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子どもの向いている先

子どもに低学年まで仲が良かった◯◯君とは今どうなのかと尋ねました。「うーん、あんまり。×◯君の子分みたいになってて、一緒にシネとか言ってくるし。」

×◯君はスイミングと塾で一緒ですが、それぞれ曜日と校舎が違います。スイミングは子どもより少し上ですが、共に競泳クラスにいます。また、塾は中位のクラスにいると聞いています。「負けたくなくて言ってるんじゃないの?」「さあ」「◯◯君は他の強い子と一緒でなければ、強くなれないと思っているんじゃない?」「さあ」子どもは別に気にもしていない様子。

◯◯君は体が小さく、運動でも勉強でも苦労している様子です。努力はするものの、大変さが際立ちます。プライドの高い子なので、強くあるために他の子のパワーを笠に着るのでしょう。気持ちは分からなくないけれど、強がらない子どもに「シネ」と言うのはダメだな。自分の不甲斐なさは自分だけのもので、他の子には関係ないしキョーミもないということにいずれ気づくでしょう。

子どもは小柄で、主張も強くなく、周りから軽くみられやすい子です。話すとオタク気質がひどく、多分周りには理解されないと思います。ただ、寂しがり屋で、自分の話がわかってもらえなくても、適当に相手に合わせる器用さはあります。家に帰ってからは遊びに行くことはほぼありませんが、友達も少なくないように思います。多分、変わってしまった幼馴染の友達にもショックはなく、「乱暴な子になったなー」くらいの印象しか持たないのでしょう。また、子どもはスポーツでも勉強でも趣味でも、いくつか自信を持っているポイントがあり、誰かが嫌なことを言ってきても、自信ポイントが損なわれない限り、自己肯定感も維持できる様子です。そのために塾や習い事や母の特訓が役立ったようなので、良かったなあと思っています。

子どもには子どものペースがある。道がある。保育園の時には横並びだった子どもたちもそれぞれの道を歩み始めているのでしょう。もともと◯◯君とは電車が好きで仲良しで、一緒に遠出をしたりキャンプに行ったりもしたのでしたが、もうどんどん離れていくのでしょう。子どもの世界もすでに地域から、塾がある近くの都市に移っていて、程なく中高のある都市へと広がっていくのでしょう。地域が中心の時期はわずか数年で、とても短かったけれど、それで良いと思います。