面倒な消費者
ふとものを買っている人の行動を分析してみたくなった。
人間ならおそらく誰でもモノを買う。
今回はこの「買う」という一連の行動に絞って考えていきたい。
買うということ
なぜ人はモノを買うのだろうか。もし人が全員モノを買わずに盗みでもしてモノを手に入れるようになったとしたら、当然市場はすぐに崩壊するであろう。
もともとお金は他者への尊重を現すものであると私は考えている。
人類は他者を認めたということを示すためにお金(価値をもつと思われるもの)を交換してきた。
消費者行動の分析
では具体例に移っていく。まず最初に消費者の行動を記述しどうやってその行動を引が起こされているのかを後に推察する。さらにここでは消費者と企業側の双方の視点から見てみる。
<スーパーでのものを買うまでの消費者行動>
商品を見る(視界に入れる)
→足を止める
→商品を手に取る
→商品をかごに入れる
→レジまで持っていく(支払い)
大まかにはこのような流れだろう。
次に私たちがなぜその行動をすることとなったのかを記述してみる。
・商品を見る
消費者:意図的にその商品のもとに向かう or 店の通路の構造によって無意識的にその商品のもとに向かう。
企業側:当然のことだが、まず消費者にこの特定の商品の場所まで足を運んでもらう必要がある。店の構造を工夫する。店自体のアピールをする。
・足を止める
消費者側:この時志向性が強く働いている。「なにこの商品?」など。
また消費者の欲を呼び起こしたときに足を止める。
企業側:広告勝負。「半額」「3割引き」などのシール、「期間限定」など売りたい商品を他の商品と明確な区別をつけることによって目立たせる。いかにここで目立たせることができるかどうかによって消費者が足を止めるか否かが決まる。
・商品をかごに入れる。
消費者:いったん判断を保留する。つまりKEEP。こうすることでレジまでの間にその商品を買うか買わないかを他の商品を買いながら考えることができる。
企業側:かごに入れた商品をいかにそのままKEEPさせておくかが重要。例えば売り切れ間近の商品ならかごから戻されることはそうそうない。消費者にお得感を抱かせることが重要である。
・レジまで持っていく
消費者側:買う覚悟を決める。商品の価値を認めた。
企業側:勝ち
面倒な消費者になるためには
つまらない分析はこの辺にしてここからは面倒な消費者の当事者である私の考えを展開する。はっきり言って私はたいそう優柔不断な人間である。つまり購入する際の意思決定が非常に遅い。だいたい私が考えるのは次のようなことだ。
・買う商品は適正な価格か?
・本当に必要か?
・すでに代替品をもっていないか?
・商品の価格÷使う日数→小さいほどよい
・商品の価格÷グラム→小さなほどよい(主に食品、生活用品)
なんだか家庭科の教科書にでも載っていそうなことではあるが私はこのようなことをモノを買う際には悶々と、何度も何度も考えている。
さらに恥ずかしながら私は自分に「ご褒美」を買うのが心底苦手だ。
幼かったころ(小学3年生ぐらいだったか)コンビニで自分のおやつを買っていいと親に言われなにを買おうか迷っているうちに気付けば軽く1時間が経過していたことはよくあることだった。
結局その時は「野菜カステラ」を買った。
もはや考えすぎて正しい買い物か正しくない買い物なのかわからなくなってしまうことが今でも時々ある。
本当にその商品がほしいのかどうか頭がおかしくなるくらい考える。
あまり好ましいことでないのは重々承知しているのだが、私はかごに入れた商品をしょっちゅう戻す。KEEPしておきながらもどすという面倒な消費者(企業にとって)の典型的な例だ。
私は賢い消費者とはもっとスパッと決め、微塵の後悔も残らない買い物をした人のことだと考える。
さんざん迷った挙句後悔するのは……自分でも面倒な奴だなと思う。
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