。
これもまた長崎でだけの密かなお楽しみと悦に入る。
後日知ったが件の唐揚げチェーン、東京にも2店あってその一つが近所の駅前にあっていささか興ざめするが、まあ旅のお楽しみはその時だけ気分が満たされればそれでいいんだ。絶対にそうだ。

この後また市電で諏訪神社など行ったりグダグダしてるうちに空港に行かねばならない時間に。長崎の空港は大村というちょっと離れた所にある。
久しぶりに帰りたくないという気持ちに。子供のころはよくそんな風に思ったものだ。
空港行バスに乗るため駅前のバスターミナルへ。ここも古いね。
バスターミナルというのは何故かだいたいどこも空気が重く感じる。
そしてだいたい出汁臭い。(だいたいそば屋があるからね)
そしてこの感じが結構好きなのであまりきれいになって欲しくない。
福岡みたいに近いのはもちろん便利だが高速バスで離れた空港にに行くのも旅の締めとしてはまた格別だ。

近年でいうと3泊4日はかなり長く疫病禍の中なんとも申し訳ない気持ちもあったが実にいい旅であった。
さらば長崎。
一生のうちもう一回は行きたい。






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