公式カメラマンの話６「公式写真で見る2023.1.1日本武道館」プロレスリング・ノアオフィシャルカメラマン宮木和佳子📸

2023年1月16日 11:53

こんにちは。NOAHオフィシャルカメラマンの宮木和佳子です。
NOAHのオフィシャルとなったのは2015年の暮れ、もう７年ほどのお付き合いになります。
試合の写真に始まり、宣材、ファンクラブの撮影、会場風景などなど団体に必要なものをすべて撮る人です。

今回は2023.1.1日本武道館のお話。

■「1.1にSHINSUKE　NAKAMURAが出ます。」

その瞬間から参戦の喜びに震えたファンの喚起の声が#noah_ghc　とともにSNSを賑わせた。ついでにNOAH FCも入会者が増えた。（本当にありがとう。）

もちろん私もNAKAMURA選手参戦に大層驚いたのだが、震えていたのはこの時からではない。武藤敬司選手が引退すると発表してから、まあまあロングランで私はプレッシャーに震え続けていた。

普段参戦しない選手、過去撮影したことのない選手も多く、さらにいうとその選手たちが日本のトップクラスもしくはワールドクラスなのである。

武藤敬司選手の去りゆく道は私史上、最高に豪華で
最高に「お前はカメラマンとしてどれほどのものか」をつきつけられるもので、
最高に緊張し、最高に楽しい。

■会見からの元日まで

2022.12.30に会見にNAKAMURA選手が現れて、ようやく「明後日実現するんだなあ」と実感が湧く。
会見では、いつもよりもマスコミもたくさんいて、いわゆる「関係者」も多かった。
当然、質問の数も多い。その中でも一番の質問はコレだった。

「SHINSUKEは～、1.4でるの？」

この瞬間画面の向こうから「よくぞ聞いてくれた」と拍手を送った人間がめちゃくちゃいたに違いない。フロム武藤敬司。おそるべし。

そして12月31日、ももクロちゃんが「第６回ももいろ歌合戦」で2022年を締め、武道館をバトンタッチしてもらいNOAH1.1。
清々しいほどの晴天。足元悪くなくてよかった。そういえば去年も晴れてたか。ああ、元日感がまったくない。

元日開催は、まだ２年目なので“恒例”という感じはなく、ついにこの日が来たというバックステージは前回の1.1とは違う雰囲気をまとっていた。
きっと1.1は何度重ねても毎回違う雰囲気になるんだろう。それがNOAHっぽい。

印象に残ったのは、NAKAMURA選手の入場リハが何度も行われていたこと。
今回は和太鼓とリーイングランドさんの生演奏の共演からの入場となるので
念には念を入れて、という感じだったが、4～５回はリハをやっていた。
NAKAMURA選手以外は本人で、NAKAMURA選手は代役をいれての照明と音のリハ。
ちなみにプロレスの会場で同じリハを４～５回やるのを私は見たことがない。
そもそもリハ自体、よほど特殊な入場でない限り、代役でやるのが通常で、
御本人登場でやっても１回くらい。

花道下には曲に合わせてゆらゆらリズムに乗っているNAKAMURA選手。
ABEMAカメラが、リハを見るNAKAMURA選手を密着撮影していたが、本人は至って自然体でリズムを聞いたり、リーイングランドさんの演奏をみていたり、いわゆる“ピリピリ感”はなかった。

ちなみに和太鼓での登場はムタの方だと騙されるだろうなと思っていたし、実際多くの人がその通りだった。（そういうの楽しいよね！考えた人天才！）

■武道館の１時間は体感ほぼ10分

10時には入ったはずの武道館なのにあっという間に16時になり、リングサイドへ。
これ“スタッフあるある”で、興行の準備をしていると本当に時間が経つのが早い。
特にビックマッチになるほど１時間あたりの体感が短くなっていく。
この日はまじで、１時間→10分くらいの体感。鬼早い。（そんな中でもしっかり弁当は食べた。）
あまり慌てるのが好きじゃないが、この日ばかりはしょうがない。
（大丈夫ですぅ～わかってますぅ～大丈夫ですぅ～）と平常心で自分に言い聞かせつつ、
撮影開始。３階まで埋まった会場がほんとうに素敵だった。