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【かぞくのかたち】「母子共に健康です!」はテンプレじゃなくて奇跡だと思った話②
前々回はこちら。前回はこちら。
今回は痛い話が多いので苦手な方は無理なさらず。
その当時は全くそんな言葉を知らなかったのですが、妻の症状は弛緩出血というものでした。
分娩第3期(胎盤が出てくるとき)または胎盤が出た後で、子宮の収縮が悪いと出血が続きます。この出血量が500mlを越えるようなときに、弛緩出血といいます。
図示するとこんな感じ。
いずれもインターネットホスピタルより引用。
で、結果として妻の出血量は1,500ml(!)で、その出血の結果血圧が下がり、出血性ショックの状態になっていました。1.5lのペットボトル分の血液が出てたと思うとゾッとします。
とにかく出血を止めるためにも子宮を収縮させる必要があり、子宮収縮剤を投与したり、子宮内の遺残物を除去したり、子宮マッサージをしたりしていきます。
どの処置も痛みが伴うらしく、「痛い痛い」と訴える妻。私は痛くて震える人を初めて見ました。
本人は覚えてませんでしたが、あまりの痛みに「助けて」と漏らしたのが私には一番つらかった。身体をさすって、暑いというのでうちわで扇いでそんなことしか出来ない自分に無力感一杯でした。
お腹が空いたであろう娘が泣き始め、妻は痛みに苦しんでいて、出産とは違い明確なゴールが見えない中の状況はかなりタフなものでした。
結局妻の痛みが落ち着いたのは5時過ぎ。その後も分娩台からは動けず、病室に戻ったのは確か8時くらいでした。
すっかり夜は明けていて、ようやく一息付いて飲んだダイドーのブラックコーヒーが少し日常に戻してくれる感じがありました。眠かったのも手伝って気付いたら3本も飲んでたけど。
病室に戻ってからようやく妻が娘を抱くことができて(正確には添った感じ)そしてその時撮った写真がこの一連の記事で使っている写真です。
まとめようとすると
出産は何が起こるか分からない!
母子共に健康は奇跡だ!
って割とありふれたフレーズになっちゃうんですけど、本当に奇跡で命がけなんだと今回私は実感しました。てか、まとめられないこんなの笑
いろんな人の話を聞いてると出産ってめちゃくちゃ個人差があるんですよ。出産までつわりが続く人もいれば、破水が先で陣痛が殆どなかったという人もいるし、妻の後に来た妊婦さんは早産で別の大きい病院に緊急搬送されてらしいし、本当にいろいろです。
だから、各家庭で様々な形でベビーを迎え入れてあげればいいんじゃないですかね。
ただ、うちの家族にとって、立会い出産を経験出来たのは良かったし、絆が深まったように思います。
娘の産声聞いた時のあの気持ちって他と比べようがないです。文書には表せない。
妻がいよいよ今日退院なので、電車に揺られながらこの文書を書いています。この関連の話もあと一回くらいでまとめようかなと思います。
今日は娘に会えるぞー!