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インフューズドコーヒーを提供する意味

こんにちは。NO WAVE COFFEEの奥田です。オンラインでのコーヒー販売や、焙煎機のシェアサービス「シェアロースター」の運営、それからCAMPFIREのパートナーとしてクラウドファンディングの無料サポートを行なっています。

インフューズドコーヒー(infused coffee)というコーヒーが3年前あたりからコーヒー業界に登場しました。

すべてのコーヒーは発酵の過程を経ているのですが、その発酵の過程でコーヒー由来以外のものを漬け込んだコーヒーのことを"インフューズドコーヒー"と呼んでいます。


コーヒー業界では物議を醸しているコーヒーなのですが、僕はコーヒーの新たな可能性を開いてくれたコーヒーだと思っていて、積極的に仕入れさせてもらっています。

最近だと、女優・搗宮姫奈さんが経営するWhite Monkeyにも卸売で提供させていただいて、ストロベリーやピーチ、オレンジなど様々なフレーバーが国内外で楽しまれているのを感慨深く感じています。


このインフューズドコーヒー、なぜ物議を醸しているかというと、個人的には大きく2つあると思っていて。
1つは透明性の問題。コーヒー以外のものが加えられたものであることを(無意識にせよ)隠して、大会に使用していたことがそもそもの問題の始まりでした。

2つめはコーヒー由来以外のものが漬け込まれているという点で、コーヒーだけでは出せないような強烈なフレーバーがコーヒー屋によっては受け入れられないんだと思っています。

そうなると1つめは透明性の問題なので、しっかりと表記していれば問題がないし、2つめはポリシーの話なのでそれぞれのコーヒー屋が選べばよいとして、インフューズドを扱わないという選択もひとつアリなんだろうと思っています。


そのなかで、NO WAVE COFFEEとしてはのビジョンは「新しいコーヒー体験で、人々に驚きと感動を」です。
これほどビジョンに近しいコーヒーはない、というのが僕の個人的な意見で、初めて飲んだ時には自分が取り扱うべきコーヒーだと感じたのを覚えています。

そもそもコーヒーはすべて発酵の過程を経ていて、その段階では当然コーヒー由来以外の微生物の働きがあります。
さらにいえば、コーヒーチェリーの実の部分や花は漬け込んでも問題ない、という風潮もあるような気がしていて、僕はそれをとても興味深いと感じるんです。

コーヒーはもともと果物なので、コーヒーチェリーの果肉も果物のはずで、それは問題ないけど、他のフルーツが入るとちょっと・・・となるのがとても面白いなと。

良い悪いを断じたいわけではなく、僕が言いたいのはコーヒーの線引きが以前より曖昧になった、ということです。


つまり、何がコーヒーで何がコーヒーじゃないかをインフューズドコーヒーが曖昧にしているような気がするんです。

フルーツが入るとそれはいわるゆコーヒーとは別物だけど、コーヒーの実やほかの酵母菌などを入れたらそれはコーヒーと言えるのか。その線引きを曖昧にしてくれる気がします。

何がコーヒーで、何がコーヒーじゃないのか、その線引きが曖昧になると、コーヒーの概念自体に広がりを持たせられるかもしれません。
それはつまり、コーヒーを楽しむ可能性が広がるということになるんじゃないかと、僕は思っています。


このコーヒーの広がりはまだ始まったばかり。
これからもっと広げていけるように、ちいさなコーヒー屋ではありますが、頑張っていきたいなと思っています。

ここでサポートしていただいたお金は、すべてコーヒーの研究費に使わせていただきます。新しい生豆を購入して焙煎や抽出の研究をしたり、新しいコーヒー器具を購入してレビューしたりします。あとたまに美味しいもの食べます。笑