東大発農業スタートアップCULTAは、何をする会社?
このnoteを読んでいただき、ありがとうございます!
株式会社CULTA(カルタ)の野秋です。
本日6月25日は、ClimateTechDay @東京大学に登壇いたします。
「気候適応セッション」にて、東大未来ビジョン研究センター川崎昭如教授と議論させていただきます。
限られた登壇時間であり、自社の紹介が十分にできないため
私たちCULTAはどんな会社か
目指す未来
現在、注力しているプロジェクト
上記について、簡単に説明させていただきます!
どんな会社か
農業領域の「ディープテック×クライメートテック・スタートアップ」
私たちCULTAは、東大発農業スタートアップです。
代表野秋をはじめ、東大大学院・農学生命科学研究科のメンバーが中心となり、2017年11月に創業されました。
強みは「高速育種技術」。
10年以上かかることも珍しくない品種開発を、約2年に短縮できる。そんな技術を持っているディープテック・スタートアップです。
そして、本日のClimateTechDayへの登壇からもお分かりのように、CULTAはクライメートテック・スタートアップでもあります。
より高温多湿となっても、育てられる「耐暑性のあるイチゴ品種」
より土壌が酸性化しても、育てられる「酸性土壌適応性のあるサツマイモ品種」
そんな品種開発を次々に進めていく、気候変動に適応した農業生産を世界中で、実現する会社です。
自社オリジナル品種の開発
のみならず
大手食品会社と、同社を支える主要原料農産物の耐暑性向上の共同研究
を進めています。
資金は、リアルテックファンドのほか、個人のエンジェル投資家の方々から、調達を実施しています。
<リアルテックファンドによりプレスリリース>
リアルテックファンド、独自の高速育種技術により農業の課題を解決する東京大学発ベンチャーのCULTAへの出資を実施
メディア掲載、登壇実績(2024年1月4日更新)
目指す未来
農作物「真のブランド化」への挑戦
目指すのは、日本から世界で通用する「プレミアム農作物ブランド」を創ること。
プレミアム農作物のブランド化には、苦い失敗の歴史があります。例えば、誰もが知る「あまおう」、「シャインマスカット」。日本で生まれ、世界で愛されているブランドです。
これらは「優れた品種」ですが、「優れたブランド」ではありません。残念ながら、同じあまおうでも、美味しいものも、不味いものもあります。
それは、なぜか。農家が丁寧に作っても、雑に大量生産して、売られる時は同じ「あまおう」なんです。せっかく素晴らしい品種なのに、その品質はバラバラです。
食べる人に美味しさを保証できなければ、本当のブランドとは言えません。
では、どうやって「真のブランド」を作るのか。
その鍵は「品種」と「品質保証」です。
まずは「品種」。日本は世界でも有数の「品種大国」です。
世界で最も食べられているリンゴの品種は、日本生まれの「ふじ」
ブロッコリー種子のシェア約7割は、日本の種子会社「サカタのタネ」
日本発の品種の優秀さを示す事例は、枚挙にいとまがありません。
そんな日本の「品種」という強み生かさないのは、もったいない!
CULTAは「真のブランド化」に向けて
高速育種技術をはじめとした「品種開発テクノロジー」
弊社の育種顧問・山川理先生(さつまいも品種「紅はるか」の生みの親)をはじめとした「品種プロフェッショナル」
そんな強みを、日本の品種と掛け合わせいきます。
次に「品質保証」。品質とは、食べる人との約束です。「このブランドを食べれば、絶対に美味しい!」という信頼は、品質管理からしか生まれません。
CULTA式の特徴は、開発した品種を生産委託した現地の契約農家から、生産してもらった農作物を全て買い取る仕組みです。
品種開発のみならず、品質管理、マーケティングまでを一貫して行う「End-to-End Model(垂直統合モデル)」。専門農協型の仕組みです。
CULTAブランドの下で、確かな品質を、消費者に届けていきます。
「世界一発達した専門農協」を手本に
本当に、そんなことができるのか。CULTAには、手本とする存在がいます。ニュージーランドのキウイフルーツ専門農協Zespri、世界一発達した専門農協です。
創設は、1989年。その背景には、ニュージーランドのキウイ産業が瀕死に陥る危機がありました。当時、あまりに増えすぎた同国産のキウイ輸出により、単価はほぼ半値に暴落。その危機に、キウイ生産者たちは立ち上がって、専門農協を組織し、次の2つを実行しました。
購入・流通・マーケティング窓口を一体化
大量販売モデルから小売店でのプレミアムブランド販売戦略へ
現在、世界に張り巡らせたサプライチェーン、磨き上げたマーケティング力は、国内キウイ農家の心強い拠り所となっています。
今では「儲かるやりがいのある職業」として、キウイ農家を目指す若者が、ニュージーランドには溢れているというから、驚きです。
これは、まさにCULTAが目指す「農業の未来」。
専門農協の「End-to-End Model(垂直統合モデル)」を基盤に
高品質な「真のプレミアム・ブランド」が世界中の市場に出回ることで
消費者は、安心して、美味しい農作物を楽しむことができる
生産者は、農作物の高単価化、買取確約で、持続的に農業を営むことできる
「真のブランド化」で、食べる人と、作る人を幸せにする。それが、CULTAのミッションです。
現在、注力しているプロジェクト
アジアで独自イチゴ品種を現地生産、販売へ!
本物のグローバルブランドを創っていく第一歩を、マレーシアから。
現在、CULTAは、マレーシア向けに品種改良(育種)した「新品種」の現地生産の準備を進めています。
既に、確かな生産技術を持つマレーシアの現地イチゴ農家との連携が決定。彼らの腕は、非常に高いレベルの園芸作物・生産技術を持つ日本基準からみても高く、「これなら、ジャパンクオリティをマレーシアでも実現できる!」と、ワクワクしています。
CULTA代表の私・野秋も、ほぼ毎月マレーシアに行っており、現地での採用活動、生産マネジメント組織立ち上げに奔走しています。
2024年1月から試験生産を開始。2024年9月からいよいろ市場での試験販売を開始予定です。初期の生産は日本とマレーシア。販売ターゲットは香港・シンガポールです。
嬉しいことに、既にベトナム、タイ、インドネシアからも生産連携の声がかかっています。試験生産・販売の成功を足がかりとして、生産・販売市場をASEAN各地、そして世界へ広げていきます。
こんな方とお話したいです
事業を進めていく上で、下記のような方々とお話をさせていただきたいです。
共同研究にご興味のある企業の方々
インパクト投資家の方々
農業領域に限らず、Climate Techの起業家の方々
名刺交換をさせていただいた方は野秋のメールまで。なければ、TwitterのDMなどからお問合せをください。
みなさん、どうぞよろしくお願いします!
CULTA代表・野秋のTwitter↓
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