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ソウル大学国際サマープログラムに参加した話【SNU ISP】

超久しぶりの記事になってしまったのですが…2024年の夏、ソウル大学のインターナショナルサマープログラム (Seoul National University International Summer Program)に参加してきました!1ヶ月のプログラムを振り返って記録を残しておこうと思います!写真もたくさん入れているのでぜひ読んでみてください〜


プログラム概要

Seoul National University International Summer Program(以下SNU ISP)とは、1〜3科目の授業を1ヶ月受けながらソウルで過ごす、1ヶ月のサマープログラムです。授業や連絡は基本的に全て英語で行われます。高校三年生、大学生、大学院生向けになっており、世界中から学生が集まってきます。2024年度のプログラムはまさかの600人弱が参加し、過去最大の規模で開催されたとのことです。

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SNU ISPってどんなプログラム?

このプログラムは1ヶ月にわたって行われるプログラムです(2025年度のSNU ISPは6月25日に開幕式、7月25日に閉幕式が行われる様子)。月曜日から木曜日まではそれぞれが選択した授業に出席し、毎週金曜日は参加者の中で希望者だけが韓国の中の様々な場所にフィールドトリップに行きます。ソウル大学敷地内の寮に住む申請をすることもできますが、数に限りがあるので100%寮に滞在できるとは限らないようです。

私が1ヶ月滞在した部屋(二人部屋でした)

参加者に日本人はかなり少なかった印象があります。600人参加していた中で私以外に日本人が最低5人いたことは知っていますが、遭遇することは本当に少なかったです。本当に色々な国から参加者がいて、多かったのはアメリカ・イギリス・カナダの大学で勉強している人、香港人と台湾人だったかな〜と思います。普段ソウル大学で勉強していて、単位を取るために授業に参加している学生もいました。

あとソウル大学で1ヶ月過ごして感じたこと:ソウル大学、広すぎ
ソウル大学ほんっっっっっっっとうに広い、、、本当に山一個分の敷地を使ってキャンパスが設立されている感じで、レストラン・カフェやコンビニ、さらにはジムから美容院まで敷地内に揃っているので、キャンパスから一歩も出なくても生活が余裕でできてしまいます。ソウル大学入り口駅という地下鉄2号線の駅が一応ありますが、歩いて最低40分はかかります。韓国の頭いい学生が山にこもって勉強に集中できる環境が完璧に作られている、、と感じました。

また、何せ冠岳山の上に建てられているので、キャンパス内の移動が基本的に登山です。私は寮に住むことができたのですが、それでも毎朝20分前には寮の建物を出発し、梅雨の土砂降り、真夏の殺人的な暑さの中を頑張って歩いて通学していました。ロンドンの街中にきゅきゅっとまとまっている小さい大学に通っている私にとっては結構辛かった、、教室移動に5分以上かからない環境に慣れてるので、、アメリカの大学のキャンパスも訪れたことはありますが、ソウル大学の方が桁違いに大きかった印象があります。

寮の近くの風景(暑そう)(山)

ソウル大学の施設はまあ一つの国の最高教育機関なのでめちゃめちゃ整っていますが、特に図書館はすごかったです!キャンパスの真ん中にどでかい図書館がどーーんと鎮座しており、ソウル大学の一般学生は夏休み中のはずの期間でも朝から学生が集まって一日中勉強してらっしゃいました、、図書館の席は予約するシステムになっていて、専用のアプリから使用時間と席を指定し、キオスクで学生証を読み取って利用していました。そんなシステムがあること自体がすごい!

図書館8Fの自習室

1日の流れ

授業がある日(月曜から木曜)の一日のルーティーンを紹介します!

  • 7:00 起床・準備

  • 8:30 寮の1Fにあるカフェでコーヒーをテイクアウト(カフェグラン?とかいうカフェだったはず、コールドブリューラテめっちゃうまくて毎朝飲んでた)→山道登山(通学)

  • 9:00 1コマ目の授業開始

  • 12:00 1コマ目の授業終わり、クラスメイトとキャンパスでお昼ご飯。食べ終わり次第みんなで次の授業の用意をしたりカフェでだべったり

  • 14:00 2コマ目の授業開始

  • 16:00 2コマ目の授業終わり

この後は基本的に自由で、友達とソウルの街中に行って遊んだり、1 Million Dance Studioでダンスレッスンを受けたり、課題に着手したり、寮で休んだり、好きなことをしていました。
*単位数によって授業時間は2時間だったり3時間だったりなので注意*

