見えないのは目、それとも心? 「見えない目撃者」
同じ映画を半年くらい前、日本でリメイクされたみたいですね。
全く知らなかったです。
盲目のヒロイン、それから盲導犬の演技がすごい。
目が見えない人としか思えない。
物語はヒロインの弟のライブ会場から始まる。
ガラガラの客席。
ステージ上で歌う弟を無理やり引きずり下ろす警察官の姉。
手錠で拘束される弟はステージに戻らせて欲しいと懇願するが、姉は聞く耳を持たない。
焦る弟はアクセルペダルに足を伸ばし…。
制御を失った車は事故を起こし、姉は車外に投げ出される。
手錠が枷となり、弟は車から逃げ出すことができない。
救出に向かうも姉は、路上で意識を失い、
あえなく弟は更なる事故で死亡した。
そして姉は弟だけでなく、視力のみならず警察官の職も失った。
数年後、姉が乗ったタクシーがひき逃げ事故を起こす。
運転手の行動に不穏なものを感じ、逃亡。
はじめは盲目の彼女のことを信じない刑事だが、
やがてひき逃げ事件は、連続女子大生失踪事件との関連の様相を見せていく。
そして新たな事件の目撃者の少年が登場する。
バリバリ働いていた方が視力を失う辛さ。
ハンデのある人に対する世間の冷たさ。
当事者意識のない健常者にはわからないことばかりでしょう。
タクシーを捕まえるにも一苦労。
割り込まれ、いつまでも乗れずに雨ざらし。
もう一人の目撃者と交流を深め、
犯人を追い詰めていく過程が面白い。
目撃者の少年のスマホでのリードに従い、
ヒロインが犬とショッピングモールを駆け抜けるシーンは息詰まる見どころかと。
韓国ドラマの「ボイス」を見てしまったあとの今、
この話の犯人がとても小粒に思えてしまったのは少し残念。
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