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木も見て 森も見る

少し前、私の社外の兄貴に怒られました。
「ノビー、お前は『木を見て森を見ず』だ」と。

よく知られている諺ですから今更説明は不要でしょうが、「小事にこだわり大事を忘れる」ことで、ケンブリッジ英英辞典にも「can’t see the forest for the tree」とそのままの諺が載っていますので、きっと今も世界のどこかで、こうやって怒られている人がいるんだと思うと、ちょっとホッとします(笑)。

皆さんが想像するほど私は器用ではなく、一旦興味を持ってしまうとどこまでも進んでいってしまうタチなことは自覚しているものの、私を叱った兄貴・・一緒にトレイル整備などのNPOで汗を流してくれる方なのですが・・彼に「お前は小事にこだわりすぎだ」と言われるとは思っていなくて、「えっ?」と驚いたのは確かです。いやいや、あんたに言われたくないと(笑)。

でもしばらく考えてハッとしました。それは彼が誰よりも「木を見ている」人だから。樹種、幹につく苔の法則性、根の生え方、季節によって違う木の香り。一本の木を愛し、一本の木をまっすぐに見ているからこそ、無数の木の集合体である樹海という広大な森を理解できる人。つまり「木も見て森も見る」人

木か森か・・・「あれかこれか」じゃない。「あれも、そしてこれも」。小事を愛し、小事をまっすぐに見るからこそ見えてくる大事。「全体感を考えて」って日常言われがちだけれど、「木をもっと、まっすぐにしっかり見てみろよ。森も見えてくるから」・・それが彼から僕へのメッセージだとしたら、彼のアドバイスがわかるような気がしてきました。

器用に、戦略的に、全体感を無理やり持とうとしなくていい。目の前の事実にもっと向き合えばいい。お前にはそれが足りないんだ・・。そう理解して、走りながらスッキリした朝です。一つだけ残っているとしたら、彼に「あんたにだけは言われたくない」って言い返すことくらいかな(笑)。

今日も皆さんそれぞれの目の前の事実に、まっすぐに向き合える1日になりますように!

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