授業について

SNU ISPでは様々な授業を選択することができます。文系から理系までかなりの選択肢があり、難易度も様々です。プログラムの最後の週に最終試験があり、成績がつけられます。先生方は、普段からソウル大学で教鞭をとっている教授だけではなく、ソウル大学出身で今はアメリカなどの大学で教えている方達を招いているコースもありました。私は①Modern History and Contemporary Social Issues of East Asian Societies(東アジア社会の近代史と現代の社会問題)、②Korean Language(韓国語)の二つの授業をとっていました。

①Modern history of contemporary social issues of East Asian societies (3単位)
ソウル大学の社会学の教授、Dr Dong-kyun Imに日中韓と台湾の歴史と社会学について1ヶ月間学ぶ授業でした。それぞれの国の近代史をかなり詳細にカバーしたり、近代の社会問題について学んだり、新しい発見が多い時間を過ごせました。

日本史について英語で韓国人の先生に習うの新鮮で面白かった!日本語で日本史習うのとはちょっと違うな〜と思いました。徳川家のことを幕藩体制と習うのもいいけど、英語でautocracyとしたら独裁体制だったことが視点に加わるなあと思ったりしましたねん

あと台湾の歴史について初めて学べてよかった。台湾がオランダ支配下のFormosaだったこととか、先住民がポリネシアン系だったこととか全然知らなかった、、東アジアについては興味がすごいあるだけで知識をたくさん持ってるわけではないので大枠を短期間で掴めていい機会をもらいました。今見たらこの授業は2025年度の授業のリストには含まれてなかった、、残念

最近の韓国社会では「無害性」が注目を集めているということをYouTubeショートの例を用いながら説明してくれている図
教授のNewJeansの推しはハニちゃんらしいです

②Korean Language (2単位)
韓国語の授業はレベル分けのテストが韓国渡航前に行われました。リーディング・ライティングの試験とスピーキング・リスニングを試す面接がそれぞれオンラインで行われ、6つのレベルに分けられました。私はなんと一番上級の6級に割り振られ、韓国人だけどアメリカで育った学生だとか、中国の北東部で生まれ育った朝鮮族の学生に混じって勉強していました、、最初こそびびっていましたが割とついていけたし難易度もそこまで高くはありませんでした。4つの技能をバランスよく見てもらえたし、私はライティングが不安だったので、自分が書いた文章に赤を入れてもらえたのはよかったです。今思えばソウル大学でしか学べない授業をとった方がよかったかな〜と考えたりもするけど、1日に3時間の授業を2回もするのは多分しんどかったし、自分の韓国語の実力を知りたかったので満足〜

韓国語の単語シートの一部

最後に、英語のレベルについてですが、①の授業に関しては英語の難易度は結構高いように感じました。先ほども言ったように、英語ネイティブのアメリカやヨーロッパの大学で専門的な勉強をしている学生が集まってくるので英語のレベルが高いことが前提にある感じだった。②については授業が全て韓国語だったので英語があまり得意ではない学生も一緒に参加していました。

フィールドトリップについて

毎週金曜日はソウル近郊の色々な場所にフィールドトリップに行きました!朝早くソウル大学を出発して、景福宮&広蔵市場、非武装地帯(DMZ)、エバーランド、ロッテワールドに行きました(元々は文化村みたいなところに行くはずだったけど大雨予報でロッテワールドに変更されました)。

暑すぎた景福宮

景福宮&広蔵市場はまあ行ったことがあったし、エバーランドとロッテランドは遊園地でそりゃ楽しいよなって感じだったけど、DMZは本当に行けて良かったです!ただ韓国を観光していたら、北朝鮮と韓国が休戦状態にあるということを忘れてしまいがちですが、肉眼で北朝鮮を見たり、北朝鮮の軍隊がソウルに向けて掘ったトンネルを実際に登り降りしたりすると、色々考えることがありました。このプログラムがなかったらわざわざDMZに赴くこともなかったと思うので、DMZに行くためにフィールドトリップに応募するのもありだと思います。私個人の考えですが、DMZで受ける朝鮮戦争や北朝鮮の説明はかなり韓国側の思考に傾いているので、DMZを訪れた後に韓国以外の国から見た朝鮮戦争や北朝鮮について調べた方がいいとは感じました。

あと2kmで北朝鮮…!
望遠鏡で見た北朝鮮

最後に

単位ももらえるし成績はかなり良くつけてもらえるし友達も増えるし授業は面白いしめちゃめちゃいい経験になりました!!行かせてくれた両親に大感謝!!ありがとう!!4月7日(韓国時間)までに参加の応募をすると学費が20%オフになるらしいので興味がある方はぜひ早めに!

2025年1月30日

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