アラカン不登校ママが電子書籍を出版して世界が変わった話
「本を出したい」
とある日曜日。夕飯を囲む食卓で、思いきって家族に伝えました。
「不登校のことが書きたくて。子どもたちにとっては思い出したくない記憶かもしれないけれど、お母さんにとっては大きな成長のきっかけになったから。前はすごくイライラしてたけど、今は笑って過ごしてるでしょう? この経験が誰かのお役に立てばいいなと思って」
突然の告白に全員無言。
重苦しい沈黙をやぶったのは、不登校を乗り越えて、今は専門学校に通っている娘でした。
「いいんじゃない? 書いてみれば」
「子どもたちがいいなら俺もいいよ」
夫と娘は同意してくれました。あとは息子だけ。
中学卒業後、今もひきこもり生活をしている息子。
目が合うと、悲しげな笑顔を浮かべていました。
「イヤならやめようか」
「ううん」
「書いてもいいの?」
「うん」
家族の承諾を得て(息子の本心はわからずじまいだったけれど)私は本を出すために走り出しました。
ライティングスクールに飛び込む
「本を出したい」と思ったとき、ある出来事が頭に浮かびました。
「そういえば、Aさんが電子書籍を出版してたよね」
はじめたばかりのX(Twitter)で交流があったAさん。Aさんは、ライティング講座『ものかきキャンプ(以下ものキャン)』の受講生でした。
その講座を主催されていたのがまよまよ先生。
生徒さんが次々と電子書籍を出版し、軒並みランキング1位を獲得。
X(Twitter)では有益な情報を日々発信されており、私のブックマークは先生のポストでいっぱいになりました。
「間違いない」と確信し、無料体験会に申し込むことにしました。
体験会での充実した内容に即入会を決意。決め手となったのは次の3点です。
X(Twitter)で発信しても「いいね」はいつも1桁。心が折れそうだった私にとって、本を出版できるのはもちろんのこと、X(Twitter)の運用方法が学べることも大きな魅力でした。
フォロワー1000人達成
講座が始まる前から、大量の資料が送られてきました。その中の1文に私は目をむいてしまいました。
『X(Twitter)のフォロワー1000人を目指しましょう』
当時のフォロワーは68人。絶望感にかられながら、先生の教えに従い、アイコンやヘッダー、プロフィールを整えていく。
心強かったのは同期の存在です。お互いにフォローして、いいねをしたり、リプをしたり。あんなに心細かったX(Twitter)が、しだいに楽しくなっていきました。
とはいえ、フォロワー1000人までは大変な道のりでした。「フォロー」や「いいね」をし過ぎたのか、シャドウバンになったことも。落ち込む私を励ましてくれたのは同期の皆さん。心強い支えとなってくれました。
初noteが人気記事に
課題で提出したnote記事。noteに投稿するのが初めての私は、なかなか公開ボタンを押すことができませんでした。
「読んでくれる人がいるのだろうか?」
そんな不安をよそに、仲間にも助けられ、なんと「不登校」検索ワードの人気記事に。
文章力はまだまだでしたが、校正のおかげで、何とか読める記事になりました。自分の文章を客観的な目で校正してもらえるのも、ものキャンの大きな魅力の1つです。
電子書籍2万文字の旅
次はいよいよ電子書籍の執筆。電子書籍を出版するには、2万文字を書き上げなくてはなりません。果たして私に書けるのだろうか?しかし、家族に「本を出す」と宣言した以上、弱音を吐くわけにはいきません。
平日は寝室、土日はワーキングスペースにこもり、とにかく1人で集中できる環境を作って執筆しました。
ものキャンのメソッドのおかげでなんとか無事に2万文字を達成。
デザイナーさんに表紙作成を依頼したところで思わぬ事態が発生しました。なんとデザイナーさんから依頼を断られてしまったのです。
デザイナーから断られた!
何がいけなかったのか。お断りのメールに理由が書かれておらず、頭の中がグルグル。デザインの指示が悪かったのか。それともテイストが合わなかったのか。
とにかく、もう一度見直すことにしました。
そこで、イラストの勉強をしている娘に相談(表紙のワンコのイラストも娘の作品です)。
「もっと文字を大きくしたほうがいいんじゃない?」
「色味はこっちのほうがいいよ」
あれやこれや言いながら、大まかなデザイン案を作成。別のデザイナーさんに依頼して無事に表紙が完成しました。納品された表紙を見たとき、感動とともに、心底ホッとしたのを覚えています。
部門ランキング1位獲得
11月吉日。念願の電子書籍を出版。仲間の応援もあり「新着ランキング3部門1位」「売れ筋ランキング2部門1位」を獲得。ものキャンのおかげで、大きな夢をひとつ叶えることができました。
「本を出したい」
家族にそう告げたとき、実はもうひとつ伝えたことがあります。
「無理を言ってごめんね。お母さんの遺書だと思っていつか読んでね」
「何言ってるの、縁起悪い! そんなこと言って早く逝っちゃっても知らないからね」
不登校の渦中ではあんなに暗い顔をしていた娘も、今では元気に憎まれ口を叩くようになりました。
でも本当にいつ逝くかなんてわからないから。書き残しておきたい。そんな気持ちで今、2冊目の電子書籍を執筆しています。
世界が変わる
ものキャンで学んだ3か月。私の人生は大きく変わりました。
何の知識もなかった普通の主婦の私が1冊の本を出し、そして、かけがいのない仲間ができました。
ひきこもりがちな生活から一転、オフライン交流会に参加したり、お声がけいただいてX(Twitter)でスペースを開催したり。
先日、勇気を出して出席したチャリティーパーティーでは、テレビの向こう側の方にお会いすることもできました。
そして次のかなえたい夢もできました。
見たことのない世界が次々と目の前に現れる。
かなえたい夢があふれてくる。
そして夢はかなうと信じられる。
文字どおり、世界が変わったと実感しています。
もし、本を出したいという夢があるのなら。ぜひ、ものキャンの門を叩いてみてください。
勇気を出して一歩踏み出す。そうすればきっと世界が変わります。
最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまの夢がかなうことを願っております。