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漫画家になるためにフリーランスになったわけじゃない、正社員が我慢できなかっただけ。
父親に「漫画家が駄目でも正社員としてまた働くことはできる」言われて、もちろんそうだけど、漫画家になるから会社を辞めたわけではないと思いました。
3年間勤めた漫画制作会社を辞めたのは、正社員としての働き方が合わなかったからです。
人間関係に問題があったわけではなく、仕事内容も自分のやりたいことに近いものでした。
それでも、辞めたいという気持ちは変わりませんでした。
もし漫画家を目指していなかったとしても、結局辞めていたと思います。
仕事そのものよりも、正社員という働き方が自分には合わなかったのだと感じています。
業務そのものはやりがいがありましたが、複数人で仕事を進めるために発生する業務が多く、どうしても無駄に見えてしまう部分がありました。
もちろん、チームで動く以上必要なことだとは理解しています。
しかし、「これは本当に必要なことなのか?」「自分がやるべきことなのか?」と考えながら働くことに、次第に疲れてしまいました。
会社で働く以上、与えられた仕事をこなすのは当然のことです。
雇われているのだから、やるべきことをやる。
それはわかっています。
それでも、自分で選んだ仕事をしたいという気持ちが強くなりました。
決められた役割をこなすのではなく、自分の意思で動きたい。
そう思うようになったのが、辞めた一番の理由です。
会社を辞めてフリーランスになったことで、確かに自由になりました。
けれど、その分責任も大きくなります。
「自分で選んだ仕事しかやらない」というのは、裏を返せば「自分で選ばなければ仕事がない」ということでもあります。
それでも、今の働き方のほうが自分には合っていると感じています。
自分で決めた仕事に向き合うことで、納得のいく働き方ができるようになりました。
漫画家になるぞと意気込んで会社を辞めたわけではなく、自分にあった働き方を選んだのです。
結果は同じだけど、どうしてそうしたのかを意識しておくことは重要だと感じました。