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【徒然】しわくちゃの手とその温度

4月末。一つの別れがあった。

これまでいろんな種類の別れがあったけれど、とても特別な別れ。

別れのタイミングではいつもその意味を、その重大さを時間差で感じるから、泣くことはある特定の時以外なかった。

でも、その別れを実感した時、僕はいい年こいて大泣きした。

嗚咽し、号泣した。

なぜ泣くんだろうと、ぼんやりした頭の中で考えた。

そして、思った。

僕が泣くのは【もう同じ時間を共有出来ない寂しさ】と【これから新しい思い出を創っていけないつらさ】なのだと。

あの時、手を握ってくれた時のぬくもりと、ありがとねと言ってくれた言葉と、凡そ参加出来ないにも関わらず、『祝言楽しみだー』と言ってくれたあの言葉を僕は絶対に忘れない。

ひとつひとつの出会い、それは偶然じゃないし、どんだけ尊いものか教えてもらった。

だから、僕はこれからも人との出会いを、その瞬間を大切にしたいと強く思う。

ありがとう。

#月刊私 #5月



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