これから、会いに行きます。
2週間に一度は、と思っていた父の面会を3週間できず、
ようやく3月初めに予約を入れたのでしたが、
それを待たずに今日、父は旅立ってしまいました。
70歳。
年齢的にはまだまだ元気でいられる年。わたしは父が24歳の時
の子どもですので、父は比較的若いという気持ちがどうしても
ありました。ここ20年ほどは病気が悪くなる一方でしたし、
体調の心配はずっとずっと尽きませんでした。でも、今日とうとう
亡くなってしまいました。ホコリのかぶっていたスーツケースに
喪服を押し込み、子どもの勉強のスケジュールを三日間作って、
一人夕方に出てきました。夜遅く、父に会いに行きます。
最後に会った3週間前には、かなり悪い状態であること、
おそらく退院はできないこと、大きな床ずれができていること
などを聞きました。また、言語障害が会うたびにひどくなって
「あー」としか言葉が出ず、嚥下障害があるのですでに2ヶ月
栄養を点滴等に頼っており、寝たきりの状態であることなどを
目の当たりにしてどうにもならないことを実感しました。
まだ、生きているのに足が、腰が、腐ってくる、脳が白くなって
死んでいく状況にただ絶望することしかできませんでした。
最後に会えた日、笑顔が見られたことだけが救いでした。
今日、透析の後、心臓が止まってしまったとのことで、
病院から連絡が来ました。とうとう来てしまった、今日がその日
だったのか、そういう思いを持ちました。
18歳で僻地であった故郷から東京に出てきた父は、憧れていた
仕事は半年しか続かなかったそうですが、19歳で拾ってもらった
会社で65歳まで勤め上げました。僻地の高校しか出ていなかった
父ですが、地方の支社ではありますが支社長になるぐらい
よく努力しました。母とは一度離婚した後復縁したので、
ある意味2度も結婚をしたのだから縁が深かったのだと思います。
複雑な家庭でしたから、父とは距離が縮まらないところも
ありましたが、娘の遅い結婚を誰よりも喜んでくれました。
病気でも無理をして、やんちゃな子どもの遊び相手もよくやって
くれました。
今、苦しかった闘病生活を終えて、一人眠っています。
これから会ってこようと思います。