無職日記98 疑惑
また親父の内臓に疑惑がかかっている。
がんを治療して退院してからも、週に2回ほどの定期診断に行っている。そして今日肝臓に何かが見つかったらしい。血液検査では異常値が出ないらしく、でもMRIとかには何かが映っていると。そんな第一報が母親からの電話で伝えられた。うす暗い声で「また何か見つかった」と。
こうなると面倒くさいのが母親で、いらん心配と文句ばかりを言い始める。「なんですぐに見つからなかったのだろう」「もしかして」とタラレバのオンパレードだ。仮定の段階から取り乱し始める。そんでまた要らん知識をスマホから手に入れて、また独りで不安に陥る。正直面倒くさい。
前回の親父の膵臓がんの時はそれで帰りの車の中で言い合いになった。どうして「そうなったもんは仕方ない」と思えないのか。と思っていたのだが、その時のコトをTwitterで軽くツイートしてみたら「吐き出したい気持ちがあるだけだからそういうのも大事よ」と医療従事者の友達数人から教えてもらった。確かにまあそうだなと納得した。
という経験があったので、2回目に連絡があった時は「そうかそうか」と相づちをうつコトに徹した。母は不安な気持ちを吐露しているだけなのだと言い聞かせながら。
そんな母も来週誕生日を迎える。両親は同級生の友達夫婦と定期的に誕生日飲み会をしているのだが、今回の検査結果の発表が、母親の誕生日兼親父の快気祝い兼忘年会の飲み会の前日だという。結果次第で飲み会のテンションが大いに変わる。
どちらに転ぶか、はてさて。