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絵本紹介【もう、おおきいから なかないよ】

 もうすぐ5歳になるうさぎくん。「ぼく、もうおおきくなったから、なくのは やめる。そんなの あかちゃんの することだもの」と言って、お誕生日会に呼ぶお友達は、「もう泣かない子」限定に。みんなを招待しに行ったんだけど、みんなまだ泣くことがあるんだって。このままじゃあ、誰もお誕生日会に来られない!?

【文字数・・・ちょうどいい】
【内容・・・・かわいらしい、易しい】

【コメント】
 5歳のお誕生日を迎えるうさぎくんの「僕はもう泣かない、泣くなんて赤ちゃんのすること」という発想がいじらしく、かわいらしいです。

 5歳といえば年中さん~年長さんの時期、赤ちゃんや年少さんと自分は一線を画した存在だという自負が芽生え始めます。

 うちの次女(幼稚園児)も、来月から年中さんなのですが、完全に「わたしより小さい子が幼稚園に入ってくるんだから、わたしはお姉さん」という認識でいます。

 お誕生日を迎えたり、下の子が生まれたりと、「お兄さん」「お姉さん」になる子ども達は、自分自身の成長を認め、自負を持ち、背伸びをしようとします。

 それは、精神的に立派な成長ではあるのですが、時に背伸びしすぎていたり、自分のキャパシティーを超えていたりします。

 5歳の子どもが、「もう泣かない」なんて無理な話なのですが、うさぎくんは本気で「もう泣かない」と思っています。
 しかし、お友達をお誕生日会に誘ってみてびっくり。みんな、まだ泣くことがあると言います。一番年上の友達のウマさんでも、泣くことはあるといいます。

 「もう泣かない子」限定のお誕生日会、僕とママの二人でするしかないと家に帰ったウサギくんでしたが、なんと大人のママも「時々泣く」というからビックリ!!

 ウサギのママの言葉は、頑張って背伸びをしている、「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」の子ども達みんなに届けてあげたいです。

 (ママの嬉し涙の説明に)
 「うさぎくんが すっかり おおきくなったからよ。
  もう あかちゃんみたいに なかないでしょ。 
  りっぱになったなって、 うれしくて、 ちょっとなくの」

 「うさぎくんも、 たまには ないたって いいのよ。 
  いくらおおきくなってもね。」

 結局、「まだ泣く」お友達も招待して、楽しいお誕生日会となりました。


 うちの子ども達も、背伸びをしたがります。あまり泣くことはないのですが、泣くときには、大声では泣かずに、目に涙をいっぱい浮かべて、体を震わせて、こらえています。

 我慢できる、立派に成長したなぁと思う半面、「泣いちゃダメだ」って思いすぎないようにしてあげなければと、親ながらに思い、めずらしく大きな声で泣いたときには、泣き止むまで、背中をトントンしながら、傍にいてあげるようにしています。


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