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ソフトバンクグループにゆうちょCIO佐護勝紀さんが引き抜かれたのが、21世紀を代表する転換点だと感じてnoteを始めました

noteを始めるキッカケになったソフトバンクグループのリリースについて書いていきます。ソフトバンクグループの常勤取締役に株式会社ゆうちょ銀行のCIO(Chief Investment Officer)である佐護勝紀さんが就任されるというものです。三井物産会長の飯島さんは社外取ですが、佐護さんはおそらく上記の表現ならば常勤です。

佐護さんのキャリアは、少ないインタビュー記事の中からみつけたものを引用すると下記になります。

【プロフィール】佐護勝紀 さご・かつのり 東大大学院工学系研究科精密機械工学専攻修士課程修了、1992年ゴールドマン・サックス証券入社。同社債券部門金融商品開発部長、取締役、副社長、副会長を歴任。金融庁参与を経て、2015年6月、ゆうちょ銀行執行役副社長。16年6月から同行取締役兼代表執行役副社長。兵庫県出身。

GSにいたんだなという感じに見えますが、代表の持田さんの手前までは一瞬で駆け上がり、詰まって、ゆうちょCIOを射止めたという凄みしか感じないです。しかもゲキ若い。

ゆうちょCIOとしては、インハウスでの運用強化を主導し、外銀周りから相当な大物を従来の官僚企業ではありえない高待遇や受け入れ態勢を整えて、ゆうちょの運用部隊は界隈の転職は一目置かれるほどにしてしまったと認識しています。

では、なぜゆうちょのCIOでのポジションを捨ててまでソフトバンクグループへ移籍したのか?単純な運用額だけでも比較したら、銀行業による法規制で運用学が制限されるゆうちょに比べて法規制のないビジョンファンドは魅力的です。しかしここから個人的な妄想を書いて、個人として何故このリリースがインパクトがあったかを言語化したいと思います。

今回の移籍の背景にはアジアスーパーグリッド構想があると考えています。一般的にはソフトバンク・ビジョン・ファンド関連での引き抜き(特にお金を調達してくる・2号以降のファンド組成文脈で)となるのかもしれませんが、個人的にはそれならば飯島さんの社外取締役就任は必要ないと考えます。2名の同時就任から考察した結果がアジアスーパーグリッド構想になります。この構想の説明は割愛しますが(ggrks)、21世紀真ん中には世界の電力供給をこの構想によって大きく担うという強いコミットメントを感じています。このエネルギー事業の資金調達および推進のために必要な人材こそが佐護さんと飯島さんだったということに10年後にはなっているのではないでしょうか。

現在HPにのっているソフトバンクグループの事業内容一覧はこんな感じですが、今回の佐護さん取締役就任は左上の国内通信事業の左横にエネルギー事業を追加する大きな一手だと妄想します。

https://ameblo.jp/tosyokai-0402/entry-12212327825.html

図書館の王子さんのブログに美しくまとまっていますが、ソフトバンクグループは転換点に合わせて必要な取締役を調達する戦略をとっています。日本でも珍しく取締役と執行役員の役割を明確に分けているのも、グローバルスタンダードなコーポレートマネージメントを感じますが、今回はその歴史の中で最も個人的にはインパクトがありました。

なぜ歴史的転換点と感じたか?(個人的な妄想)

ソフトバンクの歴史を辿っていくと、どれくらいのホームランを打てると、どれくらいのBSを容易にぶんまわせるようになるのかが明確になります。細かい分析はさておきざっくり下記をイメージしてます。アリババへの解釈が難しいですが、まあこんなもんかなと勝手に脳内整理してます。

100億以下   IPO、small M&A

数百億    一部上場×デッドファイナンス、Yahooへの投資成功

数千億    営業利益四桁億のFCF事業(携帯事業)、アリババへの投資成功

数兆円    ビジョンファンド、遍在するリスクマネーの獲得(PIF)

数十兆円   ビジョンファンド二号以降、エネルギー事業×国庫

時価総額や営業利益も大切ですが、個人的には未来への投資にいくらのお財布をもってどれくらい打席にたてるのかが社会へのインパクトを継続的に生み出すために、最も重要なドライバーだと最近感じています。

そんな中で、今回の佐護さんの取締役就任はまさにソフトバンクグループが数十兆円規模でのBSぶん回しを行うための調達サイドに最適な人材を引き抜いたと妄想しています。既存の後藤さんという執行役員によるお財布はみずほ銀行×既存の事業・投資先を担保にしたもので、歴代CFOとの掛け算で素晴らしいものであったという一方で、佐護さんがまた次のステップを推進すると解釈できるのではないでしょうか。

そして佐護さん自身もまた、GSのASSGや債権部門から始まり、どんどん運用規模を拡大した結果、次のキャリアとして数十兆円のお財布をソフトバンクグループで動かしていく主体にこの若さで辿り着いたことから学べることは大きいと感じます。

数十兆円というお財布でなにを成し遂げるか

ペンギンさんのツイートを見ながら妄想したことなのですが、8000兆円くらいの世界経済の中で変化率が高い市場はもちろん現在はインターネットに関係する市場です。その中で広告市場とEC化率の伸びにコミットした会社がそのオポチュニティをつかんだというもので、クリフト市場に置き換えるとという趣旨のツイートでした。Googleの検索エンジンというような切り口のクリフト市場verは何かというのは確かに今後別途記事にしていきたいところです。

ただ、ソフトバンクの戦略としてはこのフレームに無理やり当てはめていくとどうなるのかを妄想すると、それは電気半導体ではないでしょうか。

数十兆円のお財布がそもそも必要な市場、かつ、変化率が高くなる市場。

ソフトバンクグループの注力領域であるIoT、AI、スマートロボットの解釈にもよりますが、個人的にはシンギュラリティ時代を迎えようとする21世紀最大のオポチュニティは、コンピューティングを支える計算機資源のベースとなる半導体とそれらを動かす栄養である電気ではないか。そしてそれらが従来より数百倍以上の伸びをみせ、市場として大きな変化率をもつからこそ数十兆円のお財布を使って打席に立つべきだと妄想すると個人的には納得がいきます。

そして何よりも、自分もこれだけのお財布を獲得するアーキテクチャを最短で創れるようになることもそうですし、創ったお財布で何をなすことができるのかについて再考させられた今回のリリースでした。

まず第一歩として、定期的に自分の思考回路を整理するためにもnoteを更新していくことにしたので、今後ともよろしくお願いいたします。

自らがノアの箱舟に成ることを切に願う


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