短歌おきば 2021-12

降り残る紅葉むなしき晴れ間より青澄みとほる冬の朝風

色に散りよどみに積もるもみぢ葉のそこひや星のとこしへの夢

花に別れ紅葉あとなき冬の夜も影は忘れじ月の宮人

風氷るよもの枯生のさびしきに月や誰もる夜の片目の

薄雪の消え行く山の色々に落葉の下路雨しほるらむ

とめ行かば果ては月ともしら雪のうさぎ跡ある有明の野辺

天つ空入日に残る風の音は別るる年の惜しみけらしも

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