絵本紹介【りこちゃんのおうち】
リコがお部屋で遊んでいると、お兄ちゃんがやってきて邪魔ばかり。「リコはリコだけのおうちにひっこす!」って言ったら、ママが箱を持ってきて、「ここがリコちゃんの新しいおうち」だって。こんな箱が、おうちになるの・・・???
【文字数・・・少ない】
【内容・・・・易しい・想像力が搔き立てられる】
【コメント】
お兄ちゃんに遊ぶのを邪魔されたくないから「リコはリコだけのおうちにひっこす!」と言ったリコちゃんにお母さんが渡した一つの段ボール箱。そこからの展開に、大人の私も心を奪われました、「想像力」ってこういうことだと・・・。
お母さんが、段ボール箱をハサミで切り抜いて窓を作ったり、ハギレを敷いて絨毯にしたりして、ただの箱をおうちらしく仕立て、「どお?リコちゃん」と言った瞬間、小さくなったリコちゃんが、そのおうちの中に入っているのです。しかし、次のページでは、またリコちゃんは元の大きさに戻り、今度は自分で考えながら「リコのおうち」を完成させていきます。
以降のページでは、リコちゃんはまた小さくなって、ぬいぐるみ達と一緒にその小さなおうちの住人となり、遊んでいるのですが、最後のページでは、また元の大きさに戻っています。
この絵本を読んであげたとき、うちの上の子(4歳の時)が、「リコちゃん、何で大きくなったり小さくなったりしてるんだろうね。それに本当は箱の中になんて入れないよね。」と言ったので、「リコちゃんは想像してるんだよ。本当は大きくて入れないけど、この箱のおうちの中に自分が入ってみたらどんなかな?って、本当はできないけど頭の中で考えてみてるんだよ。本当はできないことでも、頭で考えて、それを思い浮かべることはできるんだよ。それを想像するっていうんだよ。」と説明してあげると、妙に納得がいったらしく、それから「想像」という言葉をよく言うようになりました。
「想像」という言葉、もちろん幼児は漢字がわからないので、「そうぞう」という言葉を聞いたことはあって、何となく、「こんな感じの意味かな?」と思っていたことが、この絵本を読んではっきりと自分の中に獲得できたように思います。
たくさんの言葉を覚え、それを自分のものとして扱うことができるようになるということは、心の成熟そのものだと思います。
情景を表す言葉、感情を表す言葉、概念を表す言葉・・・たくさんの言葉とその意味をしっかり習得していれば、今の自分の気持ちや状態を客観的に、適切に捉え、理解したり、処理したりすることができます。
絵本はそれを手助けする素晴らしいツールだと思います。これからもたくさんの絵本を紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
このマガジン内では、私のオススメする絵本をたくさん紹介しています。
主に未就学児への読み聞かせや、一人読みの練習にピッタリの作品をピックアップしているつもりです。
子どもに絵本を読んであげたいけど、選ぶ時間がない方、どんな絵本がいいか決めかねている方のお役に立てれば幸いです。
(一人読みの練習については、記事内の【文字数】や【内容】を参考にしてください。)
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