野ばら社92周年に寄せて
こんにちは、野ばら子です。
今日も元気に野ばら社で働いています。
自己紹介を兼ねた記事はこちらからどうぞ🍀
野ばら社92周年に寄せて
おかげさまで10月20日に野ばら社は92周年を迎えることとなりました。これもひとえに読者の皆さま、書店さん、取次さん、関わってくださる皆さまのおかげと心より感謝しております。
野ばら社の創業は、昭和4年とされていますが実はその前身となる「時代社」が存在しました。
これは、大正末期のことです。その頃、創業者の志村文蔵も子育て期であったためかこどものための本を作っていたようで数は少ないですが数冊、社内にも残されています。
創業者・志村文蔵氏のこと
”さあ、元気で、幸福で、今日も励みましょう。健康を祈ります。”
これは、野ばら社『学友年鑑1953』編集だより の結びの言葉です。
創業者の志村文蔵が書いた一文ではと思われます。
野ばら社の創業者・志村文蔵は、文化人、著名人と交流が深く、その関係で野ばら社は、竹久夢二、徳富蘇峰、サトウハチロー、九絛武子などの本を出版しました。
松竹少女歌劇団の男装のスター・ターキー(水の江瀧子)が野ばら社に来たこともあったとかなかったとか!
創業者は、新聞記者でしたが様々な会社の広告のキャッチコピーなども手がけていたようです。『手紙辞典』の扉の言葉といい、大人の男の人が書いたとは思えないような乙女を感じさせる美しい文章も書ける人、というのが野ばら子の印象です。(お会いしたことはありません。いつか、雲の上で!)
冒頭の文章も今読んでも色褪せず、ダイレクトに気持ちが伝わってきて、文章は時を超えるのだなぁと思わされます。
さて、Twitterをフォローしていただいている皆さまはご存知のとおり、この言葉は毎日の朝の恒例のご挨拶となっています。
コロナ禍で先が見えない中、毎日呟いていると見た方の健やかな一日を願える魔法の呪文のような言葉に感じられました。
「編集だより」は、もともと昭和初期に大ベストセラーとなった子どもの為の時事解説本『児童年鑑』『学友年鑑』の最終ページに綴られたものであり、戦中戦後の苦難の時期にあるこどもたちを明るく励まし、時に叱咤激励し、その成長を期待し喜ぶ内容でした。それは、コロナ禍という新たな苦難を迎えた私たちの心にも届く気が致します。
92周年にあたり
今回92周年を迎えるにあたって、なにか皆さんと共有できるものを作りたいという気持ちがあり、この度、ついにこの言葉を活版印刷し、葉書を作ってしまいました。
真映社さん、 BIRD DESIGN LETTERPRESSさんのお力をお借りしてとても素敵な葉書に仕上がりました。
92周年を迎えたこの佳き日に感謝して
改めてこの言葉を
読んで下さった皆さまに贈ります。
noteにサポートという機能があることを、サポートをいただいて初めて知りました。たくさんサポートいただいたら、読者のみなさまが欲しい野ばら社グッズを作ります。