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腹式の呼吸 弍ノ型 皮膚の動きが大事

(タイトルは鬼滅の刃を全巻読み終えた余韻からつけました。特に気にしないでください。)

前回の投稿で腹式呼吸において横隔膜の位置を理解することと、腹部の柔軟性を向上することが大事であると述べました。

今回も腹式呼吸をするための身体の事について、掘り下げて考えていきたいと思います。



横隔膜を大きく動かすための呼吸法

吸気時に下胸部と上腹部を拡げる呼吸の仕方によって

「下胸部と上腹部が前方に膨らみ呼気では下腹部も凹む。腹部臓器は呼気で上方に持ち上げられ、横隔膜も大きく上方に移動する」斉田晴仁 : 歌う医師があなたの声をデザインする 声の科学. 音楽之友社,2016,東京 p36-37

と述べられています。

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解剖学的には横隔膜は

お腹側:みぞおちの辺り

背中側:腰椎(背骨の腰の高さ)3番目辺りまで


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位置しており、改めて解剖的に見ても上腹部の柔らかさが横隔膜を十分に動かすためには必要と考えられます。


現代の生活姿勢とお腹周り

しかし、現代においてデスクワークやスマホを見る姿勢を取る事が多くなり、どれだけ気をつけていても自然と背中が丸まってきてしまうことがあると思います。

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背中が丸まってしまう事でお腹側の筋肉や脂肪などは縮まった状態になり、   その時間が長いほど柔らかさも減少してしまいます(ストレッチなどをすればちゃんと元の柔らかさ・長さに戻ります)。

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そのため前回は腹部の柔軟性が大事だと述べました。


身体の一番表面にある皮膚

しかしながらお腹の筋肉や脂肪が柔らかくなっても、表面にある皮膚が固かったら十分にお腹が動く事は難しいと考えられます。

ソーセージをパリッと折る時のことを想像してもらいたいのですが、ソーセージの中身を収納するための耐久性は皮の張力が必要です。

皮の張力があるからソーセージの中身が柔らかくても、ある程度の力を入れないとソーセージは折れません。

人の身体も同じで、いくら筋肉やその他の組織が柔らかくても一番表面にある皮膚の動きが固ければ十分な動きは行えません。

つまりストレッチやマッサージにおいて、皮膚の動きを促通することも大事であるということです。


皮膚は何層かに分かれており 

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その中の真皮層には

「皮膚を栄養をする豊富な血管が分布する」松浦 忠夫ら:皮膚の組織学. 明治鍼灸医学 第4号 : 123-139(1988)

とされていることや、

呼吸運動時における皮膚の動きとして

「呼吸運動時の皮膚の変位量は、上腹部前面で最も大きく、続いて下胸部前面、上胸部前面となった。また各部位の皮膚の変位方向を見ると、上胸部で上下、下胸部で上下と前後の動きが大きく、上腹部では全方向への動きが大きかった. 」加藤 太郎ら : 呼吸運動時の胸部と腹部の皮膚挙動特性. 理学療法科学 28(2):279–283,2013

とされていることからも、上腹部(みぞおちの辺り)の皮膚を動かすことは有用な方法であると考えています。


皮膚を動かす方法としては軽く皮をつまんで動かしてみたり、掌を当てて筋肉の上を皮膚が動くようなイメージで皮膚を動かす(お腹が空いたと感じた時にお腹をさする動き)などがあります。

スライド6

 


